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2017年6月10日 (土)

(50))「相手をよく見る人は親切な人(その2)」

こんにちは。

リアルショップのお客様は、店員の視線の死角になる商品空間に引きつけられます。

店員の視線を受けることなく、自由に見たり試したりできることを望んでいるからです。

つまり、お客様は、買うか買わないかがまだ決まっていない時や、買う気はないけれどちょっと見ていきたいと思った時などは、できるだけ店員の視線を避けようとします。

店員から接客を受けないで、自由に商品を見たり試したりして、気に入らない場合には、そのまま店を立ち去りたいと思っているからです。

一方、店員は、お客様から声がかかると直ぐに対応ができるように、常にお客様の動向に注意を払っているために、自然とお客様に視線を投げ掛けることになります。

もちろん、万引き防止などのためにも、店員の存在をあらかじめお客様に知らせておくことは、大変有効なことなのです。

このような両者の立場の違いから、リアルショップのお客様と店員は、視線を合わせるか避けるかをめぐっての攻防が行われているのです。

そして、初めは、店員の視線を避けている客も、いざ購入することが決まったり、店員に詳しい質問や相談をしたくなったりした時は、店員がしっかりと視線を自分に向けて、わかりやすく説明や案内をしてくれることを望みます。

リアルショップでの店員にとって、お客様と交わす視線のコントロールは、実は非常に難しいテーマなのです。

さて、今日は、「店員が、お客様をしっかり見る時の状況と仕方」についての後半のお話です。


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(50)相手をよく見る人は親切な人(その2)

サービス業の場合は特に、客を見るときと、見ないときの使い分けが非常に大切になります。

例えば、物販店では、客が店に近づいてきたり商品に触ったりしても、すぐに客を見てはいけません。

なぜなら、物販店の場合、客は店に入って商品をちょっと見たからといって、購入の意志を持っているわけではありません。

客の感覚としてはまだまだ下見の状態なので、できれば店員に気づかれずにそっと情報収集をしたいと思っているからです。

しかし、購入にしろ、単なる相談にしろ、客が店員に声をかけたら、今度はきちんと客を見て対応することが必要です。

 

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多くの場合、客は幼い子供のように不安で、店員の親切な援助を必要としているのです。

特に客をよく見ていなければならないのは、客が店員に対して何らかのリアクションをしたときです。

例えば、ファッション店で、店員に勧められて試着をした客が試着室から出てきたときに、当の店員の姿が見当たらなかったりすると、客はまるで孤島に取り残されたかのように不安になります。

また、店員が客に何かサービスをした後、客がそれに対してお礼を言っているにもかかわらず、店員がそれにまったく気づかないことほど、客に気まずい思いをさせるものはありません。

接客の達人たちが、客を長く見送ることの大切さを力説するのも、彼らが、帰っていく客を見守り続けることが客に対するやさしさの表現であり、客が振り返ったときにまだいる店員の姿が大きな満足を提供するということを知っているからなのです。

普段の人間関係においても、相手をよく見ることに好意や愛情を、見ないことに敵意や無関心を感じることは多くあります。

サービスの現場における人間関係の改善も大切なことですが、私たちにとって身近な人間関係を改善することはとても大切なことです。

いつもそばにいる人をもう一度よく見つめ直すことは、壊れかけた人間関係を修復するための第一歩になるかもしれません。

次回の、(51)「やさしくうなずく人は親しみやすい」に続く。


(※以上の文章とイラストは、拙著「人は動きだ!」日本経済新聞社より抜粋したものです)

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