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2017年10月28日 (土)

68の(1).理想的な三空間設計が販売力を爆発させる(和菓子・叶匠寿庵)※1986年当時

こんにちは。

前回に続いてのお話です。

百貨店や駅ビルにある食品フロアや貴金属売り場や化粧品売り場の店は、ほとんどが「店員空間の狭い接触型店」で構成されています。

そして、「店員空間の狭い接触型店」は、「戸板一枚の店」に最も近い店であることから、「戸板一枚の店の法則」を分かりやすく観察することができます。

(1)店員がじっと立って待っていると、客が遠ざかる。(
説明済

(2)店員が「いらっしゃいませ!」を言うと、客が遠ざかる。(
説明済

(3)店員が接客中だと、客が近づく。

(4)店員が作業中だと、客が近づく。

(5)「サクラパワー」が生じると、客がどんどん近づく。

それでは店員はなぜ、「(3)店員が接客中だと客が近づく」(戸板一枚の店の法則)ことを、十分には利用していないのでしょうか?

 

Photo_2


①客は、他の客が接客中だと他の店に行く。

②客は直ぐに接客を開始しないと遠ざかってしまう。

③接客中に来た次の客には、売り逃さないように声を掛ける。

④接客中の店員のアクションが「なわばり」を解除して次の客を引きつけることを知らない。

以上のような、店主や販売関係者らの考え方によって、店員は接客中に来た客にもすぐに「いらっしゃいませ」の声を掛けて遠ざけてしまうことになりやすいのです。

しかし、「(3)店員が接客中だと客が近づく」理由は、店員が接客を行うことによって、店の「なわばり」が解除されるために、客を引きつけやすい状態になっているからなのです。

さて、以上のことを考慮しつつ、今日は、「68の(1)理想的な三空間設計が販売力を爆発させる(和菓子・叶匠寿庵)※1986年当時」をお読みください。


(なお、本文は1986年初版の拙著「入りやすい店売れる店」の原文のままです)

 

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68の(1)理想的な三空間設計が販売力を爆発させる(和菓子・叶匠寿庵)※1986年当時

この店は、東京・池袋駅東口にある西武百貨店地下一階の食品売り場にあります。

この店は滋賀県大津市に本店をもつ贈答用和菓子店の支店の一つです。

この店の支店だけで全国の菓子売り場の売り上げベストスリーを独占したこともあり、菓子業界の中では他の追随をゆるさないゆるぎない地位を築いています。

ここでは、この売れる店の秘密を解明していくことにしましょう。



Img5651

この店の平面図を見て一番驚かされることは、店i員空間が非常に広いということです。

一般に百貨店の中に出店する店は一店舗あたりの面積が小さいので、店員空間を広くとろうという発想がありません。

商品空間の面積を広げるだけでも精一杯なので、ともすれば店員空間が犠牲になりがちです。

しかし、店のなわばりを解除するためには、店員空間が広ければ広いほど有利なのです。

この点だけを見ても、この店が他店とはまったく違う構造を持っていることがわかります。

また、商品空間も、周囲の一般的な店に比べて約二倍の面様になっています。

このことも販売をする際に非常に有利なことです。


Img5652

さらに、この店は百貨店の中にあるにもかかわらず、自分の店専用の客空間を持った、引き込み型店のレイアウトになっています。

最近でこそ、百貨店の食品売り場の中に一~二軒の引き込み型店が見られるようになりましたが、まだまだ大半を占めるのは客空間を持たない接触型店です。

この点からも、この店が他店とは非常に異なった店舗レイアウトになっていることが理解できます。

この店が売り場に出現して以来周囲の競合店をまったく問題にせず、驚異的な売り上げをあげ続けてきた理由は、実はこの三空間の設計の中に隠されているのです。

それではこれから、三つの空間がそれぞれどのように働いているのかを詳しく眺めてみることにしましょう。

次回、「68の(2).理想的な三空間設計が販売力を爆発させる(和菓子・叶匠寿庵)※1986年当時」に続く。

(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社・1986年版より抜粋したものです)


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