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2018年5月25日 (金)

35.昔からセルフサービス方式が採用されていた書店の構造(1988年当時)

こんにちは。

1970年代に日本各地に勢いよく普及して来たスーパーマーケットの、自分で選んだ商品を買い物かごに入れてレジまで持っていって精算をするセルフサービス方式は、当時の日本人にとっては非常に新鮮なものとして受け入れられました。

セルフサービス方式のスーパーマーケットが普及してくることによって、買い物かごこそありませんでしたが、書店の売り方も同じくセルフサービス方式の店であったことを改めて認識することになったのです。

実は、スーパーマーケットも書店も「店員空間のある、引き込み・回遊型店」(あるいは店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店)という、同じ店舗構造をした店なのです。

このイラストは、約30年前の1988年当時に各地で見られた大型書店の店内の様子です。

 

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↑大型書店の大量の「商品空間」は、「ひやかし安全信号」を発信して「なわばり」が解除されているために、客は自由に商品を手に取って選ぶことができたのです。

↑当時の待ち合わせ場所として、駅の近くにある大型書店が定番であったのは、「客空間」である回遊通路には「サクラパワー」が生じやすく、常に「なわばり」が解除されていたからなのです。


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↓下のイラストは、当時の商店街に必ず存在していた小規模の書店の様子です。

↓商店街の書店も、主要駅近くにあった大型書店と同じく「店員空間のある、引き込み・回遊型店」の店舗構造で、セルフサービス方式が採用された店でありました。

↓しかし、大抵の書店の精算カウンターは、万引き防止などの理由から、店の出入り口に位置していたため、買わずに立ち読みだけをする客にとっては、かなりのプレッシャーを感じるものでした。


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↓通行客の多い道路に面した書店の場合は、立ち読み客の姿が「サクラパワー」を引き起こして「なわばり」を解除するために、次々と通行客を引きつける役割を果たしてくれましたが、通行客の少ない道路に面した書店の場合は、立ち読み客を追い払うと同時に「なわばり」も主張していっそうひやかし客を遠ざけてしまいました。

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↑店内を回遊する客が少ない小さな書店の場合は、どこにいても店員の視線を浴びてしまうために、なかなか落ち着いて商品を選ぶことができませんでした。

以上のように、まだまだセルフサービス方式が一般化されない時代から、小規模の商店街の書店では万引き防止が優先されていたために、セルフサービス方式の良さを訴求するには至りませんでした。

やがて、「なわばり」主張の強い商店街の書店は、ネットショップの登場とともに、次々と姿を消していったのです。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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