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2018年3月 7日 (水)

3.かわいいケーキ屋さんが浮かび上がれない理由(1988年当時)

こんにちは。

約30年前(1988年)の全国各地の商店街の中や少し外れた路地で、よく見かけたケーキ屋さんです。

各地にコンビニが進出をし始めてはいましたが、現在のようなスイーツコーナーなどはまだまだ充実していない時代です。

百貨店や駅ビル等にある小さなケーキ屋さんはどこも繁盛していましたが、このイラストのような街のケーキ屋さんは、なかなか思うようには繁盛しませんでした。

なぜなのでしょうか?



P64

↑小さなケーキ屋さんの全景図です。

 

この店は、「店員空間の狭い引き込み型店」です。

 

Photo

一見、かわいらしいケーキ屋さんは、店内に引き込んだ「商品空間」を挟んで、これまた狭い「客空間」と「店員空間」によって構成された店舗構造となります。

そのために、この店に客がやって来た場合には、下のイラストのような状況となるのです。

 

P65
↑「なわばり」を主張して客を遠ざける店員のアクション


↑狭い「店員空間」で待機している店員は、客がやって来るや否や直ぐに「いらっしゃいませ!」と声を掛けることになります。

そのために客は、自分の好みに合ったケーキをじっくり眺めるだけでも、店員からの大きなプレッシャーを感じてしまいます。

ちょっと見ていくだけの客(冷やかし客)の場合は、気軽に入って、しばらく眺めて、そのまま立ち去っていくことがなかなかできません。

①狭い「店員空間」で店員がじっと立って客を待つ②早すぎる「いらっしゃいませ!」③早すぎる「いかがですか?」等は、いずれも「なわばり」を主張する店員のアクションとなります。

百貨店や駅ビルにあるケーキ屋さんの商品に勝るとも劣らない商品であったとしても、「なわばり」を主張する店員のアクションが生じやすい、街のかわいいケーキ屋さんは、なかなか客を引きつけることができなかったのです。

現在、経済産業省による中心市街地活性化事業が盛んに行われていますが、新しく登場した「かわいいケーキ屋さん」が、同じような運命を辿っている事例をたくさん観察することができます。

客にとって「入りやすい店」か「入りにくい店」かは、時代が変わっても、変化を見せることはないのです…。


(なお、イラストは1988年の拙著「続・入りやすい店売れる店・日本経済新聞社」からの抜粋です)

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