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2017年9月 9日 (土)

かつて、商店街に進出したコンビニエンスストアがシャッター商店街を加速させた経緯がある

こんにちは。

1980年代後半においてさえ、停滞ないしは衰退を余儀なくされていた全国の商店街の店の店主たちは、自分達の店と同等の規模のコンビニエンスストアが、やがて商店街の店を凌駕していくということになかなか気づくことができませんでした。

その一番の要因は、商店街の店の店主たちは、店が店員の「なわばり」であるということを全く受け入れなかったことです。

コンビニエンスストアは、一見、商店街の店とよく似た構造をしていながらも、店員空間を明確に設けて、セルフサービス方式を採用することによって、店の「なわばり」を解除して、商店街にあるどの店よりも、入りやすい店舗構造の店で進出してきたのです。

当時、「なわばり」を解除した店が、「なわばり」を主張する他の商店街の店よりも、客を引きつける力がはるかに勝っているということは、火を見るよりも明らかでした。

ところが、そのことを商店街の店主たちはなかなか受け入れることができなかったのです。

「戸板一枚の店」は商店街の店へと移行し、商店街隆盛の時代にはその姿を隠していましたが、セルフサービス方式を採用したコンビニエンスストアの登場が、実は、「戸板一枚の店」の性格を蘇らせたのです。

「冷やかしやすい店」こそ「店」本来の魅力だからです…。

以上のことを考慮しつつ、今回の「44・引き込み・回遊型店②店員空間がある場合のアクション術」をお読みください。(なお、本文は1986年初版の拙著「入りやすい店売れる店」の原文のままです)


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44.引き込み・回遊型店

②店員空間がある場合のアクション術

◆客空間をじゃましない動き

このタイプの店は比較的客がはいりやすいので、店員がヒマで困ってじっと立っていることは少ないはずです。

それでも店内に人影がないとなかなか客がはいりにくいので、店員が客空間に出てアクションを見せることも必要です。


P69
ウインドーをふいたり、商品を並べかえたりといった仕事のアクションは、店に活気を与えます。

このときに気をつけなければいけないのは、客空間にはいったら決してアクションをやめてはいけないということです。

店員が客空間を占領してなわばり主張を続けていたら、客は店内にはいりにくくなってしまいます。

また、店がにぎわっている最中に、店員が客空間にはいらなければならないときがあります。

たとえば商品を補充したり、位置をいれかえるようなときです。

そんなとき、店員は客に商品をすすめる必要はありません。

ただアクションに徹すればいいのです。

ただし店員の立っている位置やそのアクションが客のじゃまをするようなときには、客のために場所をあけたり、作業のタイミングをずらすことが必要です。

このような引き込み・回遊型の店で店員空間が十分に広く、大勢の店員がいっせいにアクションをすることができる場合には、そのなわばり解除はずっと強いものになります。

店員の客寄せ踊りと客寄せ音頭のため店内には活気が出ます。

すると客はいっそうはいりやすく、また店内にいやすくなるので、客の数が増え、その動きも激しくなり、やがてサクラパワーをひき起こします。

商品を補充する店員の姿も活気をあおります。

次回、「45.引き込み・回遊型店①店員空間がない場合のアクション術」に続く。


(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社・1986年版より抜粋したものです)

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