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2020年7月

2020年7月27日 (月)

28.店が客を引きつけるために発信している「六つのメッセージ」とは?----渋谷スクランブルスクエア6Fの三空間店舗分析(その4)

こんにちは。

前回は、現在の渋谷スクランブルスクエア6F(ビューティ)の「折衷型店舗」が、どのような経緯で店舗構造と接客方法を変化させてきたかについてご説明しました。

今回は、渋谷スクランブルスクエア6F(ビューテイ)の全体の店が客を引きつけるために発信している、「六つのメッセージ」についてご説明いたします。

「店」は店の前を行き交う大勢の通行客に対して、来店や購入を促進するための様々な「誘惑のメッセージ」を必ず発信しています。そして客にとっては、この「誘惑のメッセージ」こそがリアルショップの大きな魅力となっているのです。

↓誘惑のメッセージを発信している 6F(ビューティ)の様子
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(1)見知らぬ人歓迎のメッセージ(誘惑のメッセージ①)

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様々な大勢の通行客が行き交う「回遊通路」からは、「初めての方ほどどうぞいらっしゃいま!」という「見知らぬ人歓迎のメッセージ」が発信されています。

(2)浪費は美徳のメッセージ(誘惑のメッセージ②)

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「商品空間」に設置された「プライスカード」は、ただ単に商品の価格を表示しているだけでなく、購入目的の客に対してはもちろんのこと、購入の予定がないひやかし客に対しても、「思い切って買っちゃいましょう!」「ついでにこれもどうぞ!」等の「浪費は美徳のメッセージ」を発信しています。

(3)返礼不要のメッセージ(誘惑のメッセージ③)

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回遊通路にせり出した「商品空間」や店内の眺めやすい「商品空間」からは、「どうぞ自由にご覧ください!」「見るだけでもどうぞお気軽に!」等の「返礼不要のメッセージ」が発信されています。

(4)狩猟解禁のメッセージ(誘惑のメッセージ④)

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店頭から店内に引き続いて大量に陳列された「商品空間」からは、「狩猟解禁のメッセージ」が発信されています。

(5)もっともらしい理由のメッセージ(誘惑のメッセージ⑤)

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「期間限定ショップ」や「対象者限定商品」等を訴求した店舗や商品からは、「今だけの商品ですよ!」「非常に信頼のおける商品ですよ!」等という「もっともらしい理由のメッセージ」が発信されています。

(6)性をほのめかすメッセージ(誘惑のメッセージ⑥)

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大勢の若い男女の店員や行き交う見知らぬ若い男女の客からは、「性をほのめかすメッセージ」が発信されています。

以上、渋谷スクランブルスクエア6F(ビューテイ)全体の店が発信している、客を誘惑する「六つのメッセージ」についてご説明しました。

コロナ禍以前の「店」(リアルショップ)には、日常のタブーに縛られた生活から解放された自由な時間と空間を求めた大勢の客がやって来ました。
そして、それらの客に対して「店」(リアルショップ)は「なわばり」を解除した空間を提供すると共に、客が無意識の内にタブーを破るように誘惑する「六つのメッセージ」を発信して来たのです。

客が「店」を「非日常」の空間だと感じる大きな理由は、日常では常識的に戒められている様々なタブーを無視した行動を自由に行うことができるからなのです。

しかし、残念ながらコロナ禍の現在では、「店」は「なわばり」を解除した空間の提供や「誘惑のメッセージ」を発信することが従来の様には行えない状況となっています。

コロナ禍によって、「店」が変化してゆく状況をこれからも観察してゆきたいと思います。

続きは次回に…。

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2020年7月20日 (月)

27.化粧品店の「店舗構造」と「接客方法」の変化----渋谷スクランブルスクエア6Fの三空間店舗分析(その3)

こんにちは。

前々回(7月5日)は、渋谷スクランブルスクエア6F化粧品店の「店舗構造」が「折衷型店舗」であることについて、

そしてまた前回(7月12日)は、「折衷型店舗」の化粧品店における、客を引きつけたり遠ざけたりする店員のアクションについてご説明しました。

さて今回は、かつての化粧品店の構造と接客方法が、どのような経緯で現在の「折衷型店舗」の化粧品店の構造と接客方法に変化して来たかについてご説明します。

↓現在の渋谷スクランブルスクエア6Fの「折衷型店舗」の様子

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(1)1970年代~1980年代の百貨店の化粧品コーナーの店の構造と接客方法

①早すぎる「いらっしゃいませ!」の店員のアクションが「なわばり」を主張して、多くの客を遠ざけた。
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②狭い店員空間でじっと立って「なわばり」を主張して、多くの客を遠ざけた。
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③百貨店の化粧品コーナーのほとんどの店の構造は「店員空間が狭い接触型店」だった。

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(2)1980年代半ばに百貨店の化粧品コーナーに登場した「店員空間が広い接触型店」の構造と接客方法

①広い店員空間が「なわばり」を解除する作業中の店員のアクションを生み出し、多くの客を引きつけたた。
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②作業に追われる店員の様子は「なわばり」を解除するアクションとなって、多くの客を引きつけた。

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③この店だけが「店員空間が広い接触型店」の構造だった。

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(3)1990年代後半、百貨店の化粧品コーナーに登場した「店員空間がある、接触・引き込み・回遊型店」

①百貨店の化粧品コーナーにセルフサービス方式の化粧品店が登場した。

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②この店の構造は「店員空間がある、接触・引き込み・回遊型店」だった。

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以上のような経緯で、現在の百貨店等の化粧品店は、渋谷スクランブルスクエア6階(ビューティ)の「折衷型店舗」のような複雑な構造と接客方法に変化してきたのです。

店がどのような構造や接客方法に変わろうとも、店員が「なわばり」を主張するアクションを行って客を遠ざけ、あるいは「なわばり」を解除するアクションを行って客を引きつけているかの様子には変わりがないことを観察することができます。

コロナ禍によって、今後は更に店舗構造と接客方法が改善されていくことが予測できます。

続きは、次回に…。

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2020年7月13日 (月)

26.客を引きつけたり遠ざけたりする店員のアクション-----渋谷スクランブルスクエア6Fの三空間店舗分析(その2)

こんにちは。

前回(7月5日)は、渋谷スクランブルスクエア6F(ビューティ)における、「店舗構造」についてご説明しました。

そして、渋谷スクランブルスクエア6F(ビューティ)の店は、「店員空間が狭い接触型店」と「店員空間が狭い引き込み型店」と「店員空間がない、引き込み・回遊型店」の「折衷型店舗」で構成されていることについてご説明しました。

さて今回は、その「折衷型店舗」の構造をした店における、客を引きつけたり遠ざけたりする店員のアクションについてご説明します。

 

↓6Fの「折衷型店舗」の様子
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↓「店員空間が狭い接触型店」と「店員空間が狭い引き込み型店」と「店員空間がない、引き込み・回遊型店」の「折衷型店舗」では、細かくはそれぞれの構造の店で展開されている店員と客のアクションが生じています。大雑把には「店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店」の構造の店での店員と客のアクションに似ています。
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↑「店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店」は上のような構造をしている店です。

従って、ここでは「店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店」の構造における、店員と客のアクションをご紹介し、6F(ビューティ)の「折衷型店舗」での店員と客のアクションをご説明したいと思います。

(1)客を遠ざける店員のアクション

↓ 店内でじっと立って客を待つ店員のアクションは、「なわばり」を主張するアクションとなって客を遠ざけてしまいます。
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↓ 店頭でじっと立って客を待つ店員のアクションは、より「なわばり」を主張するアクションとなって客を遠ざけてしまいます。
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↓ 店に近づいて来たリ入って来たリした客に対して、直ぐに「いらっしゃいませ!」と声を掛けて接客を開始すると、「なわばり」を主張するアクションとなって客を遠ざけてしまいます。
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(2)客を引きつける店員のアクション

↓ 接客中の店員のアクションは、「なわばり」を解除するアクションとなって客を引きつけます。
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↓ 作業中の店員のアクションは、「なわばり」を解除するアクションとなって客を引きつけます。
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↓ 「サクラパワー」が生じた場合には、いっそう「なわばり」が解除されるために客はより引きつけられます。
コロナ禍の「マスク」と「ソーシャルディスタンス」の導入によって、「サクラパワー」が生じないようにしているのが現状ですが、それでも店内に客が一人でも存在すればその客は「サクラ」となって他の客を引きつけます。
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※「サクラパワー」とは?
店に客がつくと、その客の姿が次の客をひきつける。その時の状況を「サクラパワー」が起きているとと言う。
「サクラパワー」は次々と客を引きつけながらますます買いやすい状況をつくりだすために、店にとっては重要な販売機会となる。

以上のように、6階(ビューティ)の「折衷型店舗」においては、「店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店」の構造の店とほとんどよく似た店員と客のアクション、つまり店員が「なわばり」を主張するアクションを行って客を遠ざけ、あるいは「なわばり」を解除するアクションを行って客を引きつけている様子を観察することができます。

1960年代~1970年代の百貨店の化粧品コーナーは、大部分が「店員空間の狭い接触型店」で、一部「店員空間が狭い引き込み型店」を加えて構成されていました。1980年代後半に、「店員空間が広い接触型店」が登場して多くの客を引きつけて以来、ほとんどの化粧品店は店舗構造と接客方法の改善を繰り返し、現在の「折衷型店舗」へと変化してきたのです。

コロナ禍によって、今後は更に店舗構造と接客方法を改善していくことが予測できます。

続きは、次回に…。

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2020年7月 6日 (月)

25.6Fビューティフロアの店の構造と客のアクション----渋谷スクランブルスクエア6Fの三空間店舗分析(その1)

こんにちは。

前回は、渋谷スクランブルスクエア5F(ファション)の店が客を誘惑するために発信している「六つのメッセージ」についてご説明しました。

今回からは、6F(ビューティ)の「店舗構造」と客を引きつけたり遠ざけたりする「店員と客のアクション」そして客を誘惑する「六つのメッセージ」について順次ご説明してゆきます。

それでは最初に、6F(ビューティ)の店の「店舗構造」から見てゆきたいと思います。

6F(ビューティ)は、すべての店が化粧品店で、すべての店の構造は一見非常に複雑な構造をしていますが、ざっくりとは「店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店」だと分類することができます。

詳しくは、「店員空間が狭い接触型店」と「店員空間が狭い引き込み型店」と「店員空間がない、引き込み・回遊型店」の折衷型店舗で構成されています。

そして、それぞれの店において客を引きつけたり遠ざけたりする店員と客のアクションを観察することができます。

↓6F(ビューティ)の様子
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渋谷スクランブルスクエア6Fの店は、「店員空間が狭い接触型店」と「店員空間が狭い引き込み型店」と「店員空間がない、引き込み・回遊型店」の折衷型店舗となっています。

かつての百貨店やショッピングセンターの化粧品店のフロアやコーナーは、「店員空間が狭い接触型店」で構成されていました。その店が少しずつ構造を変化させて、今日のような折衷型店舗となっているのです。


(1)「店員空間が狭い接触型店」 の構造
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(2)「店員空間が狭い引き込み型店」の構造
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(3)「店員空間がない、引き込み・回遊型店」の構造
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以上の三つの構造の店が取り込まれた「折衷型店舗」となっています。

(4)6F(ビューティ)の「折衷型店舗」の店

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渋谷スクランブルスクエアに限らず、全国の商業集積に存在する全ての「店」は、大まかには下のように四分類することができ、更に「店員空間」の状況によって細かく八分類することができます。

つまり、私たちが毎日利用したり見かけたりしているあらゆる「店」は、一見大変複雑な構造をしているように思えますが、実際には次のいずれかの構造の「店」に当てはまるのです。

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そして、渋谷スクランブルスクエア6F(ファッション)においては、すべての店が「店員空間が狭い接触型店」と「店員空間が狭い引き込み型店」と「店員空間がない、引き込み・回遊型店」の、「折衷型店舗」で構成されていることが観察できるのです。

さて、この構造をしたそれぞれの店で、客を引きつけたり遠ざけたりする店員と客のアクションが展開されておりますが、それにつきましては次回に詳しくご説明いたします。

続きは、次回に…。

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