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2018年10月12日 (金)

人の動きでわかる店舗診断 第4回 簡易な店のつくりが魅力のアクセサリー店

人の動きでわかる店舗診断

第4回 簡易な店のつくりが魅力のアクセサリー店

 

●小さい商品を売る店がなわばりを解除するためのヒントとは?


Photo_4

今や、店は「駅ナカ・駅ソト」のような大勢の人が行き交う立地に出店することが重要ですが、せっかくそうした場所に出店できても、目の前を通り過ぎる通行客を引き止めることができなければ何の意味もありません。

店頭に立ち止まってもらうためには、お客様が通り過ぎるまでの数秒間に、

①そこには価値のある商品があること

②そこは安全であること

の2点をわかりやすく表現しなければなりません。

そこで重要なのが「戸板1枚」の商品空間(約90㎝×180㎝)と店員の「なわばり解除」であることはすでにご説明してきました。

店頭に魅力的な「戸板1枚」の商品空間をつくることは、店にとって非常に重要なテーマであり、同時に販売関係者の腕の見せどころでもあります。

今回は、非常に小さい商品を扱っている店の工夫を観察してみましょう。

この店は若手デザイナーがつくったオリジナルのアクセサリーを販売するアクセサリー店ですが、店づくりには非常に特徴があります。

イラストでもわかるように、この店の什器は、まるで臨時店舗のような簡易なイメージです。

中央の2台の平台には、この店の中心商品であるアクセサリー類が陳列されています。

1つ1つの商品は簡単にパッケージされており、お客様が気軽に手に取って眺めたり検討したりすることができるようになっています。

この店の最大のポイントは、これらの中央の平台がまさに「戸板1枚」の商品空間になっているということなのです。

商品のサイズが小さいために、そこには非常にたくさんの商品が並べられており、お客様が時間をかけて検討することができると感じられる豊富な情報量が提供されています。

また、この簡易で廉価そうな什器が、いっそう「戸板1枚」の店のイメージを感じさせます。

什器そのものに存在感がないことで、こうした店にありがちな、陳列商品が少なく什器ばかりが目立って、「なわばり主張」を感じさせるということもありません。

さらに、この店は、店の奥にレジカウンターを設けた「店員空間がある、引き込み・回遊型店」になっていて、店員はお客様から声がかからない限り接客を行わないセルフサービス方式を採用しています。

そのため、この店を冷やかすお客様にとって、店員の存在はほとんど気になりません。

この店は、一見、非常に簡易な、なんでもない店に見えますが、実は、店の構造やディスプレイの仕方、販売方法などに、多くの「なわばり解除」のための工夫がなされた店だったのです。


(この本文とイラストは月刊誌「企業診断」〈同友館〉に2017年に連載したものです)

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