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2018年5月21日 (月)

33.アーケードがある商店街とない商店街はどう違うのか?

こんにちは。

約30年前の1988年当時、長年我が世の春を謳歌してきた各地の商店街が、停滞ないしは衰退を余儀なくされ始めていました。

当時、前向きな商店街の関係者達は、衰退していく商店街を何とか盛り返そうとして試行錯誤していました。

その一つに、アーケードの問題がありました。

アーケードがない商店街はアーケードを設置するために会議を重ね、反対にアーケードがある商店街の関係者達は、アーケードを撤去することを議論していました。

それぞれの商店街にとって、アーケードの有る無しが大きな改善につながると考えたからです。

しかし、アーケードを新たに設置した場合も、撤去の決断を下した場合も、目に見える大きな解決策とはならなかったことは、その後の歴史が語っている通りです。

いったい多くの関係者達は、何を見落としてしまったのでしょうか?

今回からは、停滞し、衰退し、やがてシャッター商店街への道を辿っていった日本の商店街という商業集積についてご説明してまいります。

さて、今日は、アーケードのある商店街とない商店街の「店舗構造となわばり」についてご説明いたします。


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33.アーケードがある商店街とない商店街はどう違うのか?(1988年当時)

このイラストの商店街は、当時のアーケードのある商店街の風景です。

アーケードがあることによって、店頭の商品が風雨にさらされて劣化する心配が少ないために、店舗構造は、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」か「店員空間の狭い接触型店」でした。

また、商店街の接客方法は「常連接客」が主体でしたが、アーケードが設置されている商店街の店では、店頭の商品空間が広くかつ大量の商品が陳列されているために、「一見接客」に近い「常連接客」となっていました。


P144p145
※アーケードのある商店街

Photo_2
※店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店

Photo
※店員空間の狭い、接触型店

Photo_5
※客の注文を受けてから接客を開始するのが「一見接客」



↓下のイラストの商店街は、アーケードのない商店街の風景です。

↓アーケード無い商店街で、通行客数が少ない場合は、下の商店街のように、「店員空間のない、引き込み・回遊型店」と「店員空間の狭い引き込み型店」になるのが一般的です。

↓また、アーケードのない商店街の接客方法は、客が注文する前から接客を開始する「常連接客」が主体となります。


P146p147
※アーケードのない商店街

Photo_4
※店員空間のない、引き込み・回遊型店

Photo_3
※店員空間の狭い、引き込み型店」

Photo_6
※客の注文を受ける前から接客を開始するのが「常連接客」

 

けれども、多くの商店街が衰退する一方で、停滞や衰退を寄せ付けず、今でも多くの客を引きつけている「商店街」は各地に見ることができます。

それらの「商店街」のすべてに共通している条件は、何らかの交通機関に直結し、見知らぬ大勢の通行客が行き交う道路に面していることです。

見知らぬ大勢の通行客が行き交うことこそ、アーケードの有る無しをはるかに越えた、繁盛のための一番の条件なのです。

見知らぬ大勢の通行客が行き交う、アーケードのある商店街の店は、「なわばり」を解除しやすい「店舗構造」となり、なおかつ「なわばり」を解除する店員のアクションが繰り返されていることによって、今も大勢の客を引きつけているのです。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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