25.お互いに相手のことを「あれこれ注意を払うが慎重に行動しない人」、あるいは「慎重に行動するが全く注意を払わない人」だと感じる人間関係とは?
こんにちは。
もしもあなたが相手のことを「あれこれ注意を払うが慎重に行動しない人」だと感じる場合は、あなたは何事も一歩身を引いて慎重に行動することが大切だと感じるタイプの人で「退避の動き」の癖を持つ人です。
反対に、もしもあなたが相手のことを「慎重に行動するが全く注意を払わない人」だと感じる場合は、あなたは、あれこれいろいろと注意を払いたくなるタイプの人で「全体注意の動き」の癖を持つ人です。
さて今回は、「全体注意の動き」の癖の人と「退避の動き」の癖の人が話し合った場合に生じやすい人間関係についてご説明いたします。
(1)
「あちらの商品につきましていろいろとご説明したいと思います」
「あのー…、もう少し検討させてください…」
(2)
「向こうの商品についてもご案内したいと思います」
「えーと…、もう少し待ってください…」
(3)
「こちらの商品とあちらの商品につきましてご説明したいと思います」
「すみません…、もう少し考えさせてください…」
以上のような会話は、物事のとらえ方や考え方が、「全体注意の動き」の癖の人(イラスト右側)と、「退避の動き」の癖の人(イラスト左側)とで大きく異なっている事から生じてくるのです。
「全体注意の動き」とは、手や腕や身体を、内側から外側に大きく開く動きのことです。
「退避の動き」とは、手や身体を使って、後ろに向かってゆっくり進む動きのことです。
そして、「全体注意の動き」が癖の人は、あれやこれやいろいろと注意を払うことが大切なことだと感じます。
一方、「退避の動き」が癖の人は、何事も慎重に行動することが大切なことだと感じます。
そのため「全体注意の動き」の癖の人は、相手の人が慎重に行動するにもかかわらず、いろいろと注意を払わないことを理解することができません。
また、「退避の動き」の癖の人は、相手の人がいろいろと注意を払うにもかかわらず、慎重に行動しないことを理解することができません。
このように、二人はいつまでもお互いを理解したり受け入れたりすることができないのです。
もしも、「全体注意の動き」の癖の人が、自分にはいろいろと注意を払い過ぎる傾向があることを理解していて、また「退避の動き」の癖の人が、自分には慎重になり過ぎる傾向があることを理解していたとするならば、二人はお互いをうまく受け入れて話をしたり行動を共にしたりすることができます。
しかし、特に「全体注意の動き」の癖を持つ上司と、「退避の動き」の癖を持つ部下の組み合わせでは、上司は部下に対していろいろと注意や指示を与えるにもかかわらず、いつも部下は上司の注意や指示よりも慎重な行動を最優先してしまうために、この上司と部下が協力して行動することは非常に難しい関係となってしまいます。
【関連記事】
1. 「一点注意の動き」
2. 「全体注意の動き」
3. 「注意不明の動き」
4. 「不注意指示の動き」
5. 「接近の動き」
6. 「機敏の動き」
7. 「突進の動き」
8. 「退避の動き」
9. 「攻撃の動き」
10. 「協調の動き」
11. 「独断の動き」
12. 「虚脱の動き」
13. 「不動の動き」
最近のコメント