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2021年2月 8日 (月)

「東横のれん街」の客を引きつけたり遠ざけたりする店員と客のアクションとは?------東京・渋谷「東横のれん街」の三空間店舗分析(その2)

こんにちは。

東京・渋谷ヒカリエの「東横のれん街」は、1951年(昭和26年)に老舗を集めた日本初の「名店街」として東横店・東館に開業し、2013年(平成25年)に渋谷マークシティの地下1階に移転し、再び2020年4月に渋谷ヒカリエに移転しました。

その「東横のれん街」は移転を繰り返しながら何をどのように変化させていったのでしょうか?

そのことを探るために、まずは渋谷ヒカリエの「東横のれん街」の三空間店舗分析を行っています。

↓渋谷ヒカリエB2出入口の様子
B_20210202183201

そして前回は、現在の「東横のれん街」がいわゆる「デパ地下」と同様にほとんどの店が
①「店員空間が狭い接触型店」
②「店員空間が広い接触型店」
の構造で、一部の店が
③「店員空間がある、接触・引き込み・回遊型店」
の構造をした店となっていることについてご説明しました。

さて今回は、渋谷ヒカリエの「東横のれん街」のそれぞれの店において観察できる、客をひきつけたり遠ざけたりしている店員のアクションについてご紹介したいと思います。

(1)「店員空間が狭い、接触型店」、「店員空間が広い、接触型店」における、客を引きつけたり遠ざけたりする店員のアクション。

↓「店員空間が狭い、接触型店」と、「店員空間が広い、接触型店」は、共に「商品空間」と「店員空間」の二空間だけで作られた店のことです。そしてどちらの店の場合も客自らが通路に「客空間」を作って買い物をするのが特徴です。

↓店員空間が狭い接触型店

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↓店員空間が広い接触型店
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①客を遠ざける店員のアクション
※「店員空間が狭い、接触型店」のイラストになっていますが、「店員空間が広い、接触型店」でも同じ状況が観察できます。

(A)↓ 店内でじっと立って客を待つ店員のアクションは、「なわばり」を主張するアクションとなって客を遠ざけてしまいます。

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(B)↓ 店頭でじっと立って客を待つ店員のアクションは、より「なわばり」を主張するアクションとなって客を遠ざけてしまいます。
Photo_20210202171102

(C) ↓ 店に近づいて来た客に対して、直ぐに「いらっしゃいませ!」と声を掛けて接客を開始すると、「なわばり」を主張するアクションとなって客を遠ざけてしまいます。
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②客を引きつける店員のアクション

(A) ↓ 接客中の店員のアクションは、「なわばり」を解除するアクションとなって客を引きつけます。
Photo_20210202171103
(B) ↓ 作業中の店員のアクションは、「なわばり」を解除するアクションとなって客を引きつけます。
Photo_20210202171201
(C) ↓ 「サクラパワー」が生じた場合には、いっそう「なわばり」が解除されるために客はより引きつけられます。
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コロナ禍の「マスク」と「ソーシャルディスタンス」の導入によって、「サクラパワー」が生じないようにしているのが現状ですが、それでも店内に客が一人でも存在すればその客は「サクラ」となって他の客を引きつけます。

※「サクラパワー」とは?
店に客がつくと、その客の姿が次の客をひきつける。その時の状況を「サクラパワー」が起きているとと言う。
「サクラパワー」は次々と客を引きつけながらますます買いやすい状況をつくりだすために、店にとっては重要な販売機会となる。

 

(2)「店員空間がある、接触・引き込み・回遊型店」での、客を引きつけたり遠ざけたりする店員のアクション。

↓「店員空間がある、接触・引き込み・回遊型店」とは下のイラストのように、店内に加えて通路に面した部分にも「商品空間」を配置し、「セルフサービス方式」を採用した「店員空間」を設けた店のことです。つまり客が店内を回遊する「客空間」と、店員が清算を行う「店員空間」が明確に分けられているのが特徴です。

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 Photo_20210202184101
  

①客を遠ざける店員のアクション

(A)  ↓ 店内でじっと立って客を待つ店員のアクションは、「なわばり」を主張するアクションとなって客を遠ざけてしまいます。
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(B)↓ 店頭でじっと立って客を待つ店員のアクションは、より「なわばり」を主張するアクションとなって客を遠ざけてしまいます。
Photo_20200824104202
(C) ↓ 店に近づいて来たリ入って来たリした客に対して、直ぐに「いらっしゃいませ!」と声を掛けて接客を開始すると、「なわばり」を主張するアクションとなって客を遠ざけてしまいます。
Photo_20200824104203

②客を引きつける店員のアクション

(A) ↓ 接客中の店員のアクションは、「なわばり」を解除するアクションとなって客を引きつけます。
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(B) ↓ 作業中の店員のアクションは、「なわばり」を解除するアクションとなって客を引きつけます。
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(C) ↓ 「サクラパワー」が生じた場合には、いっそう「なわばり」が解除されるために客はより引きつけられます。

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以上のように、渋谷ヒカリエの「東横のれん街」の
①「店員空間が狭い、接触型店」
②「店員空間が広い、接触型店」
③「店員空間がある、接触・引き込み・回遊型」
の構造のいずれの店においても、店員が「なわばり」を主張するアクションを行って客を遠ざけ、あるいは「なわばり」を解除するアクションを行って客を引きつけている様子を観察することができます。

続きは、次回に…。

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