8.惣菜の売り方と買い方を改革した「RF1」その2(2000年当時)
こんにちは。
下のイラストの店は、2000年当時、横浜・高島屋百貨店の地下食品フロアにあった惣菜店「RF1・アールエフワン」です。
この広い店では、店員のアクションがあらかじめ計算されていることが分かります。
①ミニ工場で調理作業をする店員のアクション②一定時間ごとに行われる限定販売のためのアクション③試食を勧めるアクション④店員空間の中での様々な作業をするアクション⑤客の注文に応じて接客をするアクション等です。
以上のように、店員が行うべきアクションが準備されているために、この店では店員の作業中や接客中のアクションが途絶えることがありません。
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↓周囲の店では、店員が通路に出て積極的に試食を勧めるために「なわばり」主張のアクションとなって、客は自由に商品を眺めることができません。
↓また、客が店に近づくや否やすぐに接客を開始するために、「なわばり」主張のアクションとなって、客は自由に商品を検討することができません。
↓この店は、一部分の商品はセルフサービス方式を採用していますが、店全体はセルフサービス方式を採用した店ではありません。
↓にもかかわらず、セルフサービス方式のような気軽さを感じさせるのは、客から注文を受けるまでは店員が作業に専念していて、すぐには接客してこないためです。
↓作業中の店員のアクション、接客中の店員のアクション、試食を勧める店員のアクションが「なわばり」を解除して通行客を次々と引きつけるのです。
以上のように、この店の売り方は現在の「駅ナカ駅ソト」に出店している店の場合と全く変わりません。
つまり、この店は約18年前から、見知らぬ大勢の通行客が行き交う「駅ナカ・駅ソト」での売り方を行っていたことになるのです。
(なお、イラストは2000年の拙著「超入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)
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