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2017年11月18日 (土)

70の(1).プログラム化された店員の動きが店に活気を与える(ファーストフード・マクドナルド)※1986年当時

こんにちは。

店が客を引きつけるのは、決して「商品」の魅力ではありません。

その店の「なわばり」を解除した店員のアクションが、客を引きつけているのです。

そして、「なわばり」を解除した店員のアクションは、店員自身はごくわずかで、大部分は店舗構造が生み出しているのです。 (八つの店舗構造については
こちら

どの繁盛店においてもこのことは必ず観察できる光景です。

さて、「店員空間の広い引き込み型店」は、「
店員空間の狭い引き込み型店」の後から登場してきた店です。

広い「店員空間」で、店員が様々な作業をしながら販売する店として考案された構造の店なのです。

したがって、「
店員空間の狭い引き込み型店」のような、客を遠ざける店員のアクションは起こりにくい店なのですが、敢えて店員が同じアクションをした場合を紹介します。

(1)広い「店員空間」でじっと立つ


Photo_5w

※初めから様々な店員の作業が用意された店なので、広い「店員空間」でじっと立つアクションは、普通は起こりにくい店員のアクションです。

(2)「客空間」に出てじっと立つ


Photo_6

0※店員は広い「店員空間」で何らかの作業をしているために、普通は起こりにくい店員のアクションです。

(3)直ぐに「いらっしゃいませ!」を言う

Photo_7

※店員は客から声がかかるまでは、何らかの作業をやり続けているために、普通は起こりにくい店員のアクションです。

前々回の「
店員空間の狭い引き込み型店」とこの店を比べてみれば、「店員空間」の狭い場合と、「店員空間」が広い場合とでは、店員のアクションが大きく異なる言ことがお分かりだと思います。

広い「店員空間」は、店員が何らかの作業を行うためにつくられたために、狭い「店員空間」の店で生じやすい店員のアクションは、起こりにくくなります。

つまり、「なわばり」主張の店員のアクションが起こりにくく、作業中つまり「なわばり」解除の店員のアクションが生じやすくなるのです。

それでも、店が店員の「なわばり」であることや、店員のアクションが「なわばり」を主張して客を遠ざけてしまうということに気づかない店員の場合は、上の(1)~(3)のような「なわばり」主張の店員のアクションを行ってしまいます。

さて、以上のことを考慮しつつ、「70の(1).プログラム化された店員の動きが店に活気を与える(ファーストフード・マクドナルド)※1986年当時」をお読みください。


(なお、本文は1986年初版の拙著「入りやすい店売れる店」の原文のままです)

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70の(1).プログラム化された店員の動きが店に活気を与える(ファーストフード・マクドナルド)※1986年当時

この店は、東京・新宿の中央通りにあるマクドナルドです。

マクドナルドといえば、一九八四年に日本で初めて年間売上高一千億円を突破し、今や年商五千億円を目ざす外食産業の中心的存在です。

ここでは、この店を三空間によって分析し、売れる秘密を探ってみたいと思います。

Img5831

この店は一階で接客販売を行い、地下一階と地上二階を客席として使用しています。

店内で食べたい客は、できあがった商品を持って地下一階か地上二階の客席に移動していきます。

できあがるまでに特別に時間がかかる場合は女性の店員が座席まで商品を運んでくれますが、それ以外はセルフサービスです。


Img5832


平面図に描かれているのは、一階の接客販売の部分です。これを見ると、この店が引き込み型店であることがわかります。

おもしろいことに、この店は客空間と店員空間だけからできていて、商品空間がありません。

客は壁面のメニューやカウンターでさし出されるカラー写真入りのメニューで、自分の欲しい商品を注文するのです。

客空間は入り口から中へ引き込まれています。

この空間は客が二十人ぐらいはいったらいっぱいになります。

この客空間にはいってくる客のほとんどすべてが、商品を買う意志のある目的型客です。

というのも、この店には商品空間がないので、ひやかし客がまぎれ込んで来るということがめったにないからです。

商品の受け渡しをするカウンターも店員空間の一部と考えると、この店の店員空間は客空間と同じくらいの広さをもっています。

店員空間の後ろのほうには、商品をストックしたり盛りつけたりするための様々な機械が並んでいます。

そのすぐ裏側が商品を製造する厨房になっていますが、客空間からは作業の様子は見えません。

以上がこの店の三空間分析です。

店員空間と客空間だけの非常にシンプルなこの店の中で、いったいどのようにして強い販売パワーが生みだされてくるのか、これから詳しく観察してみましょう。

次回、「70の(2).プログラム化された店員の動きが店に活気を与える(ファーストフード・マクドナルド)※1986年当時」に続く。


(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社・1986年版より抜粋したものです)

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