カテゴリー「◆1988年当時の店」の64件の記事

2018年8月 1日 (水)

64.リアルショップにおけるサービスとは何か?(1998年当時)

こんにちは。

日本経済の著しい発展は、メーカーの大量生産&大量販売による激しい競争を生み出しました。

その結果、全国各地の小売店も、ただ商品を並べているだけでは「売れる店」になることができなくなってしまいました。

そして、「売れる店」と「売れない店」の格差はますます大きくなっていったのです。

当時のメーカーの関係者や専門家達は、「売れる店」と「売れない店」の格差は「接客」によって生じると考えていたため、日本中で店員の「接客教育」が熱心に行われることとなりました。

しかし、「売れる店」と「売れない店」が生じる実際の要因は、店員が「なわばり」を解除するか否かであり、単なる「接客」の良し悪しではなかったのです。

残念ながら、当時の多くの接客教育の専門家は、従来の礼儀作法や人間関係を中心とした教育を行ったために、盛んに繰り返された「接客教育」は、なかなか功を奏すことができなかったのです。

各地の商店街の店が、コンビニエンスストアの進出によってあっという間に客を奪われていったのは、セルサービス方式を採用したコンビニエンスストアがいっさい「なわばり」を主張しない店だったからなのです。

商店街の店は店員が「なわばり」を主張することによって客を遠ざけ、「コンビニ」は店員が「なわばり」を解除することによって客を引きつけたのです。

商店街とコンビニに限らず、日本中の店において、このような「なわばり」に関する違いが、「売れる店」と「売れない店」を生み出していったのです。

さて今回は、不利な店舗構造であるにもかかわらず、達人店員の接客力によってカバーしている店と、誰でもが「なわばり」を解除しやすい「店舗構造」によって、「売れる店」を生み出している店をご紹介します。

64.リアルショップにおけるサービスとは何か?(1998年当時)

(1)接客の達人店員しかサービスを提供できない店

「なわばり」を主張する店員のアクションが生じやすい店では、接客の上手な店員(達人店員)しか客にサービスを提供することができません。



P196


「店員空間の狭い引き込み型店」の場合は、「じっと立って客を待つ」とか「早すぎるいらっしゃいませ!」等の「なわばり」を主張する店員のアクションが生じやすくなるのが特徴です。

そのために、このような「店舗構造」の店では、「なわばり」を解除する様々なアクションは、接客が得意な達人店員しか行うことができないのです。

Photo
※店員空間が狭い引き込み型店

(2)誰でもが同じようなサービスを提供しやすい店

一方、「なわばり」を解除する店員のアクションが生じやすい「店舗構造」の店では、誰でもが同じようなサービスを提供することができます。

 

P197

 

上のイラストのような「店員空間の広い接触型店」の場合は、あらかじめ様々な店員の作業が準備されているために、「なわばり」を解除する店員のアクションが生じやすくなっています。

したがって、「店員空間の広い接触型店」の場合は、誰でもが「なわばり」を解除した様々なアクションを行うことができるのです。

 

Photo_3
※店員空間の広い接触型店

(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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41.商店街はなぜさびれたのか?③「限られた人だけのブティック」(1988年当時)

42.商店街はなぜさびれたのか?④「過去を売り続ける衣料品店」(1988年当時)

43.商店街はなぜさびれたのか?⑤「流行を捨てた靴店」(1988年当時)

44.商店街はなぜさびれたのか?⑥「若者に人気のないカバン店」(1988年当時)

45.商店街はなぜさびれたのか?⑦「セルフで買えない文房具店」(1988年当時)

46.商店街はなぜさびれたのか?⑧「貯蔵庫になった酒販店」(1988年当時)

47.商店街はなぜさびれたのか?⑨「古い体質が苦しい精米店」(1988年当時)

48.商店街はなぜさびれたのか?⑩「自由に選べない精肉店」(1988年当時)

49.商店街はなぜさびれたのか?⑪「ない魚は売れない鮮魚店」(1988年当時)

50.商店街はなぜさびれたのか?⑫「接客が気づまりな青果店」(1988年当時)

51.商店街はなぜさびれたのか?⑬「病人も入りにくい薬局・薬店」(1988年当時)

52.商店街はなぜさびれたのか?⑭「思い出に埋もれた玩具店」(1988年当時)

53.商店街はなぜさびれたのか?⑮「あかりの消えた電気店」(1988年当時)

54.商店街はなぜさびれたのか?⑯「在庫も眠る寝具店」(1988年当時)

55.商店街はなぜさびれたのか?⑰「元気のないスポーツ店」(1988年当時)

56.「商店街はなぜさびれたのか?」⑱「自動販売機がとりついた店」(1988年当時)


57.さびれゆく小売店が教えてくれるもの①「さびれゆく小売店はなぜ生まれるのか?」(1988年当時)

58.さびれゆく小売店が教えてくれるもの②「さびれゆく小売店はどうすればいいのか?」(1988年当時)

59.さびれゆく小売店が教えてくれるもの③「メーカーや専門家は小売店に何を提案すべきか」(1988年当時)

60.客が店に求めるサービスとは?(1988年当時)

61.店が客に対して提供するべき三空間のサービスとは?(1)商品空間におけるサービス(1998年当時)

62.店が客に対して提供するべき三空間のサービスとは?(2)客空間におけるサービス(1998年当時)

63.店が客に対して提供するべき三空間のサービスとは?(3)店員空間におけるサービス(1998年当時)

 

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2018年7月30日 (月)

63.店が客に対して提供するべき三空間のサービスとは?(3)店員空間におけるサービス(1998年当時)

こんにちは。

店はもともと店員の「なわばり」なので、①商品空間 ②客空間 ③店員空間(三空間)はすべて店員の「なわばり」です。

そして、約30年前の1988年当時は、この三空間の「なわばり」を解除することが、店が客に提供する重要なサービスだったのです。

中でも③「店員空間」の「なわばり」を解除することが一番のサービスでした。

なぜならば、当時はまだまだセルフサービス方式を採用した店は主流ではなかったために、「店員空間」と「客空間」は店員と客によって共有されていたからです。

しかし、当時の販売関係者や専門家達は、店員自身が「なわばり」を主張して客を遠ざけていることには、ほとんど気づいてはいませんでした。

したがって、「接客中の店員のアクション」と「作業中の店員のアクション」が店員の「なわばり」を解除して、加えて「客空間」や「商品空間」の「なわばり」をも解除することができるということもまったく考えられてはいませんでした。

当時は、スーパーマーケットやコンビニエンスストアが大変な勢いで各地に普及していた時代ですが、まもなく「店員空間」の「なわばり」を解除した「セルフサービス方式」の店が主流になっていくことすら、多くの関係者はまだまだ予測していませんでした。

ましてや、「店員」のいないネットショップや、「店員」が果てしなくゼロになろうとするこれからのリアルショップのこと等はさっぱり分からなかったのです。

さて今回は、当時の「店員空間」の「なわばり」を解除するための店員のアクションについてご説明します。

63.店が客に対して提供するべき三空間のサービスとは?(1998年当時)

(3)店員空間におけるサービス

客空間と店員空間が重なった当時の店で、店員が「なわばり」を解除するためには、「接客中のアクション」と「作業中のアクション」を一日中やり続けることが必要でしたが、それは実際には大変困難なことでした。

店員の「なわばり」を解除するためには、セルフサービス方式を採用することが一番の解決策でしたが、当時は、単に店員が待機しているための明確な店員空間をつくるだけでも、大きく「なわばり」を解除することができました。

下のイラストの店は、完全なセルフサービス方式の店ではありませんでしたが、店員空間を明確にして、店員は客から注文や相談の声がかかるまでは店員空間で待機することによって、店全体の「なわばり」を解除していました。

 

P195

すなわち、約30年前の1988年当時は、店員空間を明確にすることによって、店員がすぐには接客してこないという情報を発信し、店員自身が「なわばり」解除のアクションを行わなくても、客が自由に回遊できる客空間を簡単に提供することができたのです。

(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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61.店が客に対して提供するべき三空間のサービスとは?(1)商品空間におけるサービス(1998年当時)

62.店が客に対して提供するべき三空間のサービスとは?(2)客空間におけるサービス(1998年当時)

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2018年7月27日 (金)

62.店が客に対して提供するべき三空間のサービスとは?(2)客空間におけるサービス(1998年当時)

こんにちは。

店はもともと店員の「なわばり」なので、①商品空間②客空間③店員空間(三空間)はすべて店員の「なわばり」なのです。

そして、約30年前の1988年当時は、前回の①商品空間と同様に、②客空間の「なわばり」を解除することも、店が客に対する重要なサービスだったのです。

現在では、セルフサービス方式の店が主流となり、②客空間の「なわばり」はすっかり解除されていますが、セルフサービス方式ではない店の場合は、今でも「なわばり」が主張された客空間となっています。

さて今回は、当時の「客空間」の「なわばり」を解除するための店員のアクションについてご説明します。

62.店が客に対して提供するべき三空間のサービスとは?(1998年当時)

(2)客空間におけるサービス

客に回遊してもらうためにつくられた店内の回遊通路は、本来は客が自由に回遊することができるはずの空間ですが、店はそもそも店員の「なわばり」なので、決して客が自由に回遊できる空間ではありませんでした。

下のイラストの店の店員は、回遊通路で、きちんとした姿勢でじっと立って客を待っていますが、この店員の姿は、「なわばり」を主張する店員のアクションとなって客を遠ざけてしまうのです。

 

 

P194

 

しかし、他の客がやって来て店員が接客を開始したり、何らかの作業を始めたりした場合には、「なわばり」を解除する店員のアクションとなって、この店の「客空間」の「なわばり」は解除されます。

残念ながら、このイラストの店の場合には、客に対して「なわばり」を解除した「客空間」を提供していない状況となっているのです。

現在では、セルフサービス方式の店の回遊通路を客は当然のように自由に回遊していますが、店員の「なわばり」が解除された回遊通路だからこそ、自由に回遊することができるのです。

約30年前の1988年当時は、客が自由に回遊できる客空間を提供すること自体が、店が客に対する重要なサービスだったのです。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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53.商店街はなぜさびれたのか?⑮「あかりの消えた電気店」(1988年当時)

54.商店街はなぜさびれたのか?⑯「在庫も眠る寝具店」(1988年当時)

55.商店街はなぜさびれたのか?⑰「元気のないスポーツ店」(1988年当時)

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60.客が店に求めるサービスとは?(1988年当時)

61.店が客に対して提供するべき三空間のサービスとは?(1)商品空間におけるサービス(1998年当時)

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2018年7月25日 (水)

61.店が客に対して提供するべき三空間のサービスとは?(1)商品空間におけるサービス(1998年当時)

こんにちは。

店は商品が陳列されている①商品空間と、客が店内を移動する②客空間と、店員が接客や精算を行う③店員空間の三空間で構成されています。

店はもともと店員の「なわばり」なので、三空間は店員の「なわばり」となっています。

したがって、三空間の「なわばり」を解除することによって、通行客を引きつけることができますが、反対に三空間の「なわばり」を主張してしまうと、通行客を遠ざけてしまいます。

今回は、三空間の内の「商品空間」の「なわばり」を解除して客を引きつけている様子と、「なわばり」を主張して客を遠ざけている様子についてご紹介します。

61.店が客に対して提供するべき三空間のサービスとは?(1998年当時)

(1)商品空間におけるサービス

次のイラストの店の内、上は①大量の商品が陳列されていることと②店員が作業に専念しているために、客が近づきやすい「商品空間」がある店です。

下は①商品が少ないことと②店員の存在が気になるために、客が近づきやすい「商品空間」がない店です。


P192_2

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↓次のイラストの店の内、上はセルフサービス方式が採用されていることと②店員が接客をしないために、客が近づきやすい「商品空間」がある店です。

↓下は、①店員が接客をして販売する店であることと②店員がすぐに接客をする店であるために、客が近づきやすい「商品空間」がない店です。



P193

セルフサービス方式を採用している店かそうでない店かにかかわらず、「なわばり」が解除された「商品空間」を提供することが店のサービスなのです。

(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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51.商店街はなぜさびれたのか?⑬「病人も入りにくい薬局・薬店」(1988年当時)

52.商店街はなぜさびれたのか?⑭「思い出に埋もれた玩具店」(1988年当時)

53.商店街はなぜさびれたのか?⑮「あかりの消えた電気店」(1988年当時)

54.商店街はなぜさびれたのか?⑯「在庫も眠る寝具店」(1988年当時)

55.商店街はなぜさびれたのか?⑰「元気のないスポーツ店」(1988年当時)

56.「商店街はなぜさびれたのか?」⑱「自動販売機がとりついた店」(1988年当時)


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58.さびれゆく小売店が教えてくれるもの②「さびれゆく小売店はどうすればいいのか?」(1988年当時)

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60.客が店に求めるサービスとは?(1988年当時)

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2018年7月23日 (月)

60.客が店に求めるサービスとは?(1988年当時)

こんにちは。

店は店員の「なわばり」なので、客は気軽に店内に入って行くことができません。

したがって、客は店に対して次の三つのサービスを提供して欲しいと望んでいます。

(1)自由にひやかして良いというサービス

店は店員の「なわばり」であるにもかかわらず、自由にひやかしても良いという「ひやかし安全信号」が発信されていれば、客は気軽に店内に入って行くことができます。

(2)店員が「なわばり」を解除するサービス

店は店員の「なわばり」ですが、店員が他の客に対する接客や何らかの作業をしていると、「なわばり」解除のアクションとなるために、客は気軽に店内に入って行くことができます。

(3)サクラパワーを作り出すサービス

他の客が店頭に立ち止まったり店内を回遊したりするアクションは「サクラパワー」となって、より一層「なわばり」を解除するために、客はさらに気軽に店内に入って行くことができます。

下のイラストの店は、作業中の店員のアクションが「なわばり」を解除し、店頭や店内の他の客のアクションが「サクラパワー」を引き起こして「なわばり」を解除しているために、通行客が気軽にひやかすことができる状況になっています。



P190

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P191

 

上のイラストの店は、店員が店頭や店内にじっと立って客を待ち構えたり、早すぎる「いらっしゃいませ!」を言ったりして、「なわばり」を主張しているために、通行客は気軽にひやかすことができません。

この店も、初めの店のように客が求める三つのサービスを提供することによって、簡単に客が気軽に入りやすい店に変えることができるのです。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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52.商店街はなぜさびれたのか?⑭「思い出に埋もれた玩具店」(1988年当時)

53.商店街はなぜさびれたのか?⑮「あかりの消えた電気店」(1988年当時)

54.商店街はなぜさびれたのか?⑯「在庫も眠る寝具店」(1988年当時)

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2018年7月20日 (金)

59.さびれゆく小売店が教えてくれるもの③「メーカーや専門家は小売店に何を提案すべきか」(1988年当時)

こんにちは。

約30年前の1988年当時、全国の大部分の商店街は停滞ないしは衰退していると報じられていましたが、商店街を構成している小売店の店主たちの多くは、自分の店が競争に打ち勝って売り上げを伸ばしていくためには、何をどうすれば良いかについて真剣に考えていました。

県や市町村の関係窓口が主催する様々な商店街活性化関連の勉強会や、各メーカーが頻繁に開催する勉強会にも積極的に参加して研究を重ねていました。

しかし、店主たちは、県や市町村の関係窓口が主催する勉強会に招かれた専門家や新製品の販売キャンペーンの協力を求める各メーカーの関係者からは、「売れる店」をつくるための具体的な改善策については、ほとんど学ぶことができませんでした。



P186

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P187

かつて商店街が繁栄した大きな要因の一つは、店頭に並べただけで飛ぶように売れていく新製品を持つ小売店が数多く存在していたことであり、もう一つの要因は、見知らぬ大勢の通行客が行き交う主要道路に立地していたことでした。

したがって、見知らぬ大勢の通行客を失ったことによって、当然、商店街全体が致命的な痛手を受けることとなったのです。

また、どこでも購入できる一般的な商品を並べた小売店は、「なわばり」を解除した店にしない限りはひやかし客を引きつけることはできず、ひやかし客を引きつけられない店はいっそう「なわばり」主張の強い店となって、やがては購入目的のある客までをも遠ざけてしまったのです。

当時の多くの専門家やメーカーの責任者が、せめて以上のことだけでも強く提案していたとすれば、これほど多くの小売店の店主たちが、座してシャッター化を受け入れることもなかったに違いありません…。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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58.さびれゆく小売店が教えてくれるもの②「さびれゆく小売店はどうすればいいのか?」(1988年当時)

 

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2018年7月18日 (水)

58.さびれゆく小売店が教えてくれるもの②「さびれゆく小売店はどうすればいいのか?」(1988年当時)

こんにちは。

繰り返しお話していますが、約30年前の1988年当時、全国の大部分の商店街は停滞ないしは衰退しているという現状でした。

そしてそのことを打開するために、多くの商店街において、様々な商店街活性化策や商店街振興策が取り組まれていました。

また、前向きな店主たちは、単独で店舗改装をしたり特別セールを開催したりしましたが、大抵は大きな成果を上げることもできないままに終わってしまいました。

結局、一度去って行ってしまったかつての通行客を再び商店街に呼び戻すことは至難の業だったのです。
 

P184

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店は店員の「なわばり」であるために、客は店員の「なわばり」を絶えず気にしながら買い物をすることになります。

だから、店員の「なわばり」が主張されないで、「なわばり」が解除された店が、客にとってはひやかしやすく買いやすい店となります。

そして、店員の「なわばり」が解除された、客にとってひやかしやすく買いやすい店を生み出すものは、何といっても大勢の見知らぬ通行客なのです。

したがって、商店街の通行客の減少は、「なわばり」を主張して客を遠ざけやすい店を生み出していくことになったのです。
 

P185

以上のことを敏感にキャッチした店主の中には、かつての通行客が移動した近くの新しい道路沿いに新しい店を出店して、いつでも元の商店街の店を閉める準備をした店主もいました。

まだまだその当時は、大勢の通行客さえあれば、商店街という商業集積自体も、また商店街を構成する小売店の構造と売り方自体も、客に対して十分に満足を提供できるものでありました。

しかし、すぐ近くに繁盛商店街ができたからと言っても、商店街のほとんどの店主は、さっさと店をたたんで新天地に店を構えることはできませんでした。

それが当時の日本の商店街を構成していた各小売店の特徴でもあったからです。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)す

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39.商店街はなぜさびれたのか?①「子供が去って行った菓子店」(1988年当時)

40.商店街はなぜさびれたのか?②「味が伝わらない和菓子店」(1988年当時) 

41.商店街はなぜさびれたのか?③「限られた人だけのブティック」(1988年当時)

42.商店街はなぜさびれたのか?④「過去を売り続ける衣料品店」(1988年当時)

43.商店街はなぜさびれたのか?⑤「流行を捨てた靴店」(1988年当時)

44.商店街はなぜさびれたのか?⑥「若者に人気のないカバン店」(1988年当時)

45.商店街はなぜさびれたのか?⑦「セルフで買えない文房具店」(1988年当時)

46.商店街はなぜさびれたのか?⑧「貯蔵庫になった酒販店」(1988年当時)

47.商店街はなぜさびれたのか?⑨「古い体質が苦しい精米店」(1988年当時)

48.商店街はなぜさびれたのか?⑩「自由に選べない精肉店」(1988年当時)

49.商店街はなぜさびれたのか?⑪「ない魚は売れない鮮魚店」(1988年当時)

50.商店街はなぜさびれたのか?⑫「接客が気づまりな青果店」(1988年当時)

51.商店街はなぜさびれたのか?⑬「病人も入りにくい薬局・薬店」(1988年当時)

52.商店街はなぜさびれたのか?⑭「思い出に埋もれた玩具店」(1988年当時)

53.商店街はなぜさびれたのか?⑮「あかりの消えた電気店」(1988年当時)

54.商店街はなぜさびれたのか?⑯「在庫も眠る寝具店」(1988年当時)

55.商店街はなぜさびれたのか?⑰「元気のないスポーツ店」(1988年当時)

56.「商店街はなぜさびれたのか?」⑱「自動販売機がとりついた店」(1988年当時)


57.さびれゆく小売店が教えてくれるもの①「さびれゆく小売店はなぜ生まれるのか?」(1988年当時)

 

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2018年7月16日 (月)

57.さびれゆく小売店が教えてくれるもの①「さびれゆく小売店はなぜ生まれるのか?」(1988年当時)

こんにちは。

約30年前の1988年当時、全国の大部分の商店街が停滞ないしは衰退していると報じられていましたが、現実にはまだまだ元気の良い商店街も数多く存在していました。

このイラストは、元気の良い商店街の中にあるにもかかわらず、すっかりさびれてしまった小売店の様子を描いたものです。

 

P182

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元気の良い商店街は、必ず電車や地下鉄の改札口に直結しており、見知らぬ大勢の客が行き交う主要な通りとなっています。

見知らぬ大勢の客が行き交う道路に面した店は、接客中や作業中の店員のアクションが生じやすいために、「なわばり」が解除されやすい店となります。

また、「サクラパワー現象」が生じて強力に「なわばり」が解除される際には、通行客にとって非常にひやかしやすい店となります。

しかし、閉め切った店の中で店員がじっと立って客をを待ったり、来店客に早すぎる「いらっしゃいませ!」の声をかけたりして、「なわばり」を主張する店員のアクションが改善されなかった店は、競合店にどんどん客を奪われていくことになりました。

残念ながら、そのことに気付けなかった店主の店は、たとえ元気の良い商店街の中にあっても、次第次第に取り残されていくことになったのです。



P183

このイラスト(直ぐ上)は、かつては多くの通行客が行き交うことによって、どの店も繁盛した商店街でしたが、都市開発など様々な理由によって、すっかり通行客が減少してしまった商店街の様子です。

商店街の店主たちは何度も夜を徹して会合を重ね、通行客を呼び戻すための方策が試行錯誤されましたが、主要道路から外れた商店街にかつての通行客を呼び戻すことは叶わずに、ほとんどの店主たちは手をこまねいて衰退を受け入れるしかありませんでした。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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56.「商店街はなぜさびれたのか?」⑱「自動販売機がとりついた店」(1988年当時)

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2018年7月13日 (金)

56.「商店街はなぜさびれたのか?」⑱「自動販売機がとりついた店」(1988年当時)

こんにちは。

一日中、誰でも気軽に利用できる自動販売機は非常に便利なものです。

約30年前の1988年当時、全国各地の多くの商店街は停滞ないしは衰退していると報じられていましたが、一方で自動販売機が全国各地に急激に普及していきました。

なぜなら、来店客数が減少した商店街の多くの店主たちが人気の自動販売機を競って店頭に設置していったからです。

商店街のシャッターが下りて店主たちが休んでいる深夜や早朝にも、自動販売機の灯りは消えず、多くの通行客に利用されました。

かくして、通行客が少なくなったアーケードのいたるところに、自動販売機が目立つ店がたくさん増えることとなったのです。

ところが、あまりにも多くの店が自動販売機を設置したことや、24時間営業のコンビニエンスストアが登場して来たこと等によって、各店の自動販売機の売り上げは急速に頭打ちとなっていきました。

しかも、それだけにはとどまらず、店頭に設置された自動販売機によって、多くの店は従来よりもはるかに入りにくい店となってしまったのです。

さて今回は、店頭にたくさんの自動販売機を設置することによって、常連客さえも入りにくくさせてしまった、1988年当時の商店街の店の様子をご紹介します。


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56.「商店街はなぜさびれたのか?」⑱「自動販売機がとりついた店」(1988年当時)

次のイラストは、1988年当時の各地の商店街でよく見られた、タバコや飲料水の自動販売機を設置した店の様子です。

この店の構造は、「店員空間のない、引き込み・回遊型店」か「店員空間の狭い、引き込み型店」となっています。

通行客がそれほど減少したわけでもないのに、総合スーパーなどの進出によって来店客が減少した商店街の店ほど、自動販売機の数が増えていきました。

なぜなら、多くの店主たちは、営業終了後の深夜や早朝にも、通行客を対象にして少しでも売り上げの減少を食い止めようと考えたからです。

また一方で、店頭の自動販売機を利用する客が少しでも多く店内に入って来てくれることを強く期待したのです。

 

P181


Photo
※店員空間の狭い引き込み型店

Photo_2
※店員空間のない、引き込み・回遊型店 

ところが、店頭にたくさん自動販売機を設置した店では、店頭の自動販売機は多く利用されるにも関わらず、店内の売り上げは増えず、むしろ減少傾向を見せてしまいました。

考えられる理由の一つは、従来の店は道路に面してオープンになっていましたが、その部分に自動販売機を設置することによって、店の構造が「商品空間」を店内に引き込んだ「引き込み型店」に変化したことです。

つまり、従来よりもはるかに「なわばり」主張が強くなった店内は、いっそう客が入りにくい店になってしまったのです。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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45.商店街はなぜさびれたのか?⑦「セルフで買えない文房具店」(1988年当時)

46.商店街はなぜさびれたのか?⑧「貯蔵庫になった酒販店」(1988年当時)

47.商店街はなぜさびれたのか?⑨「古い体質が苦しい精米店」(1988年当時)

48.商店街はなぜさびれたのか?⑩「自由に選べない精肉店」(1988年当時)

49.商店街はなぜさびれたのか?⑪「ない魚は売れない鮮魚店」(1988年当時)

50.商店街はなぜさびれたのか?⑫「接客が気づまりな青果店」(1988年当時)

51.商店街はなぜさびれたのか?⑬「病人も入りにくい薬局・薬店」(1988年当時)

52.商店街はなぜさびれたのか?⑭「思い出に埋もれた玩具店」(1988年当時)

53.商店街はなぜさびれたのか?⑮「あかりの消えた電気店」(1988年当時)

54.商店街はなぜさびれたのか?⑯「在庫も眠る寝具店」(1988年当時)

55.商店街はなぜさびれたのか?⑰「元気のないスポーツ店」(1988年当時) 

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2018年7月11日 (水)

55.商店街はなぜさびれたのか?⑰「元気のないスポーツ店」(1988年当時)

こんにちは。

毎回ご紹介しています「店のイラスト」は、1988年当時に全国の店を取材した中の一部を描いたものです。

当時は、「全国の商店街の大部分は停滞ないしは衰退している」と多くのTV、新聞が報じていました。

しかし、それから約30年の間に、百貨店や駅ビルを初め新しく登場したショッピングセンター等の商業集積もまた、急速に衰退していきました。

衰退を見せ始めた百貨店や駅ビルやショッピングセンターの場合は、やがて跡形もなく撤退していきましたが、商店街だけは衰退してもなおその場に踏み止まって営業を続けてきました。

そもそも「店」は、桜前線の北上と共に移動したかつての養蜂家のように、「通行量」の多い立地を求めて移転していくことが、繁盛のための最大の条件です。

それにもかかわらず、商店街という商業集積だけは、店主が店に住み着いたという理由によって、その場に踏み止まらざるを得なくなったのです。

商店街は、大勢の通行客が行き交った往年の好立地が移動してもなお、それに逆らうように、その場に長く踏み止まったことがシャッター商店街化を招いた大きな原因なのです。

さて今回は、気軽に立ち寄って冷やかすことができなくなってしまった、1988年当時の商店街のスポーツ店の様子をご紹介します。


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55.「商店街はなぜさびれたのか?」⑰「元気のないスポーツ店」(1988年当時)

次のイラストは、1988年当時の各地の商店街でよく見られたスポーツ用具店の様子です。

そしてこの店の構造は、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」です。

このタイプの店の場合は、道路に面した「商品空間」に魅力的な商品をたくさん陳列することによって「なわばり」を解除し、通行客が気軽に店内に入りやすくするのが一般的な方法ですが、この店の店頭の「商品空間」は、限られた商品や段ボール箱が置かれているだけとなっています。

したがって、通行客は気軽に立ち寄って店内の商品を眺めることはできません。

 

P180


Photo
※店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店

通行量が減少した商店街にある、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」の店は、共通して今回の店のように陥らざるを得なかったのが当時の現状でした。

総合スーパーのスポーツコーナーよりも専門性の高い用具や流行のスポーツウエアなどを店内に陳列しているにもかかわらず、「なわばり」を主張する店員のアクションがこのような店から客足を遠ざけていったのです。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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42.商店街はなぜさびれたのか?④「過去を売り続ける衣料品店」(1988年当時)

43.商店街はなぜさびれたのか?⑤「流行を捨てた靴店」(1988年当時)

44.商店街はなぜさびれたのか?⑥「若者に人気のないカバン店」(1988年当時)

45.商店街はなぜさびれたのか?⑦「セルフで買えない文房具店」(1988年当時)

46.商店街はなぜさびれたのか?⑧「貯蔵庫になった酒販店」(1988年当時)

47.商店街はなぜさびれたのか?⑨「古い体質が苦しい精米店」(1988年当時)

48.商店街はなぜさびれたのか?⑩「自由に選べない精肉店」(1988年当時)

49.商店街はなぜさびれたのか?⑪「ない魚は売れない鮮魚店」(1988年当時)

50.商店街はなぜさびれたのか?⑫「接客が気づまりな青果店」(1988年当時)

51.商店街はなぜさびれたのか?⑬「病人も入りにくい薬局・薬店」(1988年当時)

52.商店街はなぜさびれたのか?⑭「思い出に埋もれた玩具店」(1988年当時)


53.商店街はなぜさびれたのか?⑮「あかりの消えた電気店」(1988年当時)

54.商店街はなぜさびれたのか?⑯「在庫も眠る寝具店」(1988年当時)

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