2.客を引きつける店員のアクション(その1)(入りやすい店売れる店1986年版)
こんにちは。
約35年前の1986年当時、「人の動き」という観点から、様々な多くの店を観察分析しました。
その結果、売れる店には売れる店に共通した、また売れない店には売れない店に共通した、「店員のアクション」が存在していることに気づきました。
そして、売れる店では、①接客中の店員のアクションと②作業中の店員のアクションが繰り返され、売れない店では、①店頭や店内でじっと立つ店員のアクションと②客が来る否や直ぐに「いらっしゃいませ!」を言う店員のアクションが繰り返されていました。
私たちは、店が店員の「なわばり」であることから、売れる店の店員のアクションを「なわばり」を解除する店員のアクション、そして売れない店の店員のアクションを「なわばり」を主張する店員のアクションとそれぞれ名付けました。
つまり、「なわばり」を解除する店員のアクションによって繁盛店が生れ、「なわばり」を主張する店員のアクションによって衰退店が生まれていたのです。
現在、大勢のお客様を引きつけている、駅ナカ・駅ソトショップにおいても、35年前と全く同じ要因によって、売れる店と売れない店が生じています。
さて、今日は、「客を引きつける店員のアクション」とは具体的にどのようなアクションであるかについての前半のお話です。
どうか、35年前の書籍の抜粋であるということを念頭に入れてお読みくださいませ。
2.客をひきつける店員のアクション(その1)
「売れる店」には活気があるということに、私たちは気づいています。客が大勢やってくると店はにわかに活気づき、ますます多くの客をひきつけます。
それでは、その活気を持続きせたり、つくりだしたりすることはできないのでしょうか。
「販売のプロ」と呼ばれるような名人級の店員は、どうすれば客が店にやってくるかということを直感的に知っています。
ところが彼らはそのノウハウをはっきりと口に出して説明したり、他の店員に教えたりすることができません。
それには、大きくいって二つの理由が考えられます。
一つは、「そのこと」があまりにも日常的すぎて、とりたてて説明するほどのことではないと思いがちなことです。
もう一つは、「そのこと」が店のオーナーや会社の幹部から指導される一般的な店員数育とは違っているため、なかなか言い出しにくいことです。
実際に多くの店を細かく観察してみると、客の行動は店員の行動によって大きく左右されていることがわかります。
つまり店員は単に販売をするだけの機械ではなく、客を自分の店にひきつけることも、逆に追い払うこともできる強いパワーを持っているのです。
(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社より抜粋したものです)
次回に続く…。
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