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2018年10月 4日 (木)

人の動きでわかる店舗診断 第1回 大勢の客を引きつけるデパ地下洋菓子店の秘密

人の動きでわかる店舗診断

第1回 大勢の客を引きつけるデパ地下洋菓子の秘密

●店を「人の動き」で分析すると、これまで見えなかったモノが見えてくる

全国の繁盛店や衰退店を「人の動き」という観点から観察・分析すると,これまで見えなかったさまざまなお客様の行動の謎が見えてきます。

商品はそんなに変わらないはずなのに,なぜ,あの店だけが売れるのか?なぜ,あの店は失敗したのか?

さまざまな疑問をご一緒に観察・分析していきましょう。

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さて,この店は都心のデパ地下にある洋菓子店です。

毎日行列ができる人気店で,店の構造は「店員空間が狭い接触型店」(対面販売の店)です。

ところで,リアルショップにおける最大の問題は,「店」がそもそも「店員のなわばり」であるために,侵入者であるお客様が警戒して,なかなか近づいてくれないことです。

多くのお客様を引きつけるためには,店の構造と店員のアクションによって,「ここは店員のなわばりではありません。近づいても安全です」という「なわばり解除」のメッセージを発信することが必要です。

「なわばり解除」のための店づくりの基本は,「戸板一枚の店」をつくることです。

戸板一枚(180cmx90cm)ほどの商品空間が,お客様にとってわかりやすい情報量になります。

この広さを一単位とし,それらを組み合わせて売り場をつくると,お客様にとってわかりやすい空間の店になり,冷やかしてもよいというメッセージが発信されやすくなります。

また,商品の陳列位置が低い店は,お客様が商品を検討するときに店員と視線が合いにくく,「なわばり解除」がしやすい構造になります。

この店の場合,低いケースと,向かって右側のセルフのコーナーが「戸板一枚の店」の構造を生み出しています。

また,この店では接客する場所を固定しており,行列しているお客様を次々と担当の店員が誘導するため,お客様は買い物をするための時間や空間(なわばり)をきちんと確保することができます。

さらに,この店には「パーテーション」が設置され,その外側にいる限り接客されることがないため,買うことが決まっていない多くのお客様は,店員を気にすることなく自由に商品を見たり検討したりできます。

このことは店にとって重要で,店頭に立ち止まったり行列に並んだりしているお客様の姿は,「なわばり」を解除するためにもっとも強力な「サクラパワー(お客様が他のお客様を呼ぶ力)」を生み出すのです。

そして,常に「接客中」や「作業中」のアクションを繰り返す店員の姿も「なわばり」を解除するため,この店は,お客様が近づきやすい状態が非常に長い時間持続しているということになるのです。

次回は反対に,「なわばり主張」をしやすい店のつくりと店員のアクションによって,なかなか繁盛できない店をご紹介いたします。


(この本文とイラストは月刊誌「企業診断」〈同友館〉に2017年に連載したものです)

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