39.店員空間が広い(引き込み型店)場合のアクション術③広い店員空間を生かす店員のスタイル」
こんにちは。
店員がユニフォームを着る目的はいろいろとありますが、一番目は、一目で店員であることを客に知らせることです。
一目で店員であることを客に知らせることは、店員が「なわばり」主張のアクションをしているか、あるいはしていないかを、直ぐにわかりやすく知らせることにつながります。
ユニフォームを着た店員が、①接客中のアクション②作業中のアクション、つまり「なわばり」解除のアクションを行えば、ユニフォームを着ていない時よりも、より「なわばり」が解除されて、客を引きつけることができます。
反対に、①じっと立つ②早すぎる「いらっしゃいませ!」などのアクション、つまり「なわばり」主張のアクションを行ってしまえば、ユニフォームを着ていない時よりも、より「なわばり」を主張して、客を遠ざけてしまいます。
このように、店員のユニフォームには、店員の士気を高めたり店舗イメージを盛り上げたりなどの大事な目的がありますが、一番重要な目的は、より「なわばり」を解除して、客を引きつけることなのです。
つまり、店員のユニフォームもまた、「なわばり」を解除するために不可欠な小道具なのです。
銀行のカウンター係が、ファッションのカジュアル化を背景にして、一時私服を着用してサービスに当たりましたが、現在では、何種類かのユニフォームを着用してのサービスにに戻ってきています。
個人のファッションセンスに任せた洋服は、個人を主張し過ぎることにつながり、「なわばり」の解除どころか、「なわばり」を主張してしまうがために、改善が進んでいるのです。
「なわばり」の主張or解除という観点から、店員のユニフォームに注目してみてください。
それでは今回の「店員空間が広い(引き込み型店)場合のアクション術③広い店員空間を生かす店員のスタイル」を、お読みください。
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39.店員空間が広い(引き込み型店)場合のアクション術
③広い店員空間を生かす店員のスタイル
引き込み型店の広い店員空間は、大勢の観客をひきつけることのできる舞台です。
そこで、その舞台にあがる店員は、やはりちゃんとした舞台衣裳をつけなくてはなりません。
このタイプの店で大切なのはやはり集団イメージです。
全員が一定のプログラムで動く店ですから客に対して自分の個性を売り込む必要はないのです。
大切なのは、どの店員もみな同じくらい感じがいいと思われることであって、自分だけの固定客を作るということは全体のバランスを崩してしまうことになります。
大勢の店員が身につけるユニホームは店のイメージづくりに大きな役割を果たします。
そこでその店の個性にあわせた様々なスタイルが考えられますが、このタイプの店では店員の数も多く動きも多いので、どぎつい色はさけておくことが必要になります。
店をつくるときに一番考えておかなければならないことは、客の注意をできるだけ商品にひきつけるということです。
店員のユニホームが派手だとその動きが気になって客の気が散ってしまいます。
一般に特別な催事のときは目立つコスチュームをつけます。
これは店員そのものを店の飾りのように見せるので、かえってなわばりを解除する働きがあるからです。
けれども日常の販売の場合には客をおどかさないようなユニホームを選んでおくべきです。
また、髪型や化粧などもできるだけその店全体の雰囲気にあわせて、一人だけ浮きあがらないように気をつけなければなりません。
次回、「40.客をひきとめる商品空間つくり」に続く。
(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社・1986年版より抜粋したものです)
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