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2017年9月27日 (水)

58.接客の上手下手は「ことば」ではなく、店員のアクションによって決まる

こんにちは。

ついつい店頭にじっと立って客を待つ癖の店員がいます。

反対に、常にキビキビ動いてじっとしていない店員もいます。

前者のあまり動かない店員は、実は「
不動の動き」を癖に持つ店員で、じっとしていることが得意な店員です。

後者の常に動き続けている店員は、実は「
機敏の動き」を持つ店員で、じっとしていることが不得意な店員です。

しかし、ほとんどの人には、自分がどのように動く癖を持っているかについての認識はありません。

したがって、店頭や店内でじっと立って客を待つと「なわばり」主張の店員のアクションとなって客を遠ざけるので、できるだけじっと立って客を待たないようにといくら指導しても、前者の「不動の動き」を癖に持つ店員は、ついつい店頭や店内にじっと立ってしまいます。

なおかつ、自分がじっと立ってしまっているということには、なかなか気づけません。

一方、後者の「機敏の動き」を癖に持つ店員は、指導することによって、今まで以上に店頭や店内のどこの場所にいても、キビキビと何らかの作業を繰り返すことができます。

セルフサービス方式を採用していない店では、前者の店員が担当する店の売り上げよりも、後者の店員が担当する店の売り上げの方がはるかに高くなります。

そして、後者の店員は、体験上、自分が常に動き続けることが、なぜか客を引きつけ、売り上げに結びつきやすいということに気づくことができますが、前者の店員は、自分の動きが売り上げ不振の原因を生み出しているということに、なかなか気づくことができません。

それぞれの人が持つ「動きの癖」は、リアルショップの店員の仕事に限らず、様々な職業の人の行動の仕方に、実は非常に大きな影響を与えているのです。

以上のことを考慮しつつ、今回の「58.店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店のアクション術③大切な店員のアクション」をお読みください。

(なお、本文は1986年初版の拙著「入りやすい店売れる店」の原文のままです)


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58.店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店のアクション術

③大切な店員のアクション

このタイプの店では、店員空間と客空間が重なっているため、店員は客のごく近くによって接客しなければなりません。

 

P82

さらに、商品の説明をしたり、試着を手伝ったり、サイズ違いや色違いを探したり、客に対してアドバイスしたりといった様々なアクションを要求されます。

対応しなければならない状況も複雑で、ただ単に注文を受けて包装すればいいというものではありません。

店員一人一人の個性が店のイメージを作ってしまうのです。

感じのいい店員とは身体信号がきれいな人のことです。

誠実なイメージを伝えるために不可欠なアクションは囲い込み指示(現在は
一点注意の動き)です。

商品説明をするときや商品のある場所を示すときには、必ず身体全体を示そうとする方向に向けて行うようにします。

これだけでもていねいな感じがするものです。

責任感のあるイメージを伝えるためのアクションは下降加圧(現在は
攻撃の動き)です。

注文をうけたときなど、「はい」ということばに下降加圧のアクションをあわせて、「はい!」と力強くうなずきながらいうと、いかにもしっかりやってくれそうなイメージがします。

反対にふにゃふにゃと力をぬいて同じことをすると、「なんだか頼りないわね」などと言われてしまいます。

また、熱心さを伝えるアクションは前進減速(
接近の動き)と後退加速(機敏の動き)の組み合わせです。

相手の話を聞くときゆっくりと前にのりだし、話が切りかわるところでさっと後ろにひくようにすると、熱心でキビキビした人だという印象が生まれます。

後ろにゆっくりさがるとヤル気がなく見えます。

次回、「59.店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店のアクション術④商品の豊富さが、ひやかし安全信号として働く」に続く。


(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社・1986年版より抜粋したものです)

 

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