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2018年9月28日 (金)

29.「店」と「道」の境界をなくした店「アンデルセン」その2(2000年当時)

こんにちは。

下のイラストは昨日に引き続き、2000年当時、東京・新宿伊勢丹百貨店(現在は三越伊勢丹百貨店)・地下食品売り場にあったパンの専門店「アンデルセン」です。(現在はなし)

「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」の構造をしたこの店が、セルフサービス方式を採用して、三空間の「なわばり」を解除していた様子についてご紹介します。


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↓精算カウンターの中で、精算と包装作業に追われる店員のアクションは「なわばり」を解除するアクションとなって、通行客を引きつけます。
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↓豊富な商品が並べられた「商品空間」からは「ひやかし安全信号」が発信されているために、客は十分に商品を検討して選ぶことができます。

 

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↓商品を見たり選んだりする客の姿は、「サクラパワー」を発揮して「客空間」の「なわばり」を解除するために、店内の通路は客が自由に回遊できる空間となっています。
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↓たとえセルフサービス方式の店であっても、狭すぎる通路の店では、客は自由に店内を回遊しながら商品を検討することができません。

 

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↓また小規模な店の場合には、たとえ「セルフサービス方式」が採用されていても客は、「なわばり」を主張する店員の存在が気になるために、何も買わずにひやかすだけで店を出ていくことはなかなかできません。

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1980年代半ばに、奥に厨房を設けた「セルフサービス方式」を採用したパンの店が登場してきた当初は、買うか買わないか分からない見知らぬ大勢の客が出入りする店内に、出来立ての商品をむき出しのままに陳列して販売する方式に、多くの客が大きな戸惑いと衝撃を感じました。

しかし、客はあっという間にこのような「セルフサービス方式」のパン屋さんを、非常に買いやすい店として受け入れてしまいました。

それは、買う買わないに関係なく、店員の存在を気にすることなく、自由に店内の商品を選んで好きな数だけ抵抗なく購入することができたからです。

そしてそのような状況を生み出した具体的な要因は、精算作業と包装作業を行う店員のアクションと、商品を選びながら回遊する客のアクション(サクラパワー)によって、「商品空間」と「客空間」と「店員空間」の三空間の「なわばり」が解除された店であったことです。

現在、百貨店などに、かつての「対面販売方式」(店員空間の狭い接触型店)のパン屋さんが数多く復活していますが、いずれの店も「なわばり」を解除した「対面販売方式」の店となって、多くの客を引きつけています。


(なお、イラストは2000年の拙著「超入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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23.大規模なセルフの化粧品店としてオープンした「セフォラ」その2(2000年当時)

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