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2017年11月 9日 (木)

69の(2).接触型店から引き込み型店へ 贈答品店の改善(和菓子・とらや)※1986年当時

こんにちは。

一見、よく似た店舗構造の、「店員空間の狭い接触型店」と、「店員空間の狭い引き込み型店」のそれぞれの三空間の違いについては、
前回説明しました。

Photo_2
※店員空間の狭い接触型店


Photo_3
※店員空間の狭い引き込み型店

それでは、やはり一見、よく似た店舗構造の、「店員空間の広い接触型店」と、「店員空間の広い引き込み型店」にはどのような違いがあるのでしょうか?



Photo_4
※店員空間の広い接触型店

Photo_5
※店員空間の広い引き込み型店


「店員空間の広い接触型店」は、広い「店員空間」で、あらかじめ用意した様々な作業を行うことができるために、作業中の店員のアクションが生じやすく、「商品空間」の前にじっと立って店員が「なわばり」主張を行うことを制御することができます。

一方、「店員空間の広い引き込み型店」は、前者と同様に作業中のアクションが生じやすく店内に引き込んだ「商品空間」と「客空間」に対する店員の「なわばり」主張を制御することができます。

そのため、かつては「店員空間」の広い「接触型店」や「引き込み型店」がたくさん登場してきました。

しかし、結局は「店員空間の狭い触型店」と「店員空間の狭い引き込み型店」に勝ることはできず、好立地にある一部の店を除いては次第に姿を消していきました。

 

なぜならば、店の「なわばり」は、店員の作業中のアクションよりも、店員の接客中のアクションの方が、より強力に解除することができるからです。

 

以上のような理由によって、「店員空間の狭い接触型店」と「店員空間の狭い引き込み型店」の方が数多く生き残って来たのです。

 

さて、以上のことを考慮しつつ、今日は、「69の(2).接触型店から引き込み型店へ 贈答品店の改善(和菓子・とらや)※1986年当時」をお読みください。

 

(なお、本文は1986年初版の拙著「入りやすい店売れる店」の原文のままです)

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69の(2)接触型から引き込み型へ贈答品店の改善(和菓子・とらや)※1986年当時

◆引き込まれた広い客空間が贈答の雰囲気を盛りあげる

贈答品を買おうとする客は、あらかじめ大まかな計画を持っています。

それでもたいていの客は、一度は売り場を回遊し、あれこれ考え直したりするものです。

この売り場ではほとんどの店が贈答品を扱っているので、客は非常に多くの種類の中から、自分の用途にあわせた商品を選ぶことができます。

ところが、この売り場のほとんどの店が店員空間の狭い接触型店なので、店員のなわばり主張がきわめて強くなっています。

そのため客は安心して商品をひやかすことができずに、店から店へと追いたてられていくことになります。

そうして、結局はあらかじめ計画していた商品を買っていくということになるのです。

このような状況の中で、唯一広い客空間を自店の中に持っているのがこの店です。


Img5731


この店の安全な客空間は、贈答品が買いたい多くの客を強くひきつけたのです。

一般に贈答品を販売する店のタイプとしては引き込み型店が適しています。

贈答品の場合、客が商品を選択するまでに時間がかかることや、届け先の記入、包装の待ち時間なども含めて、全体に滞留時間が長くなる傾向があります。

そこでどうしても、その間、客が落ち着いた状態でいられる客空間が必要になるのです。

広い客空間は、客に安心を与えると同時に、高級感や信頼感を与えます。

この結果、客が持っているいい商品を贈りたいという希望も、十分に満足できることになります。

次回、「69の(3).接触型店から引き込み型店へ 贈答品店の改善(和菓子・とらや)※1986年当時」に続く。

(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社・1986年版より抜粋したものです

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