20.エスカレーターから見た百貨店の売り場(1988年当時)
こんにちは。
まだまだ百貨店が元気だった時代(1988年当時)のファッションフロアの様子を、エスカレーターから見て描いています。
二枚のイラストは、同じ百貨店で必ず見られた(1)開店直後の様子と(2)開店後しばらくしてからの様子をありのままに描いています。
(1)開店直後の店員のアクションと(2)開店後しばらくしてからの店員のアクションを見比べて観察してください。
時代を越えて、売れる店の店員のアクションと売れない店の店員のアクションがいかに違っているかということがお分かり頂けると思います。
20.エスカレーターから見た百貨店の売り場(1988年当時)
開店直後の百貨店の売り場の様子は、現在でもほぼ同じです。
店頭にきちんとした姿勢をしてじっと立つ店員のアクションは、いつでも「なわばり」を主張して客を遠ざける典型的な店員のアクションなのです。
↑※開店直後の百貨店のファッションフロア
※店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店
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百貨店のファッションフロアの店舗構造は、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」が主体でした。
店員のアクションが客を遠ざけたり引きつけたりしやすい店の構造だったのです。
さて、同じファッションフロアであっても、大勢の客が回遊する時間帯や曜日には、下のような全く異なる様子にフロア全体が変化していたのです。
↑※開店後しばらくしてからの百貨店のファッションフロア
接客中や作業中の店員のアクションは、「なわばり」を解除して客を引きつける店員のアクションです。
また、店内で接客を受ける客や商品を検討している客の姿は、「サクラパワー」を発揮して、店内の「なわばり」を解除するために、いっそう客を引きつけやすい店へと変化するのです。
(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)
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