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2022年2月

2022年2月28日 (月)

17.コミュニケーションにおける⑧性別年齢信号とは?(入りやすい店売れる店1986年版)

こんにちは。

10個のコミュニケーション信号の内、これまでご紹介してきました7つの信号(①動作信号②表情信号③視線信号④空間利用信号⑤話し言葉信号⑥音声信号⑦接触信号)は、「動的身体信号」で、動作とともに様々に変化していくものでした。

それに対してこれからの3つの信号(⑧性別・年齢信号⑨容姿信号⑩におい信号)は、「静的身体信号」で、動作とは独立しているものと考えられます。

これらは動作そのものとは別個に、「男」、「女」、「若い」、「年寄り」、「美男・美女」、「金持ち」、「貧乏人」、「清潔」、「不潔」などの信号を出しています。

この中の⑨容姿信号や⑩におい信号の一部は簡単に変えることができます。それらを修正しただけでもその人の印象は大きく変わります。ファッションや化粧はこの例です。

さて今回は、「コミュニケーションにおける⑧性別・年齢信号とは?」というお話ですが、
このシリーズは、約35年前の書籍の抜粋であるということを念頭に入れてどうぞお読みください。

(17)コミュニケーションにおける⑧性別年齢信号とは?

私たちが他人に会った時、他人がいちばん初めに注目する信号は実はこの「性別・年齢信号」です。


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今、店員が客の前に立った時、客はまずその店員が男なのか女なのか、若いのか年配なのかを判断します。

そしてそのことは客にあるイメージを抱かせます。

そのイメージが良いのか悪いのかは、その店の扱い商品によって決まります。

高級な仕立て屋には十八歳の女性の店員は似合いませんし、化粧品売り場にいる中年の男性店員やファッション小物売り場の中年女性店員には違和感があります。

店員の性別や、見た目の年齢それ自体が商品を売る助けになったり妨げになったりするのです。

店の商品内容と店員の構成には一貫性が必要です。

(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社・1986年版より抜粋したものです)


続きは次回に…。

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2022年2月21日 (月)

16.コミュニケーションにおける⑦接触信号とは?(入りやすい店売れる店1986年版)

こんにちは。

前回に引き続き、10個のコミュニケーション信号(①動作信号 ②表情信号 ③視線信号 ④空間利用信号 ⑤話し言葉信号⑥音声信号 ⑦接触信号 ⑧におい信号 ⑨性別年齢信号 ⑩容姿信号)についてのご説明を続けてゆきます。

今回は、前回の⑤話し言葉信号と⑥音声信号に引き続いて⑦接触信号ついてのお話です。

日本人の私たちは、挨拶やお礼やお願いやお詫びをする際には、「お辞儀」をすることが習慣であるために、握手をしたり抱き合ったりして相手の身体に触れる、つまり⑦接触信号を使って行うコミュニケーションは、きわめて少ないものです。

それだけに、うまく⑦接触信号を使いこなした場合には、ことばでは決して伝えられない感情を相手に伝えることができるのです。

厳しい競争が予測されるプレゼンテーションに出かけようとする部下に、上司が背中を軽く「ポン」と叩いて送り出すことは、

「大丈夫だ、きっとうまくいく!ベストを尽くせばそれでよし!」

などの、言葉ではうまく伝えられない心情を伝えて、部下をリラックスさせると同時に、大きな勇気を与えることにつながるでしょう。

プロ、アマを問わず、野球の監督が一打逆転のチャンスに送り出すピッチヒッターのお尻を「ポン」と叩いてうなずくだけで、

「責任は俺がとる、お前に任せた、頼むぞ!」

などの心情を伝え、これから勝負に挑もうとする選手に強いモチベーションを与え、奮い立たせることができます。

また、、同僚や同年輩の友人や知人との何気ない会話の中で、軽く肩や腕を手でタッチすることによって、非常に和やかな関係を生み出すこともできるのです。

もしもあなたの身近な人に、軽く「ポン」とタッチすることが上手な人がいるとしたら、その人は人間関係の達人技を持っている人物です。

近いうち、必ずや頭角を現すことでしょう…。

それでは、以上のことを考えながら、そして同時にこのシリーズは、約35年前の書籍の抜粋であるということを念頭に入れて、「コミュニケーションにおける⑦接触信号とは?」を どうぞお読みくださいませ。

(16)コミュニケーションにおける⑦接触信号とは?

相手のどこをどのようにさわるかということは、二人の関係をとてもよく表します。

ただ並んで道を歩いているカップルよりも、肩を抱きあっているカップルのほうが密接な関係であるのは言うまでもありません。

私たち日本人には握手をしたりあいさつがわりにキスをしたり抱きあったりする習慣がないので、他人にさわる状況は限られています。

たとえば、親と子ども、夫婦、兄弟、恋人、ごく親しい友人、あるいは上司が部下に、先輩が後輩に、といったところです。



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一般に目上の人は目下の人にさわることができますが、逆はしません。

会社の課長さんは平社員の肩に手をおいて「がんばれよ」ということはできるのですが、逆に平社員が課長さんの肩をたたいて「がんばってくださいよ」と言っては失礼なのです。

販売の場面で店員がお客さんに触れる例といったら、最も考えられるのは、洋服や和服の試着でしょう。

このとき、お客さんが不快を感じるような触れ方は避けなければなりません。

直接はだに触れたり、必要以上に長い間手を置いていたりするのは不自然です。

また、試着と直接関係のない部分にさわったり、客の持ちものに勝手に触れたりすると「なれなれしい」とか「図々しい」と思われてしまうのです。

反対に、相手に触れるのを極端にさけたり、相手の持ちものをまるで汚いものでも扱うようにすると、反感を買うので注意が必要です。

(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社・1986年版より抜粋したものです)


続きは次回に…。

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2022年2月14日 (月)

15.コミュニケーションにおける⑤話し言葉信号⑥音声信号とは?(入りやすい店売れる店1986年版)

こんにちは。

前回に引き続き、10個のコミュニケーション信号(①動作信号 ②表情信号 ③視線信号 ④空間利用信号 ⑤話し言葉信号⑥音声信号 ⑦接触信号 ⑧におい信号 ⑨性別年齢信号 ⑩容姿信号)についてご説明しています。

今回は、⑤話し言葉信号と⑥音声信号についてのお話です。

今でも多くの人は、コミュニケーションは「ことば(話し言葉信号)」が最も大きな役割を果たしていると考えています。

しかし、他人と話をすればするほど、「ことば」ほど伝わりにくいものはないと感じていしまうこともまた事実です。

それではいったいなぜ、「ことば」は伝わりにくいものなのでしょうか?

それは、私たちが感じたことを即座にわかりやすい「ことば」に置き換えて相手に伝えることが大変難しいからです。

特に、喜怒哀楽を「ことば」に置き換えて伝えることはなかなか思うようにはできません。

それに加えて、「ことば」が伝わりにくい決定的な理由があります。

それは、人はそれぞれ個人の「動きの癖」の影響を受けて相手に話し、同じく個人の「動きの癖」の影響を受けて相手の「ことば」を聴き取ってしまうからです。

例えば、「攻撃の動き」が癖である人は、まだはっきりしていない話を、ついついはっきりとした「ことば」で伝えてしまったり、「突進の動き」が癖である人は、相手の「ことば」を早合点して解釈してしまったりなど、お互いに「動きの癖」の影響を受けながら「ことば」が交わされてしまうからなのです。

だから、いくら話し合ったと言っても、誤解や錯覚や思い込みや勘違いが生じ、お互いに相手の本当の気持ちが分からなくなってしまうのです。

だからと言って、「ことば」をおろそかにしても良いということではありません。

適切な「ことば」を正確に相手に話したり、聴いたりしなければいけないことは当然なことなのです。

以上のことを考えながら、そして同時にこのシリーズは、約35年前の書籍の抜粋であるということを念頭に入れて、どうぞお読みくださいませ。


(15)コミュニケーションにおける⑤話し言葉信号⑥音声信号とは?

私たちがお互いに話す時の言葉や声もまた動的身体信号の中に含まれます。

元気のいい動作と生き生きとした表情がある時、そこに楽しそうな言葉と声が生まれるのです。

さて、話し言葉信号と音声信号はそれぞれ独立した信号なのですが、お互いに切っても切れない関係にあるので、ここではまとめて説明します。




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話し言葉とは私たちがしゃべるセリフのことです。

「そうですね。どうでしょうか」とか「もちろん賛成です」とか「いやだ、やめてくださいよ」など、私たちは毎日いろいろな内容のことをしゃべります。

音声信号とは声の質、高さ、大きき、速さ、イントネーションなどで、そのセリフをどのようにしゃべるのかという信号です。

言葉の内容そのものは実はあまり伝わりません。

それよりもその言い方を聞いて、私たちはいろいろなことを判断します。

同じ「いやだ、やめてくださいよ」という言葉も、やさしくささやかれた時と大声で怒鳴られた時では180度意味が変わってしまいます。

店員にも、それぞれの扱い商品などによってふさわしい言葉と音声があります。

ホテルのフロント係が「いらっしゃいっ!!」と声をかけてはおかしいし、逆にラーメン屋の店員に「いらっしゃいませ。お客さま、どうぞこちらへ、ご案内いたします」などといわれたら調子が狂ってしまいます。

やはり、それぞれの職業にあった言葉と音声を学ばなければなりません。

(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社・1986年版より抜粋したものです)

続きは次回に…。

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2022年2月 7日 (月)

14.コミュニケーションにおける④空間利用信号とは?(入りやすい店売れる店1986年版)

こんにちは。

前回の「コミュニケーションにおける③視線信号とは?」に引き続き、「コミュニケーションにおける④空間利用信号とは?」というお話です。

アメリカの文化人類学者、エドワードホールは、コミュニケーションを行う際に、他者との関係性によって人のパーソナル・スペースの広さは変わるとして、パーソナル・スペースを次の四つの距離に分類しています。そしてその四つの距離と他者との関係性は次の通りです。

①密接距離(0~45cm)
家族や恋人などごく親しい人だけが接近を許される距離。

②個体距離(45~120cm)
親しい友人などが会話をする時の距離。

③社会距離(120~350cm)
知らない相手やビジネスの相手などと会話をする時の距離。

④公共距離(350cm以上)
講演会や発表会など、大勢の相手に話をする時の距離。

以上のことから考えて、お客様との距離を、その時の状況に応じてうまく使い分けることのできる店員は、お客様から好まれます。

この「空間利用信号」をうまく使いこなせない店員は、「感じが悪い人」だと思われてしまいます。

職場で大きなストレスを感じる原因の一つに、「空間利用信号」が無視されたオフィス環境があります。

あなたの会社では、この「空間利用信号」が考慮されたデスクの配置となっているでしょうか?

どうかこのシリーズは、約35年前の書籍の抜粋であるということを念頭に入れてお読みください

(14)コミュニケーションにおける④空間利用信号とは?

空間利用信号とは、相手との距離のとり方のことです。

普通私たちは親しい人には近づきますが、見知らぬ人や親しくない人とは距離をとろうとします。

ホールという文化人類学者によると、四十五センチ以内の至近距離にはいることのできる人は非常に限られているということです。

そこまで近づかれても不快でない相手とは、自分の両親、兄弟、夫あるいは妻、子ども、恋人、ごく親しい友人などです。

それ以外の人がごく近くに寄ってくることは不自然で不快です。私たちが満員電車の中でストレスを感じるのは、見知らぬ人と極めて接近した状態でいなければならないということと関係があるのです。

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店員と客は他人同士で、しかも一種の対立関係にあるわけですから、店員がわけもなく客の近くによってくると、客は不安になります。

店員が近づいてくるということは商品をすすめにくるのだと解釈されますから、買おうという決心がついていない客は警戒して逃げていってしまうのです。

また、客は自分の見たい商品のそばに店員がいるのをきらいます。

店員がその場所にじっとしていることは、その商品が店員のなわばり内にあるということを伝えます。

そこで店員は客の動きにあわせて、うまく自分の位置を移動してやるとよいのです。

(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社・1986年版より抜粋したものです)


続きは次回に…。

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