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2018年5月18日 (金)

32.コンビニエンスストアが客のニーズに応えたもの(1988年当時)

こんにちは。

1970年代初めに登場して来たコンビニエンスストアは、1980年代には、日本各地に勢いよく普及していきました。

しかし、約30年前の1988年当時には、コンビニエンスストがいったい客のどんなニーズに応えた店であったかについては、まだ正しく理解されてはいませんでした。

したがって、その後のコンビニエンスストアの普及が、全国の商店街の「シャッター商店街化」を益々加速させるということを、多くの関係者はまったく受け入れませんでした。

そのために、当時の多くの関係者や専門家達は、コンビニの成功の原因は、①セルフサービス方式が若者の心をとらえたとか、②生活時間帯の変化に対応した営業時間が有効だとか③3000アイテム以上の品揃えが受け入れられた等と分析するにとどまりました。

そして、その当時は、今日のようにコンビエンスストアが様々な商業集積に進出し、大勢の客を引きつける店になっていくことを、ほとんどの関係者が予想だにしていませんでした。

当然、コンビニエンスストアの登場によって、「店は店員の『なわばり』であり、客は店員の『なわばり』の中で買い物をする」という店の本質がいっそう浮き彫りになったことに関しては、誰も気づいてはいませんでした。

さて今回は、全国各地に普及していったコンビニエンスストが、全国の客に対して提供したものは一体何だったのかについてご説明いたします。


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32.コンビニエンスストアが客のニーズに応えたもの(1988年当時)

下のイラストは、約30年前の1988年当時に、全国各地の商店街で見られた典型的な店の様子です。

大抵の店が店主の住居につながっていて、店主は店の奥の住居で待機していることも珍しくありませんでした。

したがって、すべての店に「なわばり」主張の店員のアクションが存在していたために、客は気軽に店内に入って冷やかすことはできませんでした。

↓この店の構造は、店主の住居と一体になった「店員空間の狭い引き込み型店」 です。

 

P140

Photo


↓一方、1970年代の初めに登場して来たコンビニエンスストアは、従来の商店街の店とは全く異なる構造をした店でした。

↓また、従来の商店街や百貨店等の店とは全く違った接客方法でした。

↓なぜならばセルフサービス方式が採用された店だったからです。



P141


Photo_2

従来の店は、客が注文する前から接客が開始される「常連接客」でしたが、コンビニエンスストアは、客が注文をした後から接客が開始される「一見接客」でした。

つまり、コンビニエンスストアは、「なわばり」主張の強い従来の店ではなく、客の一番のニーズであった、「なわばり」が解除された店だったのです。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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