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2018年6月13日 (水)

43.商店街はなぜさびれたのか?⑤「流行を捨てた靴店」(1988年当時)

こんにちは。

約30年前の1988年当時、アーケードのない商店街の店の店頭に陳列する商品は、ほとんど魅力がありませんでした。

なぜならば、店頭の「商品空間」には、風雨や日差しにさらされて劣化しても良いと思われる商品ばかりが陳列されていたからです。

その後、アーケードのある商店街になっても、魅力的な商品を店頭に陳列する店は多くはありませんでした。

商店街の多くの店主たちは、商店街を行き交う「一見客」も「常連客」も、買いたい時には、気軽に店内に入って来てくれるはずだと考えていたからです。

しかし、「常連客」よりも圧倒的に多い「一見客」にとっては、「なわばり」が解除された店頭の「商品空間」はひやかしやすくても、店内の「商品空間」は非常にひやかしにくい「商品空間」だったのです。

 

今回は、気軽にはひやかせなかった商店街の靴店の様子をご紹介いたします。

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43.商店街はなぜさびれたのか?⑤「流行を捨てた靴店」(1988年当時)

次のイラストは、1988年当時の各地の商店街でよく見られた靴店の様子です。

そして、この店の店舗構造は、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」です。

したがって、店頭にも店内にもたくさんの商品が陳列されていますが、特に店頭の商品空間には、大量の商品が山積みされています。

一般的に、店頭に商品を山積みにした「商品空間」は、「ひやかし安全信号」が発信されやすいことと、通路に面しているために、客にとっては非常に冷やかしやすい「商品空間」となります。

にもかかわらず、このような商店街の靴店から客足が遠のいて行ったのは、何が一番の原因だったのでしょうか?



P166


Photo_2

 

※店員空間のない、接触、引き込み・回遊型店

道路に面した「商品空間」を持つ店は、その場所にこそ魅力的な商品をできるだけたくさん陳列する必要があります。

道路に面した接触部分の「商品空間」は、その店の中で最も店員の「なわばり」が解除された「商品空間」だからです。

ところが、多くの商店街のこのタイプの店には、「半額セール!」とか「処分セール!」とか「50パーセントオフ!」などのPOPが目立つばかりで、効果的な商品の魅力が訴求されていませんでした。

この店も、店頭の商品空間には目新しい商品は見当たらず、その上に店の奥で椅子に座って待機する店員の姿が「なわばり」主張の店員のアクションとなって、客は気軽に店内に入ったり、店頭の商品を自由にひやかしたりすることができませんでした。

店頭の「商品空間」が魅力的ではなく、しかも「なわばり」を主張する店員のアクションが目立つ店では、なかなか通行客を引きつけることができなかったのです。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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