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2018年2月 5日 (月)

77の(3).気軽にひやかせる楽しい商品空間(和菓子店・銀座あけぼの)※1986年当時。

こんにちは。

このイラスト店は、31年前の東京の地下鉄の改札口の直ぐそばにある百貨店にあり、入り口を入った途端に見えて来る店でした。

この店は、当時も、また現在でも、百貨店の地下食品フロアにあるほとんどの店の売り方や構造とは全く異なった店です。

しかし、この店の構造や売り方が変わっているということについては、当時の客はほとんど気づいてはいませんでした。

過去現在を問わず、大抵の客にとって大切なことは、自分の興味がある商品が置かれている場所が、気軽に冷やかせるかどうかということだけだからです。



Img7311

 

実際、この店は、次のイラストのような構造になっていますが、この構造とは関係なく、大抵の客は、外から見える商品が冷やかしやすいか冷かしにくいかによって、店に近づいたり遠ざかったりしているのです。

 

Photo_2
※店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店


一方、この店の周囲にもたくさんの競合店が立ち並んいますが、それらの店が、下のイラストのような構造をしているということに関しても、客はほとんど気づいてはおりません。


Photo_3
※店員空間の狭い接触型店

 

やはり、さきほどの店の時と同様に、客は単純に冷やかしやすい店に引きつけられ、冷やかしにくい店からは遠ざかっているのです。

そして、その店が冷やかしやすいか冷やかしにくいかは、店員のアクションと他の客のアクションが非常に大きな影響を与えています。

だからなおさら、大抵の客は「店の構造」や「売り方」については、ほとんど何も気づいてはいないのです。

それでは、以上のことを考慮しつつ、「77の(3).気軽にひやかせる楽しい商品空間(和菓子店・銀座あけぼの)※1986年当時」をお読みください。


(なお、本文は1986年初版の拙著「入りやすい店売れる店」の原文のままです)

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77の(3).気軽にひやかせる楽しい商品空間(和菓子店・銀座あけぼの)※1986年当時

◆店員の接客アプローチを受けない安全な客空間

この店の店員空間には、常に三~四人の店員がいますが、その店員は客が店にはいってきても、客に近よったり、声をかけたりしません。

セルフサービス方式の販売をするのには、店員の接客は必要ないからです。

 

1


一般に百貨店の店員は、客に対するあいさつや接客アプローチのしかたについて十分教育されます。

このような積極的なやりかたはある特定の客からは好意的に迎えられます。

はじめからその店の商品を買おうと思っている客の場合、すぐに店員が反応することを喜びますし、積極的に商品を勧めても逃げだしてしまうということはありません。

こうした客の態度は強く、店員にいろいろと話しかけたり、店や店員に対する感想を述べたりします。

そこで店側はこうした目的型の客の感じたことを「お客さま」の声だと判断して、ますますそれに合わせた接客方法を展開していこうとします。

けれども現実には目的型客の数は非常に少なく、大部分が特に買う気はないけれど気にいったものがあったら買ってもいいという散策型客なのです。

散策型の客は買いにくい店をさけて買いやすい店に集まってきます。

 

Img7321

彼らは気まぐれで、ほんの少しの刺激にも敏感に反応し、さっさと逃げていってしまいます。

この店の商品空間と客空間は、難しい散策型の客をうまくとらえることに成功しています。

店員のなわばり主張のない客空間へ、客は気軽にひやかしにはいっていくのです。

次回、「77の(4).気軽にひやかせる楽しい商品空間(和菓子店・銀座あけぼの)※1986年当時」に続く。


(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社・1986年版より抜粋したものです)

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75の(2).接客アプローチのない自由なショッピング空間(コンビニエンスストア・セブンイレブン※1986年当時

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