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2021年11月 8日 (月)

1.売れる店にはアクションがある(入りやすい店売れる店 1986年版)

こんにちは。

今から約35年前の1986年に、拙著「入りやすい店売れる店」(日本経済新聞社)で、「人の動き」という観点から繁盛店と衰退店を観察分析した結果を、全国の販売関係者の方々にご報告いたしました。

この本では、店が店員の「なわばり」であり、店員が「なわばり」を解除した店が繁盛店となり、店員が「なわばり」を主張した店が衰退店となっていくことをご報告しましたが、すっかりネットショップが普及した現在においてもなお、「なわばり」を解除しているリアルショップが繁盛店となり、「なわばり」を主張しているリアルショップが衰退店となることに変わりはありません。

35年の時を越えて、リアルショップの繁盛&衰退を生み出している、店員と客の「なわばり」感覚について、できるだけ多くの現代の販売関係者の皆様に知って頂きたく、当時のままの内容を更新していきたいと思います。

どうかよろしくお願いいたします。


第1章 店員のアクションが客を呼ぶ

1 売れる店にはアクションがある

(1)なぜアクションなのか

これだけ科学が進んだ世の中になっても、まだまだよくわからないことがたくさんあります。

中でも私たちの日常生活に関連が深い部分は、あまりにも身近すぎるためか、いまだにほとんど研究されていません。

このことは販売の世界においてもまったく同じです。

私たちは毎日、ありとあらゆるところで「店」を見ることができます。

実際、なんとまあたくさんの店があることでしょうか。

私たちはそれを特別にめずらしいことだとも思わず、買い物をしたり、ひやかしたり、あるいは全く無視しています。

一方、それぞれの店では店長や店員が毎日働いています。

彼らの悩みは、「他店はよく売れるのになぜ自分の店は売れないのか」ということです。

では、この悩みに答えることは可能なのでしょうか。

今ここに、「まるねこショップ」と「まるとらショップ」という二軒の店があるとします。

※↓「まるとらショップ」


P14_2

※↓「まるねこショップ」

P15

「まるねこショップ」はよく売れる店ですが、「まるとらショップ」は売れ行きがかんばしくありません。

「まるとら」の店長はいいかげん頭にきてしまいました。

というのも、「まるとら」は「まるねこ」の商品やパッケージや価格や店のつくりまで、そっくりにまねしていたからです。

二軒の店はほぼ同じ条件の場所にあるので、店の前の通行量に差があるとも思えません。

さらに「まるねこ」はテレビコマーシャルを流すわけでもありません。

つまり、この二軒の勝負は「店」の中で起こっているのに違いないのです。

「まるとら」の店長は売れないのは自分のところの店員が悪いせいだと思いました。

見れば「まるねこ」の店員はキビキビと接客しています。

店長は部下をあつめて「もっと積極的に販売するように」とお説教をしました。

そして店の中でだらだらせず、キチンとした姿勢で客を待つように、また、客が近くに寄ってきたら、大きな声で「いらっしゃいませ」、「何をお探しですか」とアプローチするように指導しました。

「まるとら」店長の必死の努力にもかかわらず、売り上げはあがりません。

一方、「まるねこショップ」はますます繁盛し続けているのです。

「まるとら」店長は本当に頭を抱えてしまいました。

現代では、画期的な新製品を期待することが難しくなってきました。

どこも同じような店で同じような商品を販売しているのです。

それにもかかわらず売れる店と売れない店が存在するとしたら、その要因はまさしく「店員」なのです。

この点、「まるとら」店長の考え方は決して的はずれではありませんでした。

けれども彼は、その店員がどうしたらよいのかを適切に指導することができず、なお一層悪い結果を招いたのです。

売れる店と売れない店の秘密を解くカギは、実は「店員」にあるのです。

それではこれから、「売れる店員の行動の法則」と「売れない店員の行動の法則」を知ることによって、この謎を解きあかしていきましょう。

(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社より抜粋したものです)

次回、「2.客を引きつける店員のアクション」に続く…。

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