29.店員空間が広い場合のアクション術①店員が並んでいては客がこない(入りやすい店売れる店1986年版)
こんにちは。
百貨店の食品フロア(デパ地下)は、現在でもほとんどが「店員空間の狭い接触型店」で構成されていますが、ごく限られた店だけは「店員空間の広い接触型店」になっていることにお気づきでしょうか?※店員空間の広い接触型店
「店員空間の広い接触型店」であっても、店員のアクション次第では、客を遠ざけてしまいます。
東京の百貨店に「店員空間の広い接触型店」が初めて登場したのは、1983年に池袋の西武百貨店に出店した「叶庄寿庵」の店でした。
「叶庄寿庵」は、その10年前に大阪の「阪急百貨店うめだ本店」に出店すると同時に爆発的な売り上げを上げて大変な人気になっていました。
「店員空間の広い接触型店」は、「店員空間の狭い接触型店」よりも、「なわばり」解除の店員のアクションが生じやすい分、大変有利な店舗構造ですが、上のイラストのように店員が間違ったアクションを行うと、やはり客を遠ざけてしまいます。
さて今回は、「店員空間が広い場合のアクション術①店員が並んでいては客がこない」のご説明です。
なお、このシリーズは約35年前の書籍の抜粋であるということを改めて念頭に入れて頂いた上で、どうぞお読みください。
29.店員空間が広い場合のアクション術
①店員が並んでいては客がこない
店員空間が広い店は、店員空間が狭い店に比べてはるかに有利な環境を持っています。
店員空間が広ければ店員は商品から離れたところに立っていられるので、たとえアクションが下手でもあまり気になりません。
客は店員を意識せずに商品を見ることができます。
ところがこんなに有利な店員空間も、使い方をまちがえると最悪の結果を招くことになります。
たとえば数人の店員が商品のうしろにズラリと並んで客待ち態勢をとったとすると、その店員のなわばり主張の強さは大変なものです。
そのうえ積極的なアプローチをかけてきたとしたら、気の弱い客はとても立ち止まれません。
(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社・1986年版より抜粋したものです)
続きは次回に…。
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