60.客が店に求めるサービスとは?(1988年当時)
こんにちは。
店は店員の「なわばり」なので、客は気軽に店内に入って行くことができません。
したがって、客は店に対して次の三つのサービスを提供して欲しいと望んでいます。
(1)自由にひやかして良いというサービス
店は店員の「なわばり」であるにもかかわらず、自由にひやかしても良いという「ひやかし安全信号」が発信されていれば、客は気軽に店内に入って行くことができます。
(2)店員が「なわばり」を解除するサービス
店は店員の「なわばり」ですが、店員が他の客に対する接客や何らかの作業をしていると、「なわばり」解除のアクションとなるために、客は気軽に店内に入って行くことができます。
(3)サクラパワーを作り出すサービス
他の客が店頭に立ち止まったり店内を回遊したりするアクションは「サクラパワー」となって、より一層「なわばり」を解除するために、客はさらに気軽に店内に入って行くことができます。
下のイラストの店は、作業中の店員のアクションが「なわばり」を解除し、店頭や店内の他の客のアクションが「サクラパワー」を引き起こして「なわばり」を解除しているために、通行客が気軽にひやかすことができる状況になっています。
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上のイラストの店は、店員が店頭や店内にじっと立って客を待ち構えたり、早すぎる「いらっしゃいませ!」を言ったりして、「なわばり」を主張しているために、通行客は気軽にひやかすことができません。
この店も、初めの店のように客が求める三つのサービスを提供することによって、簡単に客が気軽に入りやすい店に変えることができるのです。
(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)
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