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2018年5月30日 (水)

37.暑さ寒さとも戦った30年前のディスカウントショップ(1988年当時)

こんにちは。

下のイラストの店は、約30年前の1988年当時の東京・新宿駅東口出口のすぐそばにあった二つのディスカウントショップの様子を描いたものです。

当時は激しいディスカウントショップの競争が生み出した店舗構造によって、店員の健康を無視した売り方を余儀なくされていたのです。

今回は、その様子を詳しく見ていくことにしましょう。

37.暑さ寒さとも戦った30年前のディスカウントショップ(1988年当時)

隣り合わせの二つのディスカウントショップは、共に「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」と、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」の折衷型店舗です。

つまり、大型のセルフサービス方式の店と、対面や側面販売を行う店の折衷型店舗だったのです。

したがって、客が自由に商品を手に取って、レジカウンターまで運んで行って精算をする方法と、対面や側面販売を行う店員の接客を受けて買い物をする方法の両方が行われていたのです。

 

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Photo
※店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店

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※店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店

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道路にはみ出して大量に積まれた「商品空間」からは、「なわばり」を解除する「ひやかし安全信号」が発信されているために、通行客は気軽に商品をひやかすことができます。

店内外の回遊通路の「客空間」には、常に「なわばり」を解除する「サクラパワー」が生じているために、客は自由に店内を回遊して商品を見たり選んだりすることができます。

 

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「ただ今キャンペーン中となっています!」「いらっしゃい!いらっしゃい!」等の掛け声をかける店員は、「なわばり」を解除する「客寄せ音頭」や「客寄せ踊り」となって、店全体に賑やかさを演出して大勢の客を引きつけています。

全ての「商品空間」は、デイスカウントされた商品がうず高く積まれているだけの単純な商品陳列となっていますが、祭りや縁日に登場する簡易な「よしず張りの店」のイメージをかもし出して、いっそう客の気持ちを盛り上げています。



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「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」と「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」の折衷型の店舗構造をした路面店の激しい販売競争は、店員に対して、夏は暑く冬は寒い、非常に過酷な労働環境を強いることになります。

現在もなお、よく似た店舗構造となっていますが、店員の働く環境は著しく改善されています。

しかし、店員にとって過酷な労働環境が強いられた店は、客にとっては「なわばり」が強力に解除された非常に魅力的な店になることもまた事実なのです。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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