« 24.迷路が客を引きつけた店「ドン・キホーテ」その1(2000年当時) | トップページ | 36.「お辞儀」と「うなずき」と「案内」のアクションから相手を見抜く方法(6) »

2018年9月20日 (木)

25.迷路が客を引きつけた店「ドン・キホーテ」その2(2000年当時)

こんにちは。

下のイラストは、昨日に続き、2000年当時、東京・渋谷にあった総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ」の店頭と店内の様子です。(現在は、斜向かいに移転)

この店を経営するドンキホーテホールディングスは、売上高が1兆円を突破し、日本の小売業売上高トップグループに仲間入りしましたが、ここでは約18年前の代表的な店舗の店舗構造(三空間)と接客方法(店員と客のアクション)をご紹介します。

↓一般に「商品空間」と「客空間」と「店員空間」の三空間の「なわばり」が解除された店には客が引きつけられますが、この店の三空間は非常に「なわばり」が解除されていたために大勢の客を引きつけました。

↓左側のレジカウンターでは、店員が精算作業に追われるアクション、つまり「なわばり」解除の店員のアクションを繰り返しています。
1_3

星座の場所を
応援クリック
お願いいたします


人気ブログランキングへ 


↓床から天井まで大量の商品が陳列された「商品空間」からは、「なわばり」を解除する「ひやかし安全信号」が発信されているために、客は自由に商品を眺めたり試したりすることができます。

↓作業中の店員のアクションは「なわばり」を解除するアクションであるために、客は店員の存在を気にすることなく気軽に商品を選ぶことができます。
Img853_2

↓商品を見たり選んだりしながら店内を回遊する大勢の客の姿は、「サクラパワー」を生み出して「客空間」と「商品空間」の「なわばり」を解除しています。
Img8531_2

↓商品量の少ない店の「商品空間」や、客の少ない店の「客空間」は、「なわばり」が解除されないために、客は自由に店内を回遊して商品を選ぶことができません。
Img8561

↓店員の存在が気になる店は「なわばり」が主張されているために、客は気軽に店に入ったり、自由に店内をひやかしたりすることができません。
Img856

 

この店を経営するドンキホーテホールディングスは、①イオン②セブン&アイ・ホールディングス③ファーストリテイング④、ヤマダ電機⑤三越伊勢丹ホールディングスと共に売上高が1兆円を突破し、日本の小売業売上高トップグループに仲間入りした企業です。

トップ企業6社の内、ファーストリテイリングとドンキホーテホールディングスの2社の店だけは、「セルフサービス方式」を採用した店ばかりで構成されています。

そして、ファーストリテイリングスの店の三空間よりもドンキホーテホールディングスの三空間の方が、より「なわばり」が解除された店となっています。

①床から天井まで大量の商品を積み上げられた「商品空間」となっている事。

②迷路のような回遊通路の「客空間」となっている事。

③24時間営業を含む深夜営業を行っている事。

以上のことから、深夜も営業を行う店で、どの企業の店よりも「なわばり」を解除した「商品空間」と「客空間」を持つ店に、最も多くの客が引きつけられていることが分かります。

ネットショップの普及によって、誰もリアルショップのあり方や役割について明確にとらえることができない現在において、ドンキホーテホールディングスの台頭は、「店」本来の性質をかもし出す「リアルショップ」がいかに現代人に望まれているかということの証左とも考えられます。


(なお、イラストは2000年の拙著「超入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

星座の場所を
応援クリック
お願いいたします。


人気ブログランキングへ 

 

【関連記事】

1.見知らぬ客を対象に、接客をしなかった「戸板一枚の店」

2.第一世代の店「商店街と百貨店」の登場と衰退

3.「接客しない店」が主流になった第二世代の店~第三世代の店

4.店内にだけ「道」を作った第三世代の店の行きづまり

5.移動空間に登場してきた第四世代の店

6.「道」を取り込んだコーヒーショップ「スターバックス」その1(2000年当時)

.「道」を取り込んだコーヒーショップ「スターバックス」その2(2000年当時)

8.「道」を取り込んだ宝石・貴金属店「ティファニー新宿三越」その1(2000年当時)

9.「道」を取り込んだ宝石・貴金属店「ティファニー新宿三越」その2(2000年当時)

10. セルフサービス方式を取り入れて接触型店に改革をもたらした「KIHACHI」その1(2000年当時)

11.セルフサービス方式を取り入れて接触型店に改革をもたらした「KIHACHI」その2(2000年当時)

12.惣菜の売り方と買い方を改革した「RF1」その1(2000年当時

13.惣菜の売り方と買い方を改革した「RF1」その2(2000年当時)

14.セルフサービス方式のファーストフード店「マクドナルド」その1(2000年当時)

15.セルフサービス方式のファーストフード店「マクドナルド」その2(2000年当時)

16.ガソリンとコーヒがセルフで買える店「GS&コーヒストア・エッソ&ドトールコーヒ」その1(2000年年当時)

17.ガソリンとコーヒがセルフで買える店「GS&コーヒストア・エッソ&ドトールコーヒ」その2(2000年当時)

18.回転する皿が、「三空間」の「なわばり」を解除した「回転寿司・築地本店」その1(2000年当時)

19.回転する皿が、「三空間」の「なわばり」を解除した「回転寿司・築地本店」その2(2000年当時)

20.三空間の「なわばり」を解除してフリース旋風を巻き起こした店「ユニクロ・UNIQLO」その1(2000年当時)

21.三空間の「なわばり」を解除してフリース旋風を巻き起こした店「ユニクロ・UNIQLO」その2(2000年当時)

22.大規模なセルフの化粧品店としてオープンした「セフォラ」その1(2000年当時)

23.大規模なセルフの化粧品店としてオープンした「セフォラ」その2(2000年当時)

24.自由に触って乗れる「トヨタシティショウケース」その1(2000年当時)

25.自由に触って乗れる「トヨタシティショウケース」その2(2000年当時)

26.解放された店内の回遊通路が表を行き交う通行客を引きつける店「モノコムサ」その1(2000年当時)

27.解放された店内の回遊通路が表を行き交う通行客を引きつける店「モノコムサ」その2(2000年当時)

28.「なわばり」を解除して、現在の書店を先取りしていた「町田市立中央図書館」その1(2000年当時)

29.「なわばり」を解除して、現在の書店を先取りしていた「町田市立中央図書館」その2(2000年当時)

30.閉店セールに大勢の客を引きつけた「新宿三越・南館」に欠けていたものとは?その1(2000年当時)

31.閉店セールに大勢の客を引きつけた「新宿三越・南館」に欠けていたものとは?その2(2000年当時)

32.迷路が客を引きつけた店「ドン・キホーテ」その1(2000年当時)

 

 

 

 

|

« 24.迷路が客を引きつけた店「ドン・キホーテ」その1(2000年当時) | トップページ | 36.「お辞儀」と「うなずき」と「案内」のアクションから相手を見抜く方法(6) »

◆超入りやすい店売れる店」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/119616/67164217

この記事へのトラックバック一覧です: 25.迷路が客を引きつけた店「ドン・キホーテ」その2(2000年当時):

« 24.迷路が客を引きつけた店「ドン・キホーテ」その1(2000年当時) | トップページ | 36.「お辞儀」と「うなずき」と「案内」のアクションから相手を見抜く方法(6) »