カテゴリー「◆1988年当時の店」の57件の記事

2018年7月16日 (月)

57.さびれゆく小売店が教えてくれるもの①「さびれゆく小売店はなぜ生まれるのか?」(1988年当時)

こんにちは。

約30年前の1988年当時、全国の大部分の商店街が停滞ないしは衰退していると報じられていましたが、現実にはまだまだ元気の良い商店街も数多く存在していました。

このイラストは、元気の良い商店街の中にあるにもかかわらず、すっかりさびれてしまった小売店の様子を描いたものです。

 

P182

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元気の良い商店街は、必ず電車や地下鉄の改札口に直結しており、見知らぬ大勢の客が行き交う主要な通りとなっています。

見知らぬ大勢の客が行き交う道路に面した店は、接客中や作業中の店員のアクションが生じやすいために、「なわばり」が解除されやすい店となります。

また、「サクラパワー現象」が生じて強力に「なわばり」が解除される際には、通行客にとって非常にひやかしやすい店となります。

しかし、閉め切った店の中で店員がじっと立って客をを待ったり、来店客に早すぎる「いらっしゃいませ!」の声をかけたりして、「なわばり」を主張する店員のアクションが改善されなかった店は、競合店にどんどん客を奪われていくことになりました。

残念ながら、そのことに気付けなかった店主の店は、たとえ元気の良い商店街の中にあっても、次第次第に取り残されていくことになったのです。



P183

このイラスト(直ぐ上)は、かつては多くの通行客が行き交うことによって、どの店も繁盛した商店街でしたが、都市開発など様々な理由によって、すっかり通行客が減少してしまった商店街の様子です。

商店街の店主たちは何度も夜を徹して会合を重ね、通行客を呼び戻すための方策が試行錯誤されましたが、主要道路から外れた商店街にかつての通行客を呼び戻すことは叶わずに、ほとんどの店主たちは手をこまねいて衰退を受け入れるしかありませんでした。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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39.商店街はなぜさびれたのか?①「子供が去って行った菓子店」(1988年当時)

40.商店街はなぜさびれたのか?②「味が伝わらない和菓子店」(1988年当時)

41.商店街はなぜさびれたのか?③「限られた人だけのブティック」(1988年当時)

42.商店街はなぜさびれたのか?④「過去を売り続ける衣料品店」(1988年当時)

43.商店街はなぜさびれたのか?⑤「流行を捨てた靴店」(1988年当時)

44.商店街はなぜさびれたのか?⑥「若者に人気のないカバン店」(1988年当時)

45.商店街はなぜさびれたのか?⑦「セルフで買えない文房具店」(1988年当時)

46.商店街はなぜさびれたのか?⑧「貯蔵庫になった酒販店」(1988年当時)

47.商店街はなぜさびれたのか?⑨「古い体質が苦しい精米店」(1988年当時)

48.商店街はなぜさびれたのか?⑩「自由に選べない精肉店」(1988年当時)

49.商店街はなぜさびれたのか?⑪「ない魚は売れない鮮魚店」(1988年当時)

50.商店街はなぜさびれたのか?⑫「接客が気づまりな青果店」(1988年当時)

51.商店街はなぜさびれたのか?⑬「病人も入りにくい薬局・薬店」(1988年当時)

52.商店街はなぜさびれたのか?⑭「思い出に埋もれた玩具店」(1988年当時)

53.商店街はなぜさびれたのか?⑮「あかりの消えた電気店」(1988年当時)

54.商店街はなぜさびれたのか?⑯「在庫も眠る寝具店」(1988年当時)

55.商店街はなぜさびれたのか?⑰「元気のないスポーツ店」(1988年当時)

56.「商店街はなぜさびれたのか?」⑱「自動販売機がとりついた店」(1988年当時)

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2018年7月13日 (金)

56.「商店街はなぜさびれたのか?」⑱「自動販売機がとりついた店」(1988年当時)

こんにちは。

一日中、誰でも気軽に利用できる自動販売機は非常に便利なものです。

約30年前の1988年当時、全国各地の多くの商店街は停滞ないしは衰退していると報じられていましたが、一方で自動販売機が全国各地に急激に普及していきました。

なぜなら、来店客数が減少した商店街の多くの店主たちが人気の自動販売機を競って店頭に設置していったからです。

商店街のシャッターが下りて店主たちが休んでいる深夜や早朝にも、自動販売機の灯りは消えず、多くの通行客に利用されました。

かくして、通行客が少なくなったアーケードのいたるところに、自動販売機が目立つ店がたくさん増えることとなったのです。

ところが、あまりにも多くの店が自動販売機を設置したことや、24時間営業のコンビニエンスストアが登場して来たこと等によって、各店の自動販売機の売り上げは急速に頭打ちとなっていきました。

しかも、それだけにはとどまらず、店頭に設置された自動販売機によって、多くの店は従来よりもはるかに入りにくい店となってしまったのです。

さて今回は、店頭にたくさんの自動販売機を設置することによって、常連客さえも入りにくくさせてしまった、1988年当時の商店街の店の様子をご紹介します。


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56.「商店街はなぜさびれたのか?」⑱「自動販売機がとりついた店」(1988年当時)

次のイラストは、1988年当時の各地の商店街でよく見られた、タバコや飲料水の自動販売機を設置した店の様子です。

この店の構造は、「店員空間のない、引き込み・回遊型店」か「店員空間の狭い、引き込み型店」となっています。

通行客がそれほど減少したわけでもないのに、総合スーパーなどの進出によって来店客が減少した商店街の店ほど、自動販売機の数が増えていきました。

なぜなら、多くの店主たちは、営業終了後の深夜や早朝にも、通行客を対象にして少しでも売り上げの減少を食い止めようと考えたからです。

また一方で、店頭の自動販売機を利用する客が少しでも多く店内に入って来てくれることを強く期待したのです。

 

P181


Photo
※店員空間の狭い引き込み型店

Photo_2
※店員空間のない、引き込み・回遊型店 

ところが、店頭にたくさん自動販売機を設置した店では、店頭の自動販売機は多く利用されるにも関わらず、店内の売り上げは増えず、むしろ減少傾向を見せてしまいました。

考えられる理由の一つは、従来の店は道路に面してオープンになっていましたが、その部分に自動販売機を設置することによって、店の構造が「商品空間」を店内に引き込んだ「引き込み型店」に変化したことです。

つまり、従来よりもはるかに「なわばり」主張が強くなった店内は、いっそう客が入りにくい店になってしまったのです。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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52.商店街はなぜさびれたのか?⑭「思い出に埋もれた玩具店」(1988年当時)

53.商店街はなぜさびれたのか?⑮「あかりの消えた電気店」(1988年当時)

54.商店街はなぜさびれたのか?⑯「在庫も眠る寝具店」(1988年当時)

55.商店街はなぜさびれたのか?⑰「元気のないスポーツ店」(1988年当時) 

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2018年7月11日 (水)

55.商店街はなぜさびれたのか?⑰「元気のないスポーツ店」(1988年当時)

こんにちは。

毎回ご紹介しています「店のイラスト」は、1988年当時に全国の店を取材した中の一部を描いたものです。

当時は、「全国の商店街の大部分は停滞ないしは衰退している」と多くのTV、新聞が報じていました。

しかし、それから約30年の間に、百貨店や駅ビルを初め新しく登場したショッピングセンター等の商業集積もまた、急速に衰退していきました。

衰退を見せ始めた百貨店や駅ビルやショッピングセンターの場合は、やがて跡形もなく撤退していきましたが、商店街だけは衰退してもなおその場に踏み止まって営業を続けてきました。

そもそも「店」は、桜前線の北上と共に移動したかつての養蜂家のように、「通行量」の多い立地を求めて移転していくことが、繁盛のための最大の条件です。

それにもかかわらず、商店街という商業集積だけは、店主が店に住み着いたという理由によって、その場に踏み止まらざるを得なくなったのです。

商店街は、大勢の通行客が行き交った往年の好立地が移動してもなお、それに逆らうように、その場に長く踏み止まったことがシャッター商店街化を招いた大きな原因なのです。

さて今回は、気軽に立ち寄って冷やかすことができなくなってしまった、1988年当時の商店街のスポーツ店の様子をご紹介します。


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55.「商店街はなぜさびれたのか?」⑰「元気のないスポーツ店」(1988年当時)

次のイラストは、1988年当時の各地の商店街でよく見られたスポーツ用具店の様子です。

そしてこの店の構造は、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」です。

このタイプの店の場合は、道路に面した「商品空間」に魅力的な商品をたくさん陳列することによって「なわばり」を解除し、通行客が気軽に店内に入りやすくするのが一般的な方法ですが、この店の店頭の「商品空間」は、限られた商品や段ボール箱が置かれているだけとなっています。

したがって、通行客は気軽に立ち寄って店内の商品を眺めることはできません。

 

P180


Photo
※店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店

通行量が減少した商店街にある、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」の店は、共通して今回の店のように陥らざるを得なかったのが当時の現状でした。

総合スーパーのスポーツコーナーよりも専門性の高い用具や流行のスポーツウエアなどを店内に陳列しているにもかかわらず、「なわばり」を主張する店員のアクションがこのような店から客足を遠ざけていったのです。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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53.商店街はなぜさびれたのか?⑮「あかりの消えた電気店」(1988年当時)

54.商店街はなぜさびれたのか?⑯「在庫も眠る寝具店」(1988年当時)

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2018年7月 9日 (月)

54.商店街はなぜさびれたのか?⑯「在庫も眠る寝具店」(1988年当時)

こんにちは。

戦後の著しい経済発展と共に、日本各地の商店街もまた活発に発展していきました。

やがて、活発に発展を続けてきた各地の商店街が停滞ないしは衰退を見せ始め、生き残りをかけて懸命に頑張る少しの商店街と、シャッター化を余儀なくされた多くの商店街に二分されていきました。

二分されたとはいえ、大部分の商店街がシャッター化したのですから、商店街のシャッター化の最大要因は明確に分かるはずです。

そしてそれが分かれば、シャッター化した商店街とは真逆の要因が、商店街を繁栄させるための唯一の要因であることも同時にわかるはずです。

さて、その要因というのは、間違いなく「通行量の減少」です。

商店街だけではなく、百貨店や総合スーパーやショッピングセンターの場合も、撤退を余儀なくされた要因は全て「通行量の減少」した立地なのです。

百貨店や総合スーパーやショッピングセンターは、通行量が減少すれば直ちに撤退が可能ですが、商店街は静かにシャッター化を受け入れざるを得ない商業集積なのです。

さて今回は、気軽に立ち寄って商品を眺めること等は、ほとんどできなくなってしまった、1988年当時の商店街の寝具店の様子をご紹介します。


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54.商店街はなぜさびれたのか?⑯「在庫も眠る寝具店」(1988年当時)

次のイラストは、1988年当時の各地の商店街でよく見られた寝具店の様子です。

そしてこの店の構造は、「店員空間のない、引き込み・回遊型店」です。

商店街にある大抵の寝具店は、店内の回遊通路にまで商品がうず高く積まれているために、客は自由に商品を検討することはできませんでした。

したがって、どうしても商品を必要とする客は、店の奥の住まいにいる店主に声をかけて、店主と一緒になって商品を検討しながら購入するしか方法がありませんでした。

 

P179


Photo

※店員空間のない、引き込み・回遊型店

 

総合スーパーや寝具専門店が進出して来たリ、イベント販売などが盛んに行われたりすることによって、客が寝具を気軽に眺めたり検討したりできる機会は大幅に増えていきました。

そうなることによって、人通りの少なくなった商店街の寝具店は、よりいっそう気軽に立ち寄ってひやかすことができない「なわばり」主張の強い店になっていったのです。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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48.商店街はなぜさびれたのか?⑩「自由に選べない精肉店」(1988年当時)

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50.商店街はなぜさびれたのか?⑫「接客が気づまりな青果店」(1988年当時)

51.商店街はなぜさびれたのか?⑬「病人も入りにくい薬局・薬店」(1988年当時)

52.商店街はなぜさびれたのか?⑭「思い出に埋もれた玩具店」(1988年当時)


53.商店街はなぜさびれたのか?⑮「あかりの消えた電気店」(1988年当時)

 

 

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2018年7月 6日 (金)

53.商店街はなぜさびれたのか?⑮「あかりの消えた電気店」(1988年当時)

こんにちは。

かつて商店街がにぎわっていた時代には、商店街の電気店から購入した商品によって、誰もが新しい生活を享受することができました。

したがって、多くの客は、新製品が並べられた電気店は、商店街の中でもひと際、時代の先端を感じさせる店だと強く感じていました。

しかし、やがて様々な電気製品が普及していくと共に、客は地元の商店街にある電気店と、郊外に進出して来た総合スーパーや家電量販店との違いに気づいていったのです。

商店街の電気店が「店員空間のない、引き込み・回遊型店」であるのに対して、総合スーパーや家電量販店は、「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」です。

前者の販売方法は「側面販売」と「対面販売」であるのに対し、後者は「セルフサービス方式」です。

したがって、商店街の電気店は、「なわばり」を主張する店員のアクションが生じやすく、一方の総合スーパーや電気量販店は、「なわばり」を解除する店員のアクションと「サクラパワー現象」を生み出して、いっそう「なわばり」を解除する客のアクションが生じやすい店だったのです。

新しい商品の力によって、あたかも時代の先端を行く店であるかのように思わせた商店街の電気店でしたが、結局は商店街にある多くの店と同様に、「なわばり」を主張をする店員のアクションが生じやすい店だったのです。

魅力的な新製品を扱う店は、往々にして、たとえ構造や接客が悪くても一時的に人気を博すことがあります。

現在のリアルショップにおいてさえ、極めて商品パワーの強い商品を販売する店は、「なわばり」を主張する店員のアクションの存在を忘れさせるのです。

さて今回は、かつては大勢の客で賑わった、1988年当時の商店街の電気店の様子をご紹介します。


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53.商店街はなぜさびれたのか?⑮「あかりの消えた電気店」(1988年当時)

次のイラストは、1988年当時の各地の商店街でよく見られた電気店の様子です。

そしてこの店の構造は、「店員空間のない、引き込み・回遊型店」です。

かつては、大勢の客で賑わった電気店でしたが、総合スーパーや家電量販店の進出によって、すっかり人影が少なくなっていきました。



P177


Photo_2
※店員空間のない、引き込み・回遊型店

 

かつては、店の入り口はオープンになっていて、店頭に並べられた人気商品の洗濯機や冷蔵庫やテレビなどが、多くの通行客の目を楽しませましたが、今では店の奥にひっそりと置かれています。

そのために、外から見える「商品空間」からはひやかし安全信号も発信されず、数少ない固定客相手の商売によって、いっそう「なわばり」主張の強い店となっているのです。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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43.商店街はなぜさびれたのか?⑤「流行を捨てた靴店」(1988年当時)

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46.商店街はなぜさびれたのか?⑧「貯蔵庫になった酒販店」(1988年当時)

47.商店街はなぜさびれたのか?⑨「古い体質が苦しい精米店」(1988年当時)

48.商店街はなぜさびれたのか?⑩「自由に選べない精肉店」(1988年当時)

49.商店街はなぜさびれたのか?⑪「ない魚は売れない鮮魚店」(1988年当時)

50.商店街はなぜさびれたのか?⑫「接客が気づまりな青果店」(1988年当時)

51.商店街はなぜさびれたのか?⑬「病人も入りにくい薬局・薬店」(1988年当時)

52.商店街はなぜさびれたのか?⑭「思い出に埋もれた玩具店」(1988年当時)

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2018年7月 4日 (水)

52.商店街はなぜさびれたのか?⑭「思い出に埋もれた玩具店」(1988年当時)

こんにちは。

見知らぬ大勢の人たちが行き交う街道に生まれた「店」の構造と売り方が、「戸板一枚の店」であったことは想像に難くありません。

その「戸板一枚の店」が、商店街や百貨店へと発展し、やがてセルフサービス方式のリアルショップやデリバリーを充実させたネットショップへといっそう発展してきたかのように言われていますが、実際にはそうではありません。

商店街や百貨店やスーパーやコンビニやネットショップは、経済社会が生み出した流通システムの一部ですが、決して「戸板一枚の店」の構造や売り方をもった「店」ではありませんでした。

つまり、本来の「店」とは「戸板一枚の店」のことであり、その後に生まれてきた商店街の店や百貨店やスーパーやコンビニやSCの店やそしてネットショップなどは、本来の「店」ではないのです。

なぜならば、商店街の店や百貨店やスーパーやコンビニやネットショップなどは、大勢の見知らぬ人が行き交う道に立地して、戸板一枚のスペースの「商品空間」を挟んで、店員と客が「なわばり」争いをしながら売買を行う「戸板一枚の店」の構造や売り方を持っていないからです。

もともと「店」の本質を持っていなかった、商店街や百貨店は行き詰まり、スーパーやコンビニさえも無人化への変化を余儀なくされているのです。

だから、「店」の本質からはほど遠い各地の商店街が次々とさびれて行っても、少しも残念ではありません。

それは、決して「店」そのものがさびれて行っているわけではないからです。

さて今回も、昔から見慣れた玩具ばかりが店頭に目立って、おもちゃ屋さんとしての魅力が失われた商店街の玩具店をご紹介します。


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52.商店街はなぜさびれたのか?⑭「思い出に埋もれた玩具店」(1988年当時)

次のイラストは、1988年当時の各地の商店街でよく見られた玩具店の様子です。

この店の構造は、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」です。

しかし、接触部分の商品空間には、風雨にや日差しにさらされても劣化の心配がない、昔ながらの馴染みの玩具ばかりで、ひやかし安全信号は全く発信されておりません。

したがって、店内の店員がいるそばに陳列されている魅力的な商品は、店員が強く「なわばり」を主張しているために、気軽に眺めたり試したりすることはできません。

子供を対象にした商品を販売していながらも、子供たちを遠ざけた玩具店になっていたのです。
  

P176_2


子供達が、自由に眺めたり試したりすることができる玩具コーナーを持つ総合スーパーの普及によって、ひやかしにくい商店街の玩具店から、子供たちがどんどん遠ざかって行きました。

そして、商店街の玩具店は子供たちの姿よりもじっと立って客を待つ店員の姿ばかりが目立つ店になっていったのです。

(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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41.商店街はなぜさびれたのか?③「限られた人だけのブティック」(1988年当時)

42.商店街はなぜさびれたのか?④「過去を売り続ける衣料品店」(1988年当時)

43.商店街はなぜさびれたのか?⑤「流行を捨てた靴店」(1988年当時)

44.商店街はなぜさびれたのか?⑥「若者に人気のないカバン店」(1988年当時)

45.商店街はなぜさびれたのか?⑦「セルフで買えない文房具店」(1988年当時)

46.商店街はなぜさびれたのか?⑧「貯蔵庫になった酒販店」(1988年当時)

47.商店街はなぜさびれたのか?⑨「古い体質が苦しい精米店」(1988年当時)

48.商店街はなぜさびれたのか?⑩「自由に選べない精肉店」(1988年当時)

49.商店街はなぜさびれたのか?⑪「ない魚は売れない鮮魚店」(1988年当時)

50.商店街はなぜさびれたのか?⑫「接客が気づまりな青果店」(1988年当時)

51.商店街はなぜさびれたのか?⑬「病人も入りにくい薬局・薬店」(1988年当時)

 

 

 

 

 

 

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2018年7月 2日 (月)

51.商店街はなぜさびれたのか?⑬「病人も入りにくい薬局・薬店」(1988年当時)

こんにちは。

メーカーの生産性と効率化の追求によって、商品を販売する店員と店は限りなくゼロへ、すなわち、店員と店は確実に消滅する方向へと進んでいます。

店員と店を飲み込んだ「ネットショップ」とそれに付随する配送システムが、ちょうど道路や鉄道や上下水道や通信施設のような生活インフラへと変化していくのです。

そもそも、スーパーやコンビニなどのセルフサービス方式の店は、従来の店から、できるだけ店員の数を少なくするためのシステムの店でした。

そのようなセルフサービス化が図れなかった商店街は、当然、シャッター商店街への道を余儀なくされていきました。

そして、セルフサービス方式を採用した店も、「ネットショップ」という店と、店員を無くした「新しい店」に飲み込まれて行こうとしているのです。

約30年前の1988年当時に、大部分の商店街が停滞ないしは衰退していると報じられていましたが、当時は、やがては店員もいなくて店も無い「ネットショップ」が登場して来るとは誰も予測することができませんでした。

しかし、「なわばり」を主張するリアルショップの店員のアクションが大勢の客を遠ざけるという現象が、いずれは店員も店も「なわばり」もない「ネットショップ」が登場してくることを暗に知らせていたのです。

さて今回も、店員の少ないセルフサービス方式の店の進出によって、客足がどんどん遠のいて行った商店街の薬局・薬店をご紹介いたします。


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51.商店街はなぜさびれたのか?⑬「病人も入りにくい薬局・薬店」(1988年当時)

次のイラストは、1988年当時の各地の商店街でよく見られた薬局・薬店の様子です。

上のイラストの店は、前面のガラス戸の外にも商品空間らしきものがあり、店の奥には店員空間らしきものが伺えますが、「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」の店舗構造ではありません。

店頭の商品空間には全く魅力がなく、セルフサービス方式の店ではありませんから、「店員空間のない、引き込み・回遊型店」なのです。

客が一歩でも店内に入ると、奥にいる店員からすぐに「いらっしゃいませ」の声がかかり、何を買いにやって来たかをたずねられることになります。

当時の商店街の薬局・薬店は、客にとっては、どうしても必要になった商品を買いたい時だけ出かけて行く店だったのです。

 

P175

Photo
※店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店

 

Photo_2

※店員空間の狭い引き込み型店

下のイラストのように、前面のガラス戸一面にポスターなどを張り巡らして、中の様子を全く見えなくした薬局・薬店も、当時の商店街には珍しくありませんでした。

外観のイメージから、何となく「店員空間のない、引き込み・回遊型店」か「店員空間の狭い引き込み型店」だと想像できます。

こちらの店の場合も、客にとっては、買わないときには気軽に入って冷やかすことができないために、「なわばり」が強く主張された店ということになります。

やがて、セルフサービス方式を採用した薬局薬粧店が登場して来ることによって、客は病気であるかないかに関わらず、気軽に立ち寄って商品を購入したり、冷やかしたりすることができるようになったのです。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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39.商店街はなぜさびれたのか?①「子供が去って行った菓子店」(1988年当時)

40.商店街はなぜさびれたのか?②「味が伝わらない和菓子店」(1988年当時)

41.商店街はなぜさびれたのか?③「限られた人だけのブティック」(1988年当時)

42.商店街はなぜさびれたのか?④「過去を売り続ける衣料品店」(1988年当時)

43.商店街はなぜさびれたのか?⑤「流行を捨てた靴店」(1988年当時)

44.商店街はなぜさびれたのか?⑥「若者に人気のないカバン店」(1988年当時)

45.商店街はなぜさびれたのか?⑦「セルフで買えない文房具店」(1988年当時)

46.商店街はなぜさびれたのか?⑧「貯蔵庫になった酒販店」(1988年当時)

47.商店街はなぜさびれたのか?⑨「古い体質が苦しい精米店」(1988年当時)

48.商店街はなぜさびれたのか?⑩「自由に選べない精肉店」(1988年当時)

49.商店街はなぜさびれたのか?⑪「ない魚は売れない鮮魚店」(1988年当時)

50.商店街はなぜさびれたのか?⑫「接客が気づまりな青果店」(1988年当時)

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2018年6月29日 (金)

50.商店街はなぜさびれたのか?⑫「接客が気づまりな青果店」(1988年当時)

こんにちは。

店員と客がモノを売り買いする所が「店」だとすると、「ネットショップ」は「店」ではないことになります。

なぜなら、「ネットショップ」には、店員も客も存在していないのですから。

実は今、販売の現場から「人間」の姿が消えようとしています。

リアルショップの店として、商店街を凌駕したスーパーやコンビニ等も、精算カウンターをロボット化や無人化へと移行しようとしていますから、近い将来、リアルショップから店員の姿は消え去っていくことでしょう。

一方、客は、店員がいない「リアルショップ」に出かけて行くよりも、もっと便利な「ネットショップ」をより多く利用することになるでしょう。

つまり、「ネットショップ」にも「リアルショップ」にも店員と客がいなくなり、どちらも「店」ではなくなっていくのです。

しかし、本来の「店」は見知らぬ人同士のコミュニケーションの現場であり、店員も客もお互いにモノを売り買いする「店」を望んでいますから、きっといつかまたどこかに新しい「店」が生れて来るに違いありません。

それまでの間は、「最後の店」として、「駅ナカ・駅ソトショップ」にスポットが当たり続けることでしょう。

さて今回も、かつての賑わいを失っていった商店街の青果店をご紹介いたします。


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50.商店街はなぜさびれたのか?⑫「接客が気づまりな青果店」(1988年当時)

次のイラストは、1988年当時の各地の商店街でよく見られた青果店の様子です。

そして、この店の店舗構造は、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」です。

威勢の良い「へい!イラッシャイ!毎度!」という店主の掛け声が飛び交う青果店は、鮮魚店同様に、商店街の風物詩の一つでした。

客の注文に応えて素早く商品の包装や精算作業を繰り返す店主のアクションは、「なわばり」を解除する店員のアクションでした。

だから、かつての商店街の「八百屋さん」は何となく親しみがあったのです。

しかし、客の本当の気持ちは、いちいち店主に注文しないで、自分自身で自由に商品を眺めたり選んだりしながら購入したいというものでした。

 

P174


Photo
※店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店

商店街の青果店から客足が遠のいた要因として、マイカーで大量の商品を一度に購入できるようになったことや、大型冷蔵庫が家庭に普及したことを挙げることができます。

当時の新しい冷蔵庫のセールスポイントは、野菜や果物がいかにたくさん新鮮なままに保存できるかということでした。

しかし、こうした生活環境の変化もさることながら、商店街の店員が気になる店から、自由に買えるセルフの店に、客が急速に移って行ったことはまぎれもない事実なのです。

すなわち、1960年代~1970年代の急激なスーパーマーケットの普及と共に、すでに、食料品店全般から店員が消滅していく方向へと、舵は切られていったのです。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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49.商店街はなぜさびれたのか?⑪「ない魚は売れない鮮魚店」(1988年当時)

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2018年6月27日 (水)

49.商店街はなぜさびれたのか?⑪「ない魚は売れない鮮魚店」(1988年当時)

こんにちは。

全国各地の繁華街は、大勢の人が絶えず行き交う「道」に沿って発生して来ました。

そして、その大部分が商店街へと発展しました。

大勢の人が行き交う「道」は、商品を売る側の「店」にとって大変好都合な立地であると同時に、商品を買う側の「客」にとってもまた、大変好都合な場所だったのです。

なぜなら、モノを自由に売り買いするためには、「なわばり」が解除される必要があり、そのためには、「店員」と「客」はお互いに見知らぬ同士である必要があったからです。

つまり、匿名性が担保された見知らぬ同士の関係や、「なわばり」を解除しやすい関係を生み出すためには、大勢の人が行き交う「道」という環境が不可欠だったのです。

全国各地の商店街がさびれていったのは、大勢の人の往来が途絶え、見知らぬ同士の関係が築けず、「なわばり」を解除することができなくなっていったからなのです。

馴染みの店主が二代目に店を承継し、さらに長年の馴染みとなった店で構成された商店街が、昔ながらの常連客を引きつけて繁盛を続けてゆくことなどは、現実には不可能なのです。

今回も、かつての通行客を失って「なわばり」を主張しやすい店となった、商店街の鮮魚店をご紹介いたします。


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49.商店街はなぜさびれたのか?⑪「ない魚は売れない鮮魚店」(1988年当時)

次のイラストは、1988年当時の各地の商店街でよく見られた鮮魚店の様子です。

そして上のイラストの店舗構造は、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」です。

この構造は、一般的には規模の大きい店が採用する店舗構造で、店全体の「なわばり」が解除されやすく、特に道路に面した「商品空間」の「なわばり」が解除されやすいために、そこが通行客にとって一番ひやかしやすい「商品空間」となります。

しかし、特に鮮魚店の場合は、開店当初は大量の商品が陳列されていますが、時間の経過とともに、商品量が減少していく特性があります。

そのために、商店街の鮮魚店の場合は、いくらひやかしやすい「商品空間」であっても、商品が少なくなると共に魅力も減少していき、次第に「なわばり」が主張された「商品空間」となってしまいます。

 

P173_2


Photo
※店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店

 

Photo_2
※店員空間の狭い接触型店

 

下のイラストの鮮魚店の店舗構造は、冷蔵ケースを店の前面に押し出した「店員空間の狭い接触型店」です。

道路に面した「商品空間」を冷蔵ケースにしたこの店は、在庫商品を長時間陳列することができ、しかも「なわばり」が解除されやすい店の構造ですが、規模の小さい店であるために、魅力的な「商品空間」とは言いがたくなっています。

商店街の中やすぐそばに進出して来たスーパーマーケットの鮮魚コーナーは、温度管理がしやすい「商品空間」や、規模の大きい冷蔵ケースなどが導入されているために、開店から閉店まで長時間に渡って、大量の商品を陳列することができるために、「なわばり」が解除された魅力的な「商品空間」となっています。

通行量の減少に伴い、商店街の中ではいつも活気が漂っていた生鮮三品を販売する店も、次第に店主の掛け声が小さくなっていったのです。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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2018年6月25日 (月)

48.商店街はなぜさびれたのか?⑩「自由に選べない精肉店」(1988年当時)

こんにちは。

約30年前の1988年当時は、すでに全国の商店街の大部分が停滞ないしは衰退していると報じられていました。

全国各地に進出していった、ジャスコ、イトーヨーカ堂、西友、ダイエーなどの総合スーパー(GMS)に、どんどん客を奪われていったからです。

そして、週末には家族揃ってマイカーに乗り郊外の総合スーパーに買い物&遊びに行くというライフスタイルの普及が、「店は立地が一番」という考え方から、店は規模や総合的な魅力づくりが重要であるという考え方に変化していきました。

つまり、かつては、地元の中では最も人通りの多かった道路に立地していたことが、商店街を繁栄させた一番のエネルギーになっていたということを忘れさせていったのです。

そのために、商店街が衰退した要因についてや、商店街の活性化方法については、専門家の数だけ多くの解説が生まれてきたのです。

しかし、商店街が衰退していった一番の要因は、都市開発などによって、商店街がかつての通行量を失ってしまったことだったのです。

だから、商店街に変わって我が世の春を謳歌した総合スーパーも、やがてまた、人通りの多い道路に立地していなかったという理由によって、衰退の道を辿っていくことになったのです。

「駅ナカ・駅ソトショップ」があっという間に人気の店となったのは、現在の中ではどこよりも見知らぬ大勢の人が行き交う立地に登場した商業集積だからなのです。

今後の商店街の活性化をはじめ、あらゆる商業集積の繁盛の秘訣は、「一に立地、二に立地、三四が無くて五に立地」なのは言うまでもありません。

今回は、スーパーの進出によって、常連客を失っていった商店街の精肉店をご紹介いたします。


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48.商店街はなぜさびれたのか?⑩「自由に選べない精肉店」(1988年当時)

次のイラストは、1988年当時の各地の商店街でよく見られた精肉店の様子です。

そして上のイラストの店舗構造は、「店員空間の狭い引き込み型店」です。

スーパーマーケットが普及することによって、大抵の食品はセルフサービス方式での購入がすっかり一般的になり、商店街の精肉店は苦戦を強いられていきました。

当時は、商店街の精肉店からスーパーマーケットの精肉コーナーへと客足が移った理由は、スーパーマーケットの方が、他の関連商品も一緒にまとめ買いができるからと説明されていました。

しかし、本当の理由は、商店街の精肉店では、店主の「なわばり」主張のアクションが客を遠ざけていましたが、スーパーマーケットの精肉コーナーは、セルフサービス方式である上に、「サクラパワー」によって強力に「なわばり」が解除されていたからなのです。

 

P172

Photo_3
※店員空間の狭い引き込み型店


Photo_4

※店員空間の狭い接触型店

 

下のイラストの精肉店の店舗構造は、店の奥に厨房を持った「店員空間の狭い接触型店」です。

道路に面した「商品空間」を持つ店は、上のイラストの精肉店に比べて、「なわばり」が解除されやすい店の構造であることは確かですが、「商品空間」には限られた種類と量の商品しか陳列されていないために、「なわばり」が解除された「商品空間」ではありませんでした。

商店街に進出して来たスーパーマーケットは、大勢の客を引きつけて賑わいを見せていましたが、スーパーマーケットに客を奪われた商店街の食品店が次々に衰退し、商店街全体としては衰退を速めざるを得なくなっていったのです。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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