◆13種類の人の動き(アクション)

2013年1月11日 (金)

13.不動の動き

他人とコミュニケーションをするときに、身体をほとんど動かさないのが「不動の動き」です。「不動の動き」を使うということは、これまで説明してきた十二種類の動きの情報を一切出さないということです。
ここでは動画はありません。

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「不動の動き」はその場の状況に応じて、「優位アクション」にも「劣位アクション」にも解釈できます。

「不動の動き」をすると、いわゆるポーカーフェイスになり、他人からはその人の喜怒哀楽や性格が読み取りにくくなります。

一般に、偉い人は自分では何もしないで、何でもお付きの人にやらせます。そのため、他人が一生懸命に働いているときに、何もしないでじっとしていることが「優位アクション」だと解釈されることがあります。

一方、軍隊などでは、地位が低い人間は上官の許可がない限りじっと静止していなければなりません。このように自分勝手な動きをしないことが「劣位アクション」と解釈されることもあります。ホテルのドアボーイやガードマンが不動の姿勢をとるのはこうした例です。

「不動の動き」を使うことで成功するのは何といっても勝負の世界でしょう。ポーカーフェイスということばがあるように、「不動の動き」が得意な人はそうでない人に比べて、はるかに自分の手の内を明かさずにすむのです。

このことはスポーツの世界でも同様です。
打たれるたびに内心の動揺が表に現れるピッチャーよりも、まったく動じないように見えるピッチャーの方がはるかに勝負強く、また、どんなに不利な状況になっても平常心でプレイを続けられるゴルファーの方がそうでないゴルファーに比べていい成績を収めるに違いありません。

このように、「不動の動き」が得意なタイプは、他人の影響を受けにくく、マイペースを貫きやすいという利点があります。さらに、スポーツ選手の場合、余計な動きをしないことが、正しいフォームの習得をじゃましないということも考えられます。

しかし、一般に「不動の動き」を多くする人は、コミュニケーションが難しいと思われやすいのです。もしもあなたが「不動の動き」が得意なタイプだとしたら、相手はあなたの気持がよくわからないと感じがちになります。

「不動の動き」が得意な人には、おしゃべりな人も無口な人も存在していますが、おしゃべりな場合でも抑揚が少なく、身ぶり手ぶりが極端に少ないので、相手はあなたが話の内容に対してどのような感情を持っているのかが、なかなか理解しにくいのです。

従って、「不動の動き」をしがちな人は、人間関係においては意識して他の十二種類のアクションを取り入れる必要があります。いちいち面倒だと感じるかもしれませんが、そうすることによってコミュニケーションの失敗が少なくなり、結局はムダなエネルギーを減らすことができるからです。

かつて、ニュースキャスターは身体をできるだけ動かさず、表情も変えずに、ニュースの原稿を淡々と読むのが普通でした。つまり、「不動の動き」を積極的に使っていたのです。その結果、ニュースの内容に余分な個人の情報が加わることはほとんどありませんでしたが、その分だけ、ニュース番組自体の個性やエンターテインメント性は少ないものでした。

しかし、時代は変わり、ニュース番組は次第にそれぞれのキャスターの個性を強く打ち出すようになりました。今日では、視聴者はニュースキャスターが誰であるかによって番組を選ぶようになっていますが、これは言い換えれば、誰のアクションを通じてニュースを聞きたいかということを選択していることになるのです。

テレビやビデオやインターネット上の動画の普及によって、私たちを取り巻く情報社会は、静止画の世界から動画の世界へと移行しています。今後はますます人の動きの情報が重要になってくるに違いありません。

ところが現代社会の人間関係は決してうまくいってはいません。その理由の一つは、私たちがこれまで家庭や学校や地域社会から知らず知らずのうちに学んできた、アクションによるコミュニケーションの技術を失ってしまったからです。アクションを知ることは、必ずコミュニケーションを円滑にするのに役立つはずです。

■役に立つとき
1.ポーカーフェイス  
2.平静を装う
3.マイペース
4.従順
5.指示を待つ
6.存在感を減らす

■注意が必要なとき
1.他人への説明
2.自己表現



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12.退避の動き

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「退避の動き」とは、後ろにゆっくりさがったり、イスの背もたれにゆっくりもたれたり、手などをそーっと引いたりする動きのことです。
動画は「退避の動き」を使って名刺を渡す例です。

後ろにゆっくりさがるアクションで典型的なのは、そっと目立たないようにその場から逃げだすときの動きなので、「退避の動き」は劣位アクションに分類されます。「機敏の動き」がすばやくさがるのに対して、「退避の動き」はゆっくりさがるため、いっそう、劣位のイメージが強くなります。

日本には古くから「謙譲の美徳」ということばがあり、かつては自分から積極的に何かをするということはあまり評価されませんでした。それよりも、遠慮したり、他人に譲ったりすることに高い価値観があったのです。
現在では自分がそっとさがって他人に譲るというアクションは失われようとしていますが、人間関係を円滑にする上では、なくてはならない非常に大切なアクションです。

「退避の動き」は、目上の人や客に対して、失礼のないようにふるまうためには大変有効なアクションです。本来は、すでに説明した「虚脱の動き」と組み合わせて、様々なへりくだったアクションを行うのに使います。

全身の力を抜いて、やや背中を丸めて手を前に組んで立つと、昔の商売ではおなじみのへりくだった立ち姿になります。
そして、相手に対して何かをしてあげた後、そっと目立たないように後ろにさがります。
現在でも、接客がうまい店員(販売員)は、このような「劣位アクション」を使ってお客様の優位を保ち、気分よく買い物をしてもらうことができるのです。

ところが残念ながら、現在、「退避の動き」は、へりくだった使い方よりも、やる気がないことの表現に使われることが多く、ともすればよくないアクションだと思われがちです。「退避の動き」は、もともとその場からそっと逃げ出すという動きなので、会議の席上などで、イスの背もたれにゆっくりもたれかかる動きをすると、やる気がないことを表すサインになってしまいます。

誰かと話をしているときにも、むずかしい問題に直面したりあきてきたりすると、私たちはついつい力を抜いて後ろにさがりがちですが、これでは興味を失ったことがあからさまに相手に伝わってしまうので注意が必要です。

ただし、訪問先などで話が長引いてどうしようもないときなどは、この動きを使うことによって、早く話を終わらせることができます。ある番組の司会者は、時間が迫ってくると、「退避の動き」を使って、さりげなく出演者に「そろそろ終わりにしましょう」というメッセージを送るそうです。

つまり、それまで「接近の動き」などを使って積極的に聞く姿勢を示していた司会者が「退避の動き」をすることによって、出演者は無意識のうちにしゃべりにくくなり、話は自然に終焉に向かうというわけです。

また、「退避の動き」は、無責任なヤジを飛ばす人の典型的な動きです。
「おーい、こっちを向けー」などとヤジる人に限って、実際には相手と面と向かうことを避けている場合が多いものです。このような人はヤジを言い終わると、ゆっくり身体を後ろに引いて、あたかも自分は何もしなかったかのように装うのです。

さらに、日頃からこの動きが得意な人は、ぐずぐずしてなかなかものごとを始めないかわりに、いったん始めると、今度はダラダラしてなかなか終わらないという特徴があります。そのため、他人からは、嫌々やっているように見えるので、なかなかいい評価が得られないことが多くなります。
また、みんなが協力しているときに、自分だけその場からそっと離れるという動きをしてしまうことから、自分ではそんな気がなくても、仲間外れになりやすいので注意が必要です。

「退避の動き」は、無意識のうちに使ってしまうと、非協力的、やる気がないなどのマイナス評価を得やすいのですが、使い方を意識してうまく利用することができれば、相手の地位を高めて人間関係をスムーズすることができるのです。
現代の日本から失われようとするアクションを守るためにも、よりよい使い方を心がけたいものです。

■役に立つとき
1.へりくだる  
2.控え目
3.不参加を示す

■注意が必要なとき
1.協力や結束の場
2.前向きな発言行為


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11.機敏の動き


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「機敏の動き」とは後ろに速く動く動きで、ぱっと手を引いたり、さっとさがったり、くるりと向きを変えたりする動きのことです。この動きは本来、危険から身を守るためには非常に有効です。
動画は「機敏の動き」を使って、名刺交換の後、さっと
手を引いている例です。

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「機敏の動き」は、スピード自体は速いのですが、後ろにさがる動きであることから「劣位アクション」に分類されます。
すばやく人やものから遠ざかる「機敏の動き」は、控えめで、表舞台には立たないが、すぐにものごとを解決するという印象を与えます。普段は目立たないところに控えていて、呼べばすばやくやって来て、命令を受けたらさっと風のように去って行く。ちょうど時代劇に登場する忍者のようなイメージがあります。

「機敏の動き」を作業に取り入れるとスピード感が増し、キビキビ、テキパキとした印象を与えることができます。一般に、キビキビ、テキパキと作業を行う人のアクションを観察すると、後ろに引く動作のスピードが速いことがわかります。
例えば、食器をテーブルに手際よく並べるウエイターは、皿を置くときにはゆっくり確実に手を伸ばし、反対に手を引くときにすばやくすることで全体のスピードを上げています。

店員(販売員)や営業マンの場合は、お客様から何かを頼まれたら、さっと後ろにさがるアクションや、くるりと向きを変えて目的に向かうアクションをすると、すぐにテキパキと対応してくれるというイメージを与えられます。

「機敏の動き」が得意な人は、店員(販売員)になると高い売り上げを上げることが多いのですが、それは、この動きが得意な人は、お客様が声を掛けてきたらすばやく対応しますが、用がすんだらすぐに離れたくなるために、つかず離れずのほどよい接客対応となり、お客様に逃げられることが少ないからなのです。

営業マンでこのアクションが得意な人は、特に意識しなくても自然に訪問件数を増やすことができます。なぜならば、このタイプはお客様を訪問するとすぐにその場を離れてほかに行きたくなるからです。

営業成績を上げるためには、すぐに帰らずに相手がいい返事をくれるまで粘らなければならないのではないかと思いがちですが、現実には、まだ買う時期が来ていないお客様のところに長居をしてもあまり効果はありません。むしろ買う気のないお客様にいつまでも対応するのは時間のむだでになります。
それよりも、定期的に顔を出してしつこくならない程度に客の状況を把握し、いよいよ買いそうな時期を見計らって、タイミングよくその場に居合わせるようにすることこそが大切なのです。

「機敏の動き」が得意な営業マンは決定後の対応も早く、問題があってもすぐに対応するので、あまり客とのトラブルを起こしません。特に愛想がいいわけでも感じがいいわけでもなく、客とそれほど親しくしているわけでもないのに、なぜか高い売り上げをあげる営業マンにはこのタイプが多いのです。

さて、このような「機敏の動き」の問題点は、相手に冷たい印象を与えてしまうことにあります。このアクションを多くする人は、すぐに後ろにさがってしまうために、シャイで人見知りをするというイメージを持たれやすくなります。
すでに説明した「接近の動き」をよくする人が人なつっこく積極的な印象を生みだすのに対して、「機敏の動き」をよくする人はサバサバしてものごとにこだわらないが、つかまえにくく、どちらかというと消極的な印象を生み出すことが多いのが普通です。

また、「機敏の動き」が得意な人は、プライベートにおいても他人と面と向かってじっとしているのが苦手であるために、なかなか友人や恋人ができにくいという一面があります。人と話をしているときにも、すぐに立ち去ろうとするようなアクションを繰り返すので、相手は避けられているのではないかと誤解しやすく、なかなか落ち着いて付き合うことができません。

自分は「機敏の動き」が多いと思い当たる人は、そのアクションはできるだけ仕事面で生かすようにし、人と話しをするときにはコントロールした方が人間関係がうまくいくでしょう。

■役に立つとき
1.すばやく対応する
2.接客対応
3.営業の訪問件数を増やす

■注意が必要なとき
1.ていねいな説明
2.濃密な人間関係


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2013年1月10日 (木)

10.突進の動き

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「突進の動き」とは、前に向かって速く唐突に手などを突き出したり、身体ごと飛び出したりする動きです。「接近の動き」がゆっくり前に出るのに対して、「突進アクション」
は動きのスピードが速いのが特徴です。
動画は「突進の動き」を使って名刺を渡す例です。

この動きは非常に攻撃的で、相手をびっくりさせて機先を制したり、競争に打ち勝ったりするためには大変有効な「優位アクション」です。

「虚脱の動き」のところで明石家さんまの動きを説明しましたが、彼のツッコミは「突進の動き」と「一点注意の動き」が合体したもので、非常に強力かつスピード感があります。この勢いで突っ込まれると大抵の人は劣勢になってしまいますが、さんまはその後すぐに床に倒れこむなどの「虚脱の動き」を行うことによって、一挙に自分の立場を弱くして、笑いに結び付けることができるのです。

彼は厳しいツッコミと「虚脱の動き」の対比によって、メリハリのある笑いを提供しています。さんまに限らず、お笑いで鋭いツッコミをする人はこの二つの動きを合わせて使っていることが多いのです。

「突進の動き」は非常に直接的な動きなので、実際に身体を使って競争をしているときにはこのアクションが得意な人は大変有利になります。
例えば、順番を競ったり何かを取り合ったりするようなときには、他人を押しのけて、猛然と目的に向かうことが成功につながります。

幼稚園や小学校低学年のように、腕力や行動力がものを言う世界では、活発で少々乱暴な子供がリーダーになりやすいのはこのためです。
子供に限らず、一代で富を築いた創業者などにもこのタイプは多く存在します。他人よりも早く何かを始め、それを強引なまでに実行し続けた人のごく一部が大きな成功をつかんでいるのです。

このような人は、思い立ったらすぐに行動しなければ気がすまず、何事にも一番になりたがります。そのかわり慎重に選択したり、詳しく調べたりすることは得意ではないので大きな失敗をすることも多くあります。

バラエティ番組などの早押しゲームを見ると、激しい競争に勝つためには誰よりも早くボタンを押さなければ解答権が得られないことがわかります。そこで、まだ問題が完全に読み上げられないうちから競ってボタンを押すことになるのですが、せっかく押しても答えがまちがっていれば失格になってしまいます。

「突進の動き」の成功と失敗はちょうどこのような状態です。早押しに成功し、なおかつ、幸運にも正解したものだけが勝者になることができるのです。むちゃくちゃにボタンを押す解答者は一見、無謀な行動をしているようにも見えますが、一刻も早くボタンを押して解答権を得ない限り、たとえ正解がわかっていても勝者になれないというのは、競争社会のある一面を言い当てています。

このように、「突進の動き」は非常にわかりやすい「優位アクション」なので、お客様や上司の前で使うと失礼な感じを与えやすくなります。自分は他人に使われるつもりなど毛頭ないという人でない限り、お客様から書類をひったくったり、契約書をぐいっと相手に押し付けたりといった「突進の動き」をしないように十分気をつける必要があります。

また、「突進の動き」が得意な人は、何事も早目に始めたがると思われがちですが、意外にぎりぎりになるまで何もしないことも多いのです。これは、このタイプの人はものごとを短時間でやることに慣れているために、かかる時間を短めに見積もるからです。

例えば飛行機に乗るときに、出発時間ぎりぎりまで乗り込まないのに、いざ乗るとなったら強引に突進するのがこのタイプです。本人にしてみればごく普通の行動をしているつもりなのですが、他人から見ると非常に身勝手な行動だと思われやすいので注意が必要です。

さらに、このアクションは若さを感じさせる動きでもあります。唐突で強引な動きは若者の特権であり、普通は大人になるとともに、次第に穏やかで世馴れた動きになっていくと考えられます。
ただし、もともとこの「突進の動き」が得意な人は、歳をとってもなかなかこの動きを止めることができません。高齢になっても、いつまでも若々しく感じられる人は「突進の動き」が得意なことが多いのです。

■役に立つとき
  1.競争に勝つ
  2.機先を制する
  3.早くする

■注意が必要なとき
  1.慎重な場面
  2.正確な作業
  3.ていねいさややさしさを示す


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9.接近の動き

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「接近の動き」とは、相手やものに対してゆっくりと身を乗り出すように身体を近づける動きのことです。
動画は「接近の動き」を使って、名刺を渡すところです。

「接近の動き」使うと、相手を脅かさずに、うまく相手の至近距離に近づくことができます。このアクションは着実な実行力や積極的で前向きなイメージを表現する「優位アクション」になります。

相手に説明をするときに、相手の方に身を乗り出して話すと、熱心さややる気を感じさせることができます。この「接近の動き」と、前述した「一点注意の動き」や「攻撃の動き」を併用すると、熱心でやる気があり、細かいところをきちんとチェックし、しかも着実な実行力を持っているという、ビジネスには有効なイメージを生み出すことができます。テレビのニュース番組や討論番組などを見ると、ニュースキャスターやコメンテーターや専門家などにはこれらの動きの組み合わせを使っている人が多く見られます。

また、自分の意見を主張するときばかりでなく、相手の意見を聞くときに「接近の動き」を使うと、相手に対しても強い興味と関心を持っていることを表現することができます。

さらに、「接近の動き」は組み合わせによっては、人なつっこさ、親切さ、ていねいさ、あるいは強いホスピタリティを感じさせることもできます。
例えば、実際に人の身体に触れる職業に就いている人には「接近の動き」が得意な人が多く見られます。
保母と看護師とホステスで成功している人に共通しているのは、いずれも人に近づくのが得意であること、すなわち「接近の動き」がうまいということです。彼らが初対面の相手にも物おじせずに近づき、すぐに親しく接することができるのは、実は前にゆっくり動く「接近の動き」が得意だからなのです。

「接近の動き」は身体に強い力を入れないアクションなので、笑顔とも連動しやすくなります。にこにこしながら相手にゆっくり近づくことは、自分には敵意がなく、相手と親しくなりたいということを表現する非常にわかりやすい方法です。
友達ができにくいことで悩んでいる人は、意外にも、このような基本的なアクションができていないことが多いのです。自分からは他人に対してまったく好意的な態度を見せない人が、相手から好感を得るのは非常にむずかしいということを理解してください。

さて、このような「接近の動き」の問題点は、度が過ぎるとうっとうしくなるというところにあります。
例えば店員(販売員)でこの動きが得意な人は、お客様に近づくのがうまく、親切でていねいな接客をすることができます。しかし、一方でなかなかお客様から離れられず、お客様が自由に商品を見たり検討したりする時間を提供できないために、おせっかいでしつこいと感じられることがあります。
営業マンの場合も、お客様と親しくなるのはいいことですが、あまりにも熱心すぎると相手に嫌われることがあるのでコントロールが必要です。

ビジネスの世界で、「接近の動き」が活躍するのは名刺交換のときです。名刺を相手のタイミングに合わせてゆっくりと相手が受け取りやすいように差し出すことができる人は、一般に落ち着きがあり、常識的な人だと判断されます。

実は、名刺交換時のアクションは相手の今後の行動を判断するための大きな手掛かりを与えてくれます。
名刺をふらふらと動かす(注意不明の動き)、あちこち振り回す(不注意指示の動き)、唐突にぐっと差し出す(突進の動き・後述)、すぐにしまってしまう(機敏の動き・後述)など、名刺交換のときに、つい何気なくやってしまう動きは、その人が普段から得意なアクションであると考えられます。つまり、名刺交換で見せたアクションは、その後もその人の行動のあちこちに現れることが考えられるのです。

このように、相手のアクションの傾向から起こりやすい行動や考え方を理解し、失敗やトラブルをうまく避けていくことも、大きな人生の知恵なのです。

■役に立つとき
  1.熱心さを示す
  2.親しみを示す
  3.優しさを示す

■注意が必要なとき
  1.相手との距離感
  2.見知らぬ人
  3.目上の人



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2013年1月 9日 (水)

8.独断の動き

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「独断の動き」とは、下から上に勢いよく動く動きのことです。
「協調の動き」の優しいうなずきに対して、下から上に激しくあごを突き上げるように首を振るのが「独断の動き」のうなずきです。
動画は「独断の動き」を使ったうなずきの例です。

「独断の動き」は、自分を急激に大きく見せ、相手に対して威嚇するようなイメージを与える「優位アクション」です。

「独断の動き」を使ったうなずきをすると、まるで、天に向かって自分の主張を貫こうとしているように見えます。
女性では松田聖子のうなずきが典型例でといえるでしょう。彼女のどこまでも自分の生き方を貫こうとする姿勢は動きのメッセージとして多くの人に伝わり、女性層から強く支持されているのです。

このように、「独断の動き」を状況に合わせてうまく使うと、意志強固で、他人の影響を受けないというイメージを与えることができます。
例えば、自衛隊などで敬礼をするときに手を勢いよくビシッと上にあげたり、「はいっ!」と返事をしながら力を入れてぐっと背伸びをしたりすると、命令は必ず守り、何があっても揺るがないという厳しさを感じさせます。

男の中の男として高い人気がある高倉健は、「独断の動き」と「機敏の動き(後述)」をうまく使うことによって、厳しい状況を打開するために一人孤高に耐えるという人物像を表現するのが大変上手です。

これを応用して、お客様や上司から指示があったとき、勢いよく身体を伸ばしながら「はい、わかりましたっ!」となど言うと、何があっても実行しようとする強いやる気をアピールすることができます。
ただし、この動きは非常に勢いが強いため、細かい内容を話し合っているときには場違いになることもあるので、状況を選んで使うことが大切です。

さらには、意識的に「独断の動き」を使うことによって、自分自身の勇気ややる気を引き起こすこともできます。
「エイエイ、オー」と雄叫びを上げるときにはこぶしを下から上に勢いよく突き上げる動きをしますが、実際にこの動きをすると、気分が高揚し勇気が湧いてきます。目の前にある面倒な仕事に対してなかなかやる気が起こらないときには、「よしっ、やるぞ!」と言いながら、イスから勢いよく立ちあがってみるといいでしょう。身体が勢いよく動きだすと気分も大きく変わってくるはずです。

さて、「独断の動き」の問題点は、状況によっては、非常にわがままで勝手に見えることです。そのため、相手の話を聞くときにこの動きを使いすぎると、聞いているかっこうだけして実は聞いていないと思われやすいので注意が必要です。

さらに、この動きを頻繁に行うと、相手が話しにくくなってしまうことがあります。
普段の自分のうなずきを振り返ってみて、「独断の動き」になりがちな人は、実際に相手の話をよく聞かず、自分で勝手に解釈して決め込んでしまうことが多いので、注意しなければなりません。

また、このアクションは若さや未熟さを感じさせる動きでもあります。
例えば、ジャニーズの若いアイドルたちは、勢いよく頭を下げて勢いよく上げるというおじぎをよくします。
これは、彼らの若さと、若さゆえに持っている生意気さや一途さを表現しているのです。若い男性アイドルの場合、こうした動きが受け入れられるのは、若い女性ファンの多くが、礼儀正しくてものわかりのいい大人っぽい少年よりも、やんちゃで生意気で冒険好きな少年に対して強い魅力を感じるからです。

若い男性の店員(販売員)や営業マンの場合、お客様がこのようなアクションに新鮮味を感じることもあるのですが、実際に高い信頼感を獲得するのは、きちんとしたアクションをする人であるということは理解しておかなければなりません。

「独断の動き」は「優位アクション」なので、接客や営業の場面では相手の気分を害することがないように、うまくコントロールすることを心がけることが大切です。

■役に立つとき
1.他人を無視する
2.若さを強調する
3.強い拒絶

■注意が必要なとき
1.客の話を聞く
2.目上の人と話す
3.協調的な場


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7.協調の動き

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「協調の動き」とは、下から上に力を抜いてやさしく伸び上がる動きです。
ゆっくり大きくうなずこうとすると、自然に首を上にゆっくり持ち上げる動きになりますが、これが典型的な協調アクションです。見た目にも、大変穏やかで、好意的な印象を与えるアクションになります。
動画は「協調の動き」を使ったうなずきの例です。

このようなうなずきをすると、相手の話を同情や共感を持って受け止めているということを感じさせます。この動きは「劣位アクション」で、話を無批判で受け入れるという優しさが表現されるので、安心感を与え、相手の心を開くという効果があります。

そこで、接客や営業のプロとしてお客様の話を聞くときには、年齢に関係なく「協調の動き」を心がけることが大切です。特にお客様から苦情が出た場合には、まずは相手の話をよく聞くことが必要です。このときに、あいづちの仕方が悪いと、ちゃんと話を聞いてくれないと思われ、ますます印象が悪くなってしまいます。

相手が困っている場合には「協調の動き」を使って共感を持って話を聞き、具体的な問題解決の場面になったら、前述の「攻撃の動き」を加えて、責任感ややる気を表現するといいでしょう。

一般に、上に向かってゆっくり動く「協調の動き」を取り入れることは、相手に合わせて協調的に振る舞っているという印象を与えます。
例えば、お辞儀で頭をあげるときに、ゆっくりあげると非常にていねいに感じられます。勢いよく頭をあげる「独断の動き」(後述)をすると、未熟さや生意気さを感じさせてしまいますが、ゆっくりあげると、大人らしい落ち着きや洗練されたイメージを感じさせることができます。店員(販売員)や営業マンとしてきちんとしたお辞儀をする場合には、協調アクションを取り入れることが大切になります。

また、イスから立ち上がるときに、勢いよく立ち上がると、相手に対して失礼な感じを与えることがあります。商談が終わって立ち上がるときなどには、相手が立つタイミングに合わせてゆっくりと立ち上がることが必要です。
なんでもないことのようですが、そうしたちょっとしたアクションが、無意識のうちに、両者の人間関係がうまくいっているというメッセージになっているのです。

さらに、人にものを勧める場合には、「どうぞ、どうぞ」などと言いながら、手のひらを上に向けて、下から上に向かってゆっくり動かす動きをすることが多いのですが、これも「協調の動き」です。
このときに、手を上下に勢いよく動かすと、相手を追い払っているように見えたり、強制しているように見えたりしてしまいます。
無愛想でぶっきらぼうな感じがする人は「協調の動き」がうまくできていない場合が多いので注意が必要です。

このように優しく感じがいい「協調の動き」にも問題点はあります。
「協調の動き」が得意な人は、一般に腰が低くて穏やかな人だと感じられやすいのですが、その分、この動きを使って自分の意見を強く主張することはむずかしくなります。

つまり、「協調の動き」が得意で、対人関係でついついそればかりを行いやすい人は、本当は反対していても、なかなかそのことを相手に伝えることができなくなってしまうのです。相手は、あなたの動きから「賛成している」という情報を受け取っているので、まさかあなたが反対意見を持っているなどとは想像できないため、支持されているということを前提に話を進めてしまいます。

「協調の動き」が得意は人は、内心は不満でも、それを言い出す機会をつかむことができないまま、事態が進行してしまうということが起こりやすいのです。
店員(販売員)や営業マンはお客様の言うことを十分に聞くことが必要ですが、やはり必要に応じて説明するべきことは説明しなければなりません。

そのためには、「協調の動き」をある程度コントロールして、「攻撃の動き」や、ときには次に説明する「独断の動き」などを入れることによって、話の流れを変えることも必要になってくるでしょう。

■役に立つとき
  1.賛成を示す
  2.共感を示す
  3.優しさを示す

■注意が必要なとき
  1.反対を伝える
  2.拒絶



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2013年1月 8日 (火)

6.虚脱の動き

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「虚脱の動き」とは、力を抜いて下に落ち込む動きです。首や肩の力を抜いてガクッとうなだれたり、全身の力が抜けて座り込んだり、よろめいてその場に倒れこんだり、また、力なくうなずいたり、手などの力を抜いてパタッとおろしたりするのがこの動きに当たります。
動画は「虚脱の動き」を使ったうなずきの例です。

前に説明した「攻撃の動き」が相手に対して攻撃的であることを伝えるのに対して、「虚脱の動き」は攻撃する意志がないことをわかりやすく表現します。例えばそれまでファイティングポーズをとっていたボクサーが力なくこぶしを下ろして首を垂れたら、もはや戦う意欲がないということを相手に伝えることになるのです。

このように、私たちは、がっかりしたり疲れたりやる気を失ったりすると思わず身体の力が抜けてしまいます。「虚脱の動き」は、自分の敗北を認め、戦意喪失を表す「劣位アクション」であり、それを使うことによって、相手の攻撃を止めたり警戒心を解いたりすることができる非常に重要なアクションなのです。

また、私たちは笑うときには身体の力が抜けます。よほど余裕がない限り、笑いながら相手と戦うことは不可能です。そこで、一般的な笑いは「虚脱の動き」の一種と考えることにします。

「虚脱の動き」はテレビのお笑いの世界ではなくてはならないアクションです。お笑い芸人ならば例外なくこのアクションを使っています。
例えば、ビートたけしとタモリと明石家さんまは、それぞれがまったく違う個性を持っているように見えますが、「虚脱の動き」は全員が共通して使っています。たけしがギャグでよく使う「コケる」アクションも、タモリがおもしろいことを言って上体を倒すアクションも、さんまが大笑いして床に倒れこむアクションも、すべてが「虚脱の動き」なのです。

お笑いにおける「虚脱の動き」の典型的な使い方は、何といっても相手に対するリアクションです。さんまは「一点注意の動き」と「突進の動き(後述)」をあわせた動きを使って、ゲストや素人を相手に激しいツッコミを見せます。
すると突っ込まれた相手は驚くか反発するか、必ず何らかの反応をします。すると、その反応に対して、さんまは大笑いして床に倒れこむ「虚脱の動き」を見せます。

つまりさんまは、攻撃的につっこみながら、相手の反撃に対してすぐに白旗をあげてしまうダメ男を演じることで、お茶の間の共感を獲得しているのです。もしも、彼がいつまでも「攻撃の動き」をやり続けていたら、相手をいじめるだけのいやなヤツになってしまい、決して大衆に愛されることはないでしょう。
相手をやっつけたつもりが、やり返されて落ち込むという「劣位アクション」を生かした動きのパターンこそが、お笑いの大きなポイントになっているのです。

このように、「虚脱の動き」をうまく使えば相手に好かれることができるのです。
人は、必ずしも、しっかりしていてきちんとした有能な人間にだけ好意を抱くわけではありません。むしろ、ちょっと情けない面があったり、ダメなところがあったりした方がずっと好感を持たれるのです。

私たちは残念ながら、自分よりも優秀な相手にはなかなか心を許すことができませんが、自分よりも少し劣っていると感じる相手には心を開きやすいものです。お笑いの世界で成功している人たちはこのことを熟知しているのですが、店員(販売員)や営業マンにとっても「虚脱の動き」の使い方は大いに参考になるはずです。

「虚脱の動き」が一番活躍するのは、何と言っても相手に怒られたときです。
お客様から怒られたら、力を入れて言い訳をしないで、とりあえず「虚脱の動き」を使って謝ってしまう方がうまくいくことが多いのです。まずはお客様の怒りを鎮めて、相手が話を聞いてくれる状態にまで事態を収拾することが大切です。

このように、人間関係を良くするには欠かせない「虚脱の動き」ですが、その問題点は、やる気がないように見えることなので、真剣な話をしているときにはコントロールすることが必要になります。

■役に立つとき
1.反省を示す
2.お詫びをする
3.降参を表す
4.警戒心を解く
5.笑わせる


■注意が必要なとき
1.目上の人の話を聞く
2.説明・案内
3.緊張の場



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2013年1月 7日 (月)

5.攻撃の動き

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「攻撃の動き」とは、頭や手を下に向かって力を入れて動かす動きです。
頭を使う「攻撃の動き」で一般的なのは、一度上げたあごを勢いよく引き下ろすことによって生じる力強いうなずきです。
動画は、「攻撃の動き」を使ったうなずきの例です。

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■攻撃の動き

手を使う攻撃アクションには、こぶしを上から下に振り下ろして空中に浮かんだ架空の何かを叩くようにしたり、手を振り下ろして何かを強くつかむようにしたり、また、「一点注意の動き」を合わせてより力強く相手を指さすなど、様々なバリエーションがあります。

このような動きをするとき、単に頭や手だけを動かすのでなく、身体全体を同調させて上から下に力強く動くと、一層迫力が増します。

このように、「攻撃の動き」は力強い主張や確固たる自信を表わす「優位アクション」です。スポーツ選手が勝利したときに、こぶしをぐっと握りしめて力強く下に動かすガッツポーズは典型的な「攻撃の動き」です。

力強く意見を主張する政治家や、自分の意見に自信を持っていると感じられる専門家などには「攻撃の動き」を使っている人が多く見られます。「攻撃の動き」は相手と論争になったときなどに、相手に勝つためには大変有効な動きなのです。

また、この動きをする人は、一般に、しっかりした人、責任感が強い人だという印象を与えます。従って、この動きをうまく取り入れると、短時間のうちに相手の信頼感を獲得することができます。

例えば、上司やお客様の話を聞くときに、「攻撃の動き」を使ったうなずきを繰り返すと、相手はあなたが非常に熱心に自分の話を聞いてくれたと感じます。たとえ相手の顔を見ていなくても、「攻撃の動き」を使ったうなずきをするだけで、熱心さを伝えることができるのです。

アクションで相手を動かすためには、同じような意味をもった動きを組み合わせることも大切です。例えば、熱心さを強調するためには、後述する「接近の動き」を合わせて行うとイメージが強調されます。
つまり、相手の方にぐっと乗り出して、力強くうなずくアクションをすれば、いっそう熱心さが伝わるのです。

また、「攻撃の動き」は、自分自身が決意を固めるときや勇気を出そうとするときにも役立つ動きです。なかなか決心がつかないときややる気が起きないときなど、あえてこの動きを取り入れて、「よしっ!」「やるぞ!」などとガッツポーズをしてみると、お腹が決まってやる気が湧いてきます。

一方、このアクションには信頼性が高いことからくる弊害もあります。
お客様はこのようなアクションをする営業マンには強い信頼感を持つので、営業マンの話と商品の内容が食い違ってしまうと裏切られたように感じることが多いのです。
そのため、行動力が伴わないタイプでこのアクションを多く行う人は、口先ばかりで実際には何もしないと思われやすいので注意が必要です。

また、「攻撃の動き」は「熱い」イメージがする動きなので、プライベートで頻繁に使うと暑苦しいと思われることがあります。いちいち何にでも力強くうなずく癖がある人は、友人同士や恋人同士の会話ではややうっとうしい感じがしてしまうので要注意です。

さらに、この動きは自己を強く主張する「優位アクション」なので、目上の人の意見を聞くときのリアクションとして使う分には好感を得やすいが、自分の話をするときに使いすぎると、生意気な印象を与えかねないので気をつける必要があります。

「攻撃の動き」のような強い動きは、アクションの効果が大きいだけに、使い方を誤ると相手を傷つけることにもなりかねません。このアクションが不得意だと感じる人は、まずは相づちなどのリアクションから少しずつ試してみるのがいいでしょう。反対に、自分はこの動きが得意だと感じる人は、日頃の自分のアクションを見直して、適度な使い方を心がけることが大切になります。

■役に立つとき
  1.強い賛同
  2.自信を示す
  3.攻撃する
  4.熱心さを示す
  5.決意を示す
  6.責任感を示す

■注意が必要なとき
  1.たわいもない話
  2.あやふやな話


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2013年1月 4日 (金)

4.不注意指示の動き

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■不注意指示の動き

「不注意指示の動き」とは、自分の身体の正面をはずして、見ていない方向を指し示す動きです。はじめに説明した「一点注意の動き」が拳銃で相手をねらうような動きであるのに対して、「不注意指示の動き」は的を全然見ないで拳銃を打つような動きになります。

「不注意指示の動き」は相手の注意を肝心のものからそらすためには大変有効な動きです。このアクションをうまく使うと、無責任だが、おもしろくてにくめないキャラクターを演出することができます。

芸能人で典型的な例はビートたけしです。
彼は才能にあふれたコメディアンであり、また映画監督ですが、ときどきとんでもないことを言い出しては周囲を振り回します。調子に乗って、とんでもないこと言っているときには「不注意指示の動き」をひんぱんに使っていることが観察できるでしょう。

話が脈絡なく飛び、何をしでかすかわからないという危険さや意外性がビートたけしの大きな魅力ですが、このタイプは仕切りが不得意なので、一人では司会進行はできません。たけしの番組には必ず進行役のアナウンサーがつきますが、これは同じお笑い界の大御所でも、「一点注意の動き」が得意なタモリが一人で司会進行していくのとは対照的です。

「不注意指示の動き」は、相手とけんかになったときに、論理をすり替えたり論点を変えたりするのに利用できます。これをやり続けると、相手が次第にばかばかしくなって、戦意を喪失しやすくなるのです。

また、この動きをしていると、論理にしばられずに、話題をどんどん展開させやすくなります。発想が豊かになり、常識では思いつかない飛躍的なアイデアを得られることもあります。

普段、神経質でまじめな人(一点注意の動きが得意なタイプ)や、いつまでもくよくよと悩みがちな人(注意不明の動きが得意なタイプ)は、あえてこの「不注意指示の動き」を試してみると、発想そのものが大きく変わることを体験できるかもしれません。

また、この動きをうまく使うと、適度の無責任さと発想のおもしろさで、飲み会や宴会の人気者になることができます。普段の人間関係の中でも、このような動きをすると、座持ちを良くすることができます。
「えーとー、あれ、あれ、なんでしたっけ?」
などと言いながら、関係のない方向を指し示す動きを繰り返し、相手の注意をそらして時間をかせぎ、その間に次の話題を考えることができるのです。

新しい話題はそれまでの話と何の脈絡もなくてもかまいません。相手はあなたの派手でおもしろいアクションに目がくらんでしまい、論理的に考えるとおかしな話でも、なんとなく聞き流してしまうことでしょう。

ただし、この方法はあくまでも世間話や飲み会の席で有効なのであって、真剣な会議の席でこれをやると、信頼感を失うことがあるので注意が必要です。
進展のない会議に変化をつけようとか、沈んだ空気を一転しようとかいう特別の意図がない限り、あまりトライしない方がいいでしょう。

この動きが得意な人は、相手を自分の思い通りに動かせたと思っても、それは決して論理の正しさで相手を説得したわけではないので、ビジネス上の評価は低いということを理解しておく必要があります。

さらに、「不注意指示の動き」には指示(相手に指図をする動き)の要素が入っているので、使い方によっては、いいかげんな上に偉そうに見えるという欠点を持っています。
例えばお客様を案内するときに、「あちらにどうぞ」などと言いながらこのアクションを使ってしまうと、横柄で乱暴に感じられるので、不用意な使い方をしないように注意することが必要です。

■役に立つとき
  1.相手の気をそらす
  2.話題を変える
  3.おもしろいことを言う
  4.常識を破って発想を変える
  5.宴会などで座持ちを良くする

■注意が必要なとき
  1.説明・案内
  2.厳粛な場
  3.集中する


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