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2017年10月14日 (土)

63の(4).広い商品空間で売る接触型店の贈答品店(洋菓子・ヨックモック)※1986年当時

こんにちは。

店員が「なわばり」を解除した店には「サクラパワー」が生じ、その後は「サクラパワー」が次々と通行客を引きつけてくれます。

やがて、客から注文や質問や相談の声がかかってきますが、店員はさらに「なわばり」を解除したアクションを提供しなければなりません。

接客の際に「なわばり」を解除して、「感じが良い」接客を提供するためには、「お辞儀アクション」と「うなずきアクション」と「案内アクション」が不可欠になります。

しかし、それぞれのアクションは、アクションの仕方を間違えると逆に「なわばり」主張のアクションとなって、客に「感じが悪い」イメージを与えてしまうことになります。

客は具体的にはなぜそう感じるのかに気づいていないにもかかわらず、「感じが良い」か「感じが悪い」かというイメージだけはきちんと伝わってしまうのが、「アクション=身体の動き」なのです。

(1)感じが悪い「お辞儀」とは、例えば次のような「お辞儀アクション」です。

①力を入れて頭を上げるお辞儀

 

Photo_4


②力を抜いて頭を下げるお辞儀
Photo_3

(2)感じが良い「お辞儀」とは、例えば次のような「お辞儀アクション」です。

③力を入れずに、頭を下げて&頭を上げるお辞儀(浅いお辞儀の場合)

Photo_5


④力を入れて頭を下げて、力を入れずに頭を上げるお辞儀(浅いお辞儀の場合)

 

Photo_6


以上のお辞儀アクションの違いは、ほとんどの人には分かりません。

大抵の客は、「ありがとうございました」「申し訳ありませんでした」「よろしくお願いします」等のことばと共に、店員が「お辞儀」をしたかしないかには気づきますが、どのようにお「お辞儀」をしたかについてはほとんど気づくことはありません。

にもかかわらず、直感的に、「感じが良い」か「感じが悪い」かのイメージを判断しているのです。

そして「感じが良い」お辞儀は「なわばり」を解除し、「感じが悪い」お辞儀は「なわばり」を主張してしまうのです。

具体的には目には見えない「なわばり」と、「店員のアクション」によって、客は、入りやすい店か入りにくい店かを判断しているのです。

以上のことを考慮しつつ、「63の(4).広い商品空間で売る接触型店の贈答品店(洋菓子・ヨックモック)※1986年当時」をお読みください。

(なお、本文は1986年初版の拙著「入りやすい店売れる店」の原文のままです)


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63の(4).広い商品空間で売る接触型店の贈答品店(洋菓子・ヨックモック)※1986年当時

◆立地と店の大きさが生みだす広い客空間

初めにも説明したとおり、この店は百貨店の入り口という、非常に恵まれた立地にあります。

6


通行客の多さはもちろんですが、入り口の広い空間を客空間として利用できることは、この店にとってたいへん有利なことです。

百貨店の食品売り場に出店している贈答品店が抱えている問題は、十分な客空間を提供できないというところにあります。

普通、百貨店内の通路は狭いため、商品を選ばうとして客が立ち止まっても他の通行客に押されたりぶつかられたりして、なかなか落ち着ける雰囲気がありません。

通行客のじやまにならないためには、陳列ケースに近づくしか方法がないのですが、そうするとこんどはその店の店員から接客アプローチを受けることになります。

まだはっきりと買う意志の固まっていない客にとってはこのアプローチは強すぎるので、客は次第に居心地のいい店へと流れていくようになります。

この結果、商品の品質が他店と同じくらいであれば、より買いやすい店の商品が売れていくことになるのです。

この店の前の広い空間には、客がはじめは遠くからその商品をながめていても、あまりじゃまにならないだけの場所があります。

そのことが、接触型のこの店を、贈答品販売に適した引き込み型店に近い環境にしているのです。

次回、「63の(5).広い商品空間で売る接触型店の贈答品店(洋菓子・ヨックモック)※1986年当時」に続く。


(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社・1986年版より抜粋したものです)

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51.感じが良い接客」と「感じが悪い接客」は個人の「動きの癖」が生み出す

52.外観はよく似た構造でも、売り方が全く違う二つの店

53.「いらっしゃいませ」のタイミングが全く異なる、常連接客と一見接客

54.ネットショップに加えて無人のリアルショップの普及によって、「店」での見知らぬ同士のコミュニケーションが失われていく。

55.希薄な人間関係を背景にした本来の「店」には、店員(売り手)と客(買い手)がお互いに癒し合えるコミュニケーションが存在する

56.ネットショップや無人コンビニ以外に、客が求めている店と接客がある

57.急速に進む高齢化と店舗の減少が、「戸板一枚の店」的「移動スーパー」を急増させている

58.接客の上手下手は「ことば」ではなく、店員のアクションによって決まる

59.いつも前向きで熱心に対応する店員と、消極的でやる気を感じさせない店員は、個人が持つ「動きの癖」から生じています

60の(1).職人のアクションが客を引きつける(今川焼・御座候)※1986年当時

60の(2).職人のアクションが客を引きつける(今川焼・御座候)※1986年当時

60の(3).職人のアクションが客を引きつける(今川焼・御座候)※1986年当時

61の(1).豊富な商品が冷やかし安全信号(菓子・太子堂)※1986年当時

62の(2).豊富な商品が冷やかし安全信号(菓子・太子堂)※1986年当時

61の(3).豊富な商品が冷やかし安全信号(菓子・太子堂)※1986年当時

61の(4).豊富な商品が冷やかし安全信号(菓子・太子堂)※1986年当時

62の(1).小さな店でひやかしやすい商品空間を創造する(和菓子・追分だんご本舗)※1986年当時

62の(2).小さな店でひやかしやすい商品空間を創造する(和菓子・追分だんご本舗)※1986年当時

62の(3).小さな店でひやかしやすい商品空間を創造する(和菓子・追分だんご本舗)※1986年当時

62の(4)小さな店でひやかしやすい商品空間を創造する(和菓子・追分だんご本舗)※1986年当時

62の(5)小さな店でひやかしやすい商品空間を創造する(和菓子・追分だんご本舗)※1986年当時

63の(1).広い商品空間で売る接触型店の贈答品店(洋菓子・ヨックモック)※1986年当時

63の(2).広い商品空間で売る接触型店の贈答品店(洋菓子・ヨックモック)※1986年当時

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