16.客を引きつけたり遠ざけたりする店員のアクション-----渋谷スクランブルスクエア3Fの三空間店舗分析(3)
こんにちは。
前回は、渋谷スクランブルスクエア3F(ファッション)の①「店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店」の構造をした店において、客を引きつけたり遠ざけたりする店員のアクションについて観察しました。
さて今回は、前回と同じ3Fにある②「店員空間がない、引き込み・回遊型店」での、客を引きつけたり遠ざけたりする店員のアクションについて観察したいと思います。
※なお、画像は全て、2月~3月に撮影したものです。
↓「店員空間がない、引き込み・回遊型店」とは下のような構造をした店のことです。
(1)客を遠ざける店員のアクション
↓ 店内でじっと立って客を待つ店員のアクションは、「なわばり」を主張するアクションとなって客を遠ざけてしまいます。
↓ 店頭でじっと立って客を待つ店員のアクションは、より「なわばり」を主張するアクションとなって客を遠ざけてしまいます。
↓ 店に近づいて来たリ入って来たリした客に対して、直ぐに「いらっしゃいませ!」と声を掛けて接客を開始すると、「なわばり」を主張するアクションとなって客を遠ざけてしまいます。
(2)客を引きつける店員のアクション
↓ 接客中の店員のアクションは、「なわばり」を解除するアクションとなって客を引きつけます。
↓ 作業中の店員のアクションは、「なわばり」を解除するアクションとなって客を引きつけます。
↓ 「サクラパワー」が生じた場合には、いっそう「なわばり」が解除されるために客はより引きつけられます。
※「サクラパワー」とは?
店に客がつくと、その客の姿が次の客をひきつける。その時の状況を「サクラパワー」が起きているとと言う。
「サクラパワー」は次々と客を引きつけながらますます買いやすい状況をつくりだすために、店にとっては重要な販売機会となる。
以上のように、3階(ファッションフロア)の「店員空間がない、引き込み・回遊型店」において、店員が「なわばり」を主張するアクションを行って客を遠ざけ、「なわばり」を解除するアクションを行って客を引きつけている様子を観察することができます。
「売れる店」の一番の条件は立地です。通行量の多い通路に面した店はそうでない店に比べて圧倒的に有利です。それは通行客を最も強力に引きつける「サクラパワー」が生じやすい店の立地だからなのです。
特に、ひやかし客にとっては非常に入りにくく感じさせる「店員空間がない、引き込み・回遊型店」の場合は、通行量の多い立地に店を構えることが大きなポイントとなります。
続きは、次回に…。
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