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2021年12月 6日 (月)

5.客を遠ざける店員のアクション(その2)(入りやすい店売れる店1986年版)

こんにちは。

約35年前の1986年当時は、全国の商店街も、まだまだ元気が残っている時代でした。

地元のお客様を対象にした商店街の店は、来店客の多くが購入客に直結していたために、お客様が入って来るや否やすぐに「いらっしゃいませ!」と接客を開始したり、店頭や店内でじっと立って来店客を待ち構えることは、ごく一般的な接客方法でした。

しかし、各地の商店街のすぐ近くには新しい商業集積や大型店が登場し、そこでは、できるだけ多くのお客様を迎え入れて、より多くの購入客を獲得しようとする販売方法が行われるようになっていました。

つまり、その頃から、店は、買うか買わないかが決まっていないお客様や、全く買う気がないお客様をも、できるだけたくさん店に迎え入れようとする販売競争の時代へと変化していったのです。

したがって、接客方法も、買うことが決まっているお客様や、まだ決まっていないお客様や、初めから全く買う気がなく見るだけのお客様など、様々なお客様に対応することが必要となって来ました。

そのため、従来から行われていた、

①店頭や店内でじっと立ってお客様を待ち構える

②来店するや否や直ぐに「いらっしゃいませ!」と接客を開始する

などの店員のアクションは、お客様を遠ざける典型的なアクションとなりました。

このことは、後に「駅ナカ・駅ソト」ショップ時代を迎えた時代においても、変わらずに、お客様を遠ざける店員のアクションであることが観察できました。

さて今日は、「客を遠ざける具体的な店員のアクション」についての後半のお話です。

どうか、35年前の書籍の抜粋であるということを念頭に入れてお読みくださいませ。


5.客を遠ざける店員のアクション(その2)

店のまん中で怖い顔をしている店員(本人は客待ちの姿勢をしていると思っている)、店の入り口をふさいでいる店員、店の前に出て客をつかまえようと待ちかまえている店員、すぐに客に近づく店員。

こうした客を遠ざける一連の店員の動作を「客追い踊り」といいます。

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また、客が店に近づくやいなや「いらっしゃいませ」と声をかける店員、なんとなく商品をひやかしたいと思っているのに、「何をお探しですか」、「ご予算は~」などと話しかけてくる店員。

こうした店員が発する一連の言葉を「客追い音頭」といいます。



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店員が「客追い踊り」を踊りながら「客追い音頭」をうたっていたら、一向に客が近づいてこないのも当然のことでしょう。

考えてみれば当たり前だと思う、こんな単純なことに私たちは長い間気づかなかったのです。

むしろ、客を追い払うような行動が奨励されているきらいがあります。



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開店前にすべての準備をおえてしまうのが正しく、開店してから作業をしているのはいいかげんな証拠だ。

店員は正しい姿勢で片時も気をぬかず、客が来るのを待たなければならない。

客が来たらすぐに「いらっしゃいませ」とあいさつをしなければならない。

客に対しては積極的にアプローチをするべきだ等々。

これらの教育は、一見、正しいように思えます。

いったい何を根拠に「開店の準備はゆっくりやって、開店後にも作業が残っていたほうがいいんです」といえるでしょうか。

「だって、作業していると客が来るんです」といってもなかなか信用してもらえなかったに違いありません。

(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社より抜粋したものです)

続きは次回に…。

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