« 20.脱力して頭を下げて、勢いよく上げる「お辞儀アクション」が伝える印象とは? | トップページ | 21.頭と上体を全く動かさない「お辞儀アクション」が伝える印象とは? »

2017年11月25日 (土)

70の(4).プログラム化された店員の動きが店に活気を与える(ファーストフード・マクドナルド)※1986年当時

こんにちは。

「店員空間の広い引き込み型店」は、店員が行う作業をあらかじめきちんと計画した「店員空間」が設計されている必要があります。

店員の作業が計画されていない場合は、広い「店員空間」に店員がじっと立ってしまったり、客が来るや否や接客を開始したりする「なわばり」主張の店員のアクションが生じやすい店になってしまうからです。

下のイラストは、約30年前の東京・新宿のマクドナルドの店内の様子で、現在の店と構造的にはほとんど変わってはいません。


1

Photo
※店員空間の広い引き込み型店

この店は、テイクアウトとイートインのファーストフードの店ですが、「店員空間の広い引き込み型店」としては分かりやすい事例です。

いかに、作業中の店員のアクションが、店全体の「なわばり」を解除しているかがお分かりいただけると思います。

この店のような「店員空間」が準備できない「店員空間の広い引き込み型店」の場合は、大抵は苦戦を強いられることになります。

以上のことを考慮しつつ、「70の(4).プログラム化された店員の動きが店に活気を与える(ファーストフード・マクドナルド)※1986年当時」をお読みください。

 

(なお、本文は1986年初版の拙著「入りやすい店売れる店」の原文のままです)

星座の場所を
応援クリック
お願いいたします


人気ブログランキングへ

 

70の(4).プログラム化された店員の動きが店に活気を与える(ファーストフード・マクドナルド)※1986年当時

◆店員の身体信号をカバーする接客システム 

マクドナルドの店員の九五パーセント以上は、パートとアルバイトです。

しかもカウンターに立って接客をするのは、高校生や大学生といった若い女の子たちなのです。

さらにこのような店員たちは非常に短い期間に育成されていきます。

いったいなぜ、このようなことが可能なのでしょうか。



1

 

 

Img5832

 

 

この店で接客する店員は、他の店の店員のように、商品の説明を要求されたり、客に何かを相談されたり、世間話をしかけられたりすることはまずありません。

あらかじめ計算されたプログラムに基づいて、正確にセリフを言って行動するだけで、ほとんどすべての客に対応することができるのです。

こうした対応は、ある意味では非人格的なものですが、多くの店が感じの悪い店員を数多く抱えているという環境の中では、客の心をある程度満たしてくれます。

私たちは直感的に、この店の店見たちの笑顔やことばの調子に対してある種の違和感を覚えます。

これは、店員はプログラムとして対応を覚えているだけなので、時々、表情やことばが動作とうまくかみあわなくなるからです。

一見、非常に感じのいい店員もよく見てみると身体信号がきれいな人は少なく、大部分の人が不自然な動きを行っています。

けれどもそうした個人の身体信号の欠点は、この店にいる限りそれほどマイナスにはなりません。

この店の接客システムそのものが、個人の特徴を表面に出さないように作られているからです。

同じような業種の他店に比べても、この店のプログラムは非常に緻密にできています。

他店では客がこなくなるととたんに店員の動きが止まってしまいますが、この店では作業が続けられるようになっています。

ここで注意しておかなければならないことは、この店の店員数育はそのままでは他業種の店に応用できないということです。

販売商品や三空間設計が変われば、店員に要求される内容も変わってきます。

この店でいい店員だったからといって、他の店でもうまくいくというものではないのです。

◆この店の接客サービスはどこへ行くのか

はじめにこの店が日本に現れたころは、カウンターが通りに面した接触型の店でした。

当時の客は商品を受けとると、路上で食べていたのです。

ところが現在では、店にはいったところに客席があるか、または他の階に客席をもうけて、しかも店内に広い客空間をもった引き込み型店が主流になってきています。

同じ業種の他店を見ても、どんどん店内の快適性が追求されていることがわかります。

このように、より人間的な空間が求められるにしたがい、接客サービスにもより自然な人間らしさが求められることが、この店の今後の課題でしょう。

次回、「71の(1).まちがったアクションは売れる店を売れなくする(和菓子・百貨店)※1986年当時」に続く。

(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社・1986年版より抜粋したものです)


星座の場所を
応援クリック
お願いいたします

 
人気ブログランキングへ


関連記事】


60の(1).職人のアクションが客を引きつける(今川焼・御座候)※1986年当時

60の(2).職人のアクションが客を引きつける(今川焼・御座候)※1986年当時

60の(3).職人のアクションが客を引きつける(今川焼・御座候)※1986年当時

61の(1).豊富な商品が冷やかし安全信号(菓子・太子堂)※1986年当時

62の(2).豊富な商品が冷やかし安全信号(菓子・太子堂)※1986年当時

61の(3).豊富な商品が冷やかし安全信号(菓子・太子堂)※1986年当時

61の(4).豊富な商品が冷やかし安全信号(菓子・太子堂)※1986年当時

62の(1).小さな店でひやかしやすい商品空間を創造する(和菓子・追分だんご本舗)※1986年当時

62の(2).小さな店でひやかしやすい商品空間を創造する(和菓子・追分だんご本舗)※1986年当時

62の(3).小さな店でひやかしやすい商品空間を創造する(和菓子・追分だんご本舗)※1986年当時

62の(4)小さな店でひやかしやすい商品空間を創造する(和菓子・追分だんご本舗)※1986年当時

62の(5)小さな店でひやかしやすい商品空間を創造する(和菓子・追分だんご本舗)※1986年当時

63の(1).広い商品空間で売る接触型店の贈答品店(洋菓子・ヨックモック)※1986年当時

63の(2).広い商品空間で売る接触型店の贈答品店(洋菓子・ヨックモック)※1986年当時

63の(3).広い商品空間で売る接触型店の贈答品店(洋菓子・ヨックモック)※1986年当時

63の(4).広い商品空間で売る接触型店の贈答品店(洋菓子・ヨックモック)※1986年当時

63の(5).広い商品空間で売る接触型店の贈答品店(洋菓子・ヨックモック)※1986年当時

64の(1).店員の動きが客の安心感を高める(化粧品・クリニーク)※1986年当時

64に(2).店員の動きが客の安心感を高める(化粧品・クリニーク)※1986年当時

64の(3).店員の動きが客の安心感を高める(化粧品・クリニーク)※1986年当時

64の(4).店員の動きが客の安心感を高める(化粧品・クリニーク)※1986年
当時


64の(5).店員の動きが客の安心感を高める(化粧品・クリニーク)※1986年当時

65.店員の身体信号が客を呼ぶ決め手(実演販売・百貨店内)※1986年当時

66.売れる店員はアクションを知っている(総菜販売・百貨店内)※1986年当時

67の(1).失敗を招きやすい接触型の贈答品店(和菓子・駅ビル内)※1986年当時

67の(2).失敗を招きやすい接触型の贈答品店(和菓子・駅ビル内)※1986年当時」

68の(1).理想的な三空間設計が販売力を爆発させる(和菓子・叶匠寿庵)※1986年当時

68の(2).理想的な三空間設計が販売力を爆発させる(和菓子・叶匠寿庵)※1986年当時

68の(3).理想的な三空間設計が販売力を爆発させる(和菓子・叶匠寿庵)※1986年当時

68の(4).理想的な三空間設計が販売力を爆発させる(和菓子・叶匠寿庵)※1986年当時

68の(5).理想的な三空間設計が販売力を爆発させる(和菓子・叶匠寿庵)※1986年当時

69の(1).接触型店から引き込み型店へ 贈答品店の改善(和菓子・とらや)※1986年当時

69の(2).接触型店から引き込み型店へ 贈答品店の改善(和菓子・とらや)※1986年当時

69の(3).接触型店から引き込み型店へ 贈答品店の改善(和菓子・とらや)※1986年当時

69の(4).接触型店から引き込み型店へ 贈答品店の改善(和菓子・とらや)※1986年当時

69の(5).接触型店から引き込み型店へ 贈答品店の改善(和菓子・とらや)※1986年当時

70の(1).プログラム化された店員の動きが店に活気を与える(ファーストフード・マクドナルド)※1986年当時

70の(2).プログラム化された店員の動きが店に活気を与える(ファーストフード・マクドナルド)※1986年当時

70の(3).プログラム化された店員の動きが店に活気を与える(ファーストフード・マクドナルド)※1986年当時

|

« 20.脱力して頭を下げて、勢いよく上げる「お辞儀アクション」が伝える印象とは? | トップページ | 21.頭と上体を全く動かさない「お辞儀アクション」が伝える印象とは? »

◆86年版入りやすい店売れる店」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/119616/66070081

この記事へのトラックバック一覧です: 70の(4).プログラム化された店員の動きが店に活気を与える(ファーストフード・マクドナルド)※1986年当時:

« 20.脱力して頭を下げて、勢いよく上げる「お辞儀アクション」が伝える印象とは? | トップページ | 21.頭と上体を全く動かさない「お辞儀アクション」が伝える印象とは? »