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2017年9月18日 (月)

店は商品や店員が客を引きつけているのではなく、サクラパワーが客を引きつけている

こんにちは。

「店員空間のない、引き込み・回遊型店」は下のイラストのような構造の店です。


Photo

もしもあなたが客として、この構造の店に初めて入ってゆくとしたら、何が一番気になるでしょうか?

それは、店員がどこにいて、何をしているかということだと思います。

店員が店内で他の客に接客中の場合は、ほとんど抵抗なく入ってゆくことができるはずです。

しかし、店員が接客中でない場合には、店の中に他の客がいるかいないかが気になるはずです。

一人でも先客がいる場合は大変入りやすく感じますが、一人も客がいない場合には、強いプレッシャーを感じつつ、店に入って行くことになります。

つまり、ほとんどの客は、店内に他の客(先客)がいるかいないかということを、最も気にしているのです。

したがって、「店員空間のない、引き込み・回遊型店」の店員は、一人目の客を店内に招き入れることが一番大切な仕事となります。

一人目の客さえ店内に滞留させることができれば、その後は、店員が自分の「なわばり」を解除する何倍ものパワーを発揮して、二番目、三番目の客を引きつけてくれるからです。

このように考えると、店は商品や店員の力で客を引きつけているのではなく、何らかの理由で店内に滞留する客の力=サクラパワーこそが、次の客を引きつけているということになります。

実は、「店員空間のない引き込み・回遊型店」においては、雇用することも、給与を支払うこともしない「客」が、働き頭だったのです…。

以上のことを、考慮しつつ今回の「50.引き込み・回遊型店③店員空間がない場合のアクション術(4)客が客を呼ぶサクラパワー」をお読みください。
(なお、本文は1986年初版の拙著「入りやすい店売れる店」の原文のままです)


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50.引き込み・回遊型店③店員空間がない場合のアクション術

(4)客が客を呼ぷサクラパワー

引き込み・回遊型の店では、なんといっても最も目をひくのは客の動きです。

店員空間がある場合もない場合も、店全体の大部分を占めているのは回遊型の商品空間とそれを見る客のための客空間ですから、その中を客がどれくらい自由に動いているかということがその店の活気をつくりだします。

 

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一般に引き込み・回遊型店は客が中にはいりにくいので、間口を広くとって客の吸い込みをよくすることが必要です。

入り口が広くなって見通しがよくなると、通路と店の境界線があいまいになるので客は店内にはいりやすくなります。

店の外から店の中の様子がよく見えることは、一般の客を安心させます。

けれども店の中がよく見えるだけに、店員の様子や客が一人もいない状況もよくわかってしまいます。

このため、引き込み・回遊型店が繁盛するためには、常に店内に客がいるような状態を保っておかなければなりません。

店内の客数が増えてくると、外からその様子がよく見えるだけに客の動きそのものが強い魅力を発揮します。

客が最もひきつけられるのは、商品でも店員のアクションでもありません。

それは他の客が大勢集まっている姿なのです。

客がたくさん集まっている様子はその場所に何か非常に魅力的なものがあり、しかもそこが安全であるということの強力なメッセージです。

店内でこのような状況がおきれば、それは次から次へと新しい客をひきつけて、しばらくの間はまったく客が途切れないサクラパワーをひきおこします。

次回、「51.引き込み・回遊型店③店員空間がない場合のアクション術(5)店員は動くディスプレー」に続く。


(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社・1986年版より抜粋したものです)

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