« 8.「虚脱の動きの癖」の人を、助けてくれる人、助けてくれない人 | トップページ | 9.「接近の動きの癖」の人を助けてくれる人、助けてくれない人 »

2018年3月23日 (金)

10.大型電器店が大勢の客を引きつけた理由とは?(1988年当時)

こんにちは。

パソコンもケータイもまだ販売されていなかった、約30年前の1988年当時、大型電器店の全国各地への進出は、周辺の商店街にあった電器店の客を次々と奪っていきました。

そのために、全国各地の商店街の電器店は次第に衰退を余儀なくされていきましたが、なぜ商店街の電器店から大型電器店へと多くの客が移動していったかについては明確には説明されていませんでした。

当時の大抵の説明は、大型電器店の値引き販売と規模の大きい駐車場の設備によって、商店街の客が移動して行ったというものでした。

しかし、その本当の理由は、大型電器店の三空間店舗設計と店員と客の「なわばり」解除のアクションで、それらによって、商店街の電器店はあっという間に客を奪われてしまったのです。

10.大型電器店が大勢の客を引きつけた理由とは?(1988年当時)

街の電器店が大型電器店に劣っていた、三空間店舗設計と「なわばり」解除の店員と客のアクションの具体的な違いとは?

 

P78p79

この店の店舗構造は、「店員空間のある、引き込み・回遊型店」です。

Photo

星座の場所を
応援クリック
お願いいたします


人気ブログランキングへ


この店はセルフサービス方式の店の構造ですが、いわゆるセルフサービスと、商品説明を必要とする「商品空間」の近くに店員が待機して接客を行う方式の両方が採用されていました。



P80

(1)大量に陳列された「商品空間」からは、十分な「冷やかし安全信号」が発信され、「なわばり」が解除された空間となっています。

(2)店員に相談したり注文したり選んだりしている客の姿は、「サクラパワー」となって、十分に「なわばり」が解除された「客空間」となっています。

(3)客の相談や注文に対応したり作業をしたりする店員のアクションは、「なわばり」を解除するアクションです。


P81


今回ご紹介したこの店の「商品空間」には、大きな特徴があります。

それは、「商品空間」のいたる所に、「当店では店員が声をかけません」「ご用の際はお気軽に声をおかけください」という張り紙があったことです。

そして、実際に、客に対して店員の方から先に接客を開始することはありませんでした。

以上のように、ここで紹介した大型店は、「商品空間」「客空間」「店員空間」の三空間の「なわばり」が解除されていることと、作業中や接客中の店員のアクションが「なわばり」を解除し、見たり検討したりしながら回遊する客の姿が「サクラパワー」を発揮して「なわばり」を解除していたことによって、多くの客を引きつけたのです。

残念ながら街の電器店は、この強力な「なわばり」解除に勝ることができず、衰退を余儀なくされていったのです。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

星座の場所を
応援クリック
お願いいたします


人気ブログランキングへ

【関連記事】

 

1.当時のままの「六花亭」全景図(札幌そごう百貨店・1988年)

2.当時のままの「追分だんご本舗」全景図(新宿本店・1988年)

3.かわいいケーキ屋さんが浮かび上がれない理由(1988年当時)

4.店が大きいだけで構造が変わるケーキ屋さん(1988年当時)

5.中元・歳暮の特設コーナーは買いやすい(1988年当時)

6.姿を隠した町の電器屋さん(1988年当時)

7.1988年当時、「なわばり」を解除した店に改装して、客を引きつけた「町の電器店」

8.常連客が一般の客を追い払ってしまったオーディオ店(1988年当時)

9.ひやかし客を引きつけて繁盛したオーディオ店(1988年当時)

 

|

« 8.「虚脱の動きの癖」の人を、助けてくれる人、助けてくれない人 | トップページ | 9.「接近の動きの癖」の人を助けてくれる人、助けてくれない人 »

◆1988年当時の店」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/119616/66521024

この記事へのトラックバック一覧です: 10.大型電器店が大勢の客を引きつけた理由とは?(1988年当時):

« 8.「虚脱の動きの癖」の人を、助けてくれる人、助けてくれない人 | トップページ | 9.「接近の動きの癖」の人を助けてくれる人、助けてくれない人 »