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2022年8月22日 (月)

41.こういう店が引き込み回遊型店①店員空間がある場合(入りやすい店売れる店1986年版)

こんにちは。

1970年代にスーパーマーケットが、そして1980年代にコンビニエンスストアが、日本各地に急速に普及してきましたが、それまでの日本の店の中心は、各地に存在した商店街の店でした。

そして、商店街の店のほとんどが、「店員空間のない、引き込み・回遊型店」でした。

商品の劣化を防ぐために、商品は店頭には出さず、店内の壁面に沿って陳列し、がらんとした中央にも商品を陳列したことから、大抵の店は「店員空間のない、引き込み・回遊型店」となったのです。

日本の商店街の店のほとんどが「店員空間のない、引き込み・回遊型店」であったために、商店街の大抵の店は入りにくい店となっていったのです。

当時は、売る側も買う側も、「商品」にばかり注意を注いでいたので、商店街の店が、「店員空間のない、引き込み・回遊型店」であるために、客にとって入りにくい店になっているということには、ほとんどの人は気付きませんでした。

衰退した商店街を元気の良い商店街に立て直そうと頑張っている、現在の多くの関係者の方々ですら、「店員空間のない、引き込み・回遊型店」は、客にとって入りにくい店になりやすいという理解がないのは残念なことです。

かつて、1980年代に登場したスパーマーケットやコンビニエンスストアが、セルフサービス方式であるがゆえに、日本各地の商店街の店にとって大きな脅威になるという私たちの報告に、当時の商店街の店主達は、なかなか耳を傾けませんでした。

なぜならば、「店員空間のない、引き込み・回遊型店」の構造から生じる、様々な問題点を指摘する専門家や関係者は皆無だったからです。

それでは、今回の「こういう店が、引き込み・回遊型店①店員空間がある場合」をご説明します。

なお、このシリーズは約35年前の書籍の抜粋であるということを改めて念頭に入れて頂いた上で、どうぞお読みください。

41.こういう店が、引き込み・回遊型店

店頭には商品を陳列せず、客が店内にはいってから店の中をぐるぐると見てまわるような店を、引き込み・回遊型店といいます。

このタイプの店は、店頭に商品が出ていないぶんだけ、高級なイメージが感じられます。

ふつうは高級ブティックや贈答品店に見られるつくりです。

たとえば、デザイナーズブランドのファッション店は、典型的な引き込み・回遊型になっています。

同じ引き込み・回遊型店でも、店員空間がはっきり決まっている場合と決まっていない場合では性格がかなり異なります。


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①店員空間がある場合

店員空間がある引き込み・回遊型店の典型的な例は、コンビニエンスストアに見ることができます。

店員空間はカウンター内に限定されており、店員はほとんど客空間に出てきません。

さらにこのタイプの店の店員は、客がレジのところに商品を持ってこない限り接客をしません。

このことは客もよく知っているので、長時間店内を見て回ったり、雑誌の立ち読みを続けたりするのです。

店員空間を決めてあるタイプの店に合う商品は、店員の説明がなくても客が自分で選べるような商品です。

コンビニエンスストアのような食品・雑貨の店や、レコード店、ファッショングッズ店のような趣味性の高い商品などを扱う店がこの形をとることが多いようです。

(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社・1986年版より抜粋したものです) 

続きは次回に…。

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