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2022年3月

2022年3月28日 (月)

21.店にはタイプがある ①店を構成する三つの空間(入りやすい店売れる店1986年版)

こんにちは。

このブログでは、通行量の多い道路に、商品を並べた「戸板」を一枚置いて、その後ろに売り手が座ることによって生まれた「店」(戸板一枚の店・といたいちまいのみせ)が、店の構造の基本形だと考えています。

戸板が「商品空間」、その後ろに座った売り手の空間を「店員空間」、「商品空間」の前の通路上の空間を「客空間」とすると、「店」は「商品空間」、「店員空間」、「客空間」の三空間で構成されています。

この単純な基本形が、規模が大きくなるにつれ、複雑な構造に見えていますが、どんな店も結局、「商品空間」と「店員空間」と「客空間」の三つの空間で出来上がっているのです。

遠い昔に、境界をつなぐ街道に生まれた「店」は、時を経て、商店街や百貨店や専門店や大型店やショッピングセンターや駅ナカ・駅ソト・駅チカショップなどと呼ばれ、その姿を全く変化させてしまったかに見えますが、実は、「戸板一枚の店」としての性質と、構造の基本形をそのまま継承し続けているのです。

だからこそ、現在の繁盛店あるいは衰退店は全て、繁盛した「戸板一枚の店」と、衰退した「戸板一枚の店」の要因で解説することができるのです。

なお、このシリーズは約35年前の書籍の抜粋であるということを改めて念頭に入れて頂いた上で、どうぞお読みください。 

21.第2章店のタイプ別アクション術

1 店にはタイプがある

①店を構成する三つの空間

店には実に様々な種類があるように見えます。

業種は数多くありますし、業種が同じでも扱い商品が違ったり、立地や店の大きさやつくりが違ったりすると、その組み合わせは複雑でなかなかうまい分類ができませんでした。

そのため売れる店はなぜ売れるのか、売れない店はなぜ売れないのかという問題がいつもあいまいなまま残されてきたのです。

店というものは一見どんなに複雑な形をしていようと、必ず次の三つの空間から成り立っています。


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◆商品空間

商品が陳列されている場所のことです。

ケースあり平台あり棚あり、その形は様々です。

◆店員空間

店員が接客したり作業をするときに使う場所のことです。

店によって店員空間と客空間がはっきり区別されている場合と、店員空間と客空間が重なっている場合があります。

◆客空間

客が商品を眺めたり、買い物をしたりする場所のことです。

店によって店内に客空間がある場合と、店外にある場合と、店内外にある場合があります。

これらの三つの空間がどのようにレイアウトされているかを見ることによって、商品や売り方や店の大きき等が様々に違ったすべての店を、単純に四つのタイプの店に分類することができます。

(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社・1986年版より抜粋したものです)

続きは次回に…。

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2022年3月21日 (月)

20.店員が評価される身体信号10ポイント(入りやすい店売れる店1986年版)

こんにちは。

「感じが良い店員(売れる店員)」か「感じが悪い店員(売れない店員)」かは、コミュニケーションを構成している10個の身体信号によって左右されています。

しかし、大まかに言えば、10個の身体信号の内の「動作信号」の良し悪しによって、左右されていると言っても過言ではありません。

動作信号(動き=アクション=身振り手振り)によって、「感じが良い」か「感じが悪い」かは、決定されてしまうのです。

(1)お客様がまだ商品を検討している内に、

①「なわばり」を解除するアクションを行う店員は「感じが良い」店員

②「なわばり」を主張するアクションを行う店員は「感じが悪い」店員

だと判断されます。

(2)お客様の質問や相談に対応する際に、

①「接客三大アクション」を正しく提供する店員は「感じが良い」店員

②「接客三大アクション」を正しくなく提供する店員は「感じが悪い」店員

(※接客三大アクション=お辞儀・うなずき・案内アクション)

だと判断されます。

リアルショップのお客様は、店員の10個の身体信号を、それぞれ評価していますが、結局は、「店員のアクション」の仕方によって、「感じが良い」か「感じが悪い」かを判断しているのです。

コミュニケーションにおいて、「動作信号」が最も大きな役割を担っているからです。

さて今回は、「店員が評価される身体信号10ポイント」というお話です。

なお、このシリーズは約35年前の書籍の抜粋であるということを改めて念頭に入れて頂いた上で、どうぞお読みください。 

20.店員が評価される身体信号10ポイント

店員は毎日毎日店頭に立ちます。

するとそこを数多くの通行客が通っていきます。

その中には店を完全に無視して通っていく人もいれば、店をながめつつ通りすぎていく人も、ちょっと立ち止まってから歩きだす人もいます。

大勢の通行量の中のほんのひとつまみの人が店の前に立ち止まり、店内にはいり、商品を選択し、そして商品を買うのです。

客は店頭に立ち止まる以前から店の様子を見ています。

そしてこの時の店員の動きにあわせて、店にはいったりはいらなかったりするのです。

店にはいった客は、店員からますます強い影響をうけます。

何人か店員がいたらその中で一番感じのいい人を選んで買い物をするという客もいます。

たいていの人が「あの店の店員の態度が悪かったから買わなかった」という経験を持っているものです。

このように、客は店員を見てその店を判断します。

そのときの判断の基準になるのが、実は今まで説明した十項目の身体信号なのです。

「売れる店員」と呼ばれる人はこの十項目がうまく表現されているのです。

反対に「売れない店員」と呼ばれる人はこの十項目がそれぞれ、とんちんかんだったり、間違っていたりしています。


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さて、ここに売れない店員、悪田君がいるとします。彼の問題点はいったいどんなところにあるのでしょうか。

まず、動作信号が不自然になっていることが考えられます。


展開指示、囲い込み旋回、上昇加圧、加工減圧、前進加速、後退減速といったような不自然な動きがあると、その店員は常に、おかしな動きのメッセージを出し続けることになります。(*動作信号については、シリーズ8の「コミュニケーションにおける①動作信号とは?」を参照ください)

もし仮に悪田君が図々しくて感じが悪いと判断されるなら、展開指示か上昇加圧か前進加速の動きをするという欠点があるのです。

あるいは悪田君が根情が無くてだめだと判断されるなら、囲い込み旋回、下降減圧、後退減速の動きをするという欠点があるのだと考えられます。

また彼はいつも怖い顔をしていたり(表情信号)、客をじろじろながめたり(視線信号)、ことばが乱暴だったり(話し言葉信号)、声の調子や抑揚が不自然だったり(音声信号)、相手に急に近づいたり(空間利用信号)、客の手から代金をひったくたり(接触信号)してしまうのです。

さらにくしゃくしゃに乱れたヘアースタイルをして、汚ない服装をしていれば、客でなくてもきらいになるでしょう。 

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売れる店員の良田くんは、ちょうど悪田くんの欠点がすべて解消したような人なのです。

そういう人は感じの良い店員として売り上げをあげることができます。

売れる店員といわれる人は、身体信号がきれいに融合しています。

けれども身体信号には個人差があるので、その店員が成功した方法を他人に教えることはたいへん難しいのです。

そこで、店員が少しでも感じの悪い身体信号をやめて、感じの良い身体信号を出せるように指導すると同時に、身体信号がとび抜けてきれいな店員でなくとも売れる売り方を開発するべきです。

(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社・1986年版より抜粋したものです)


続きは次回に…。

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2022年3月14日 (月)

19.コミュニケーションにおける⑩におい信号とは?(入りやすい店売れる店1986年版)

こんにちは。

ほとんど同じ条件である二つの店に、大きな売り上げの差を生み出す要因は、「店員のアクション」です。

そのことを理解して頂き、様々な多くの店を観察するにあたって、店員と客のコミュニケーションにおいて、「アクション=動き」がいかに大きな役割を担っているかということをご説明しています。

そのために、コミュニケーションを10個(10ポイント)の信号に分けて、それぞれを詳しく説明してきました。

改めて、10個のコミュニケーション信号とは、次の通りです。

①動作信号 ②表情信号 ③視線信号 ④空間利用信号 ⑤話し言葉信号 ⑥音声信号⑦接触信号  ⑧性別年齢信号 ⑨容姿信号 ⑩におい信号

以上のコミュニケーション信号の中で、「①動作信号」が最も大きな役割を担っています。

さて、このblogで繰り返しご説明していますように、店は店員の「なわばり」です。

客は店員の「なわばり」の中に入って買い物をすることになります。

したがって、店員が「なわばり」を解除すればするほど客は引きつけられ、「なわばり」を主張すればするほど客は遠ざけられます。

その「なわばり」を解除したり主張したりするものこそが、店員の「①動作信号」(動き=アクション)なのです。

以上のことに合わせて、このシリーズは約35年前の書籍の抜粋であるということを改めて念頭に入れて頂いた上で、最後の信号、「コミュニケーションにおける⑩におい信号とは?」をお読みください。

19.コミュニケーションにおける⑩におい信号とは?

口臭を防ぐための歯みがき粉や体臭を防ぐためのスプレーなどが数多く売りだされています。

このことから考えても、私たちは意外ににおいに敏感だということがわかります。

口臭のせいで百年の恋がさめてしまうこともあり得ることなのです。

悪臭がきらわれるのは当然ですが、いいにおいも時と場所、そしてその程度によっては他人にきらわれます。

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香水やコロン、ヘアトニック、化粧品などのにおいは強すぎるとあたり一面にその人のなわばりを広げるので、たいへん不愉快です。

食品を扱う店員が強い香りを立ちのぽらせていては不潔感がありますし、試着等を手伝う店員が強い香りを出していては、本末転倒してしまいます。

(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社・1986年版より抜粋したものです)

続きは次回に…。

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2022年3月 7日 (月)

18.コミュニケーションにおける⑨容姿信号とは?(入りやすい店売れる店1986年版)

こんにちは。

「人は見た目が○○パーセント」などと書かれた指南書が数多く出版されています。

要するに、人は実際の学歴や地位や年収などの実態よりも、「パッと見の印象」によって、想像以上に評価が左右されるということです。

多くの人が、ブランドファッションやブランド化粧品や高価な貴金属などを身に着けたがるのは、やはり「人は見た目が大事」だと強く感じているからでしょう。

それでは、本当に、人は「見た目」だけで判断されてしまうのでしょうか?

もちろん、だらしのない服装をしていたり、奇抜な化粧や髪型をしていたりする人に比べて、きちんとした服装や化粧や髪型をしている人の方が、性格も頭もよく、お金持ちで優しい人ではないかと思われることは事実です。

しかし、「あの人は、意外にもしっかりした人だ」とか、「あの人は、見かけによらずいい加減な人だ」などと言う言葉が交わされることも珍しくありません。

なぜならば、私たちは「パッと見の印象」で、相手のことを想像したり判断したりはするものの、その人と、しばらくの間、会話をすることによって、相手の印象はどんどん変わってくるからです。

それは、相手としばらく会話を交わすことによって、コミュニケーション信号の中の「動作信号」が、その人の注意力の大小や、決断力の強弱や、行動力の有無に関するたくさんの情報を伝えてくれるからです。

「ボロを着てても心は錦」は、人は見た目だけでは判断してはならないという意味の言葉でもあります。

実は、先人達も、「動作信号=動きの情報」について気付いていたのかも知れません。

さて今回は、「コミュニケーションにおける⑨容姿信号とは?」というお話です。

どうかこのシリーズは、約35年前の書籍の抜粋であるということを念頭に入れてどうぞお読みください。

(18)コミュニケーションにおける⑨容姿信号とは?

「容姿信号」には、変えられないものと変えられるものがあります。

一般的に変えられないのは、身長、体格、顔立ちなどです。

これに対して簡単に変えられるのは髪型、化粧、服装、アクセサリーなどです。


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「ボロは着てても心は錦」とはいえ、短時間しか相手と会わない時はこの容姿が大きな役割をはたします。

ごく簡単にいうと魅力的な容姿の人は高く評価され他人にも好かれます。

店員は客と長くつきあうわけではありません。いわば第一印象が決め手になるわけですから、こうした外観に注意を払うことは大切なのです。

きちんとした髪型や服装をしている人は、そうでない人に比べて、ずっと好意的に反応してもらえるのです。

(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社・1986年版より抜粋したものです)


続きは次回に…。

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