(21)「机をたたいてあごをしゃくると怒りを爆発させられる(その2)」
こんにちは。
相手の身体の動きを少しだけでも観察すれば、その人の「動きの癖」を見抜くことができます。
相手の「動きの癖を」見抜くことができれば、その人の行動の仕方が予測できます。
プロ野球で盗塁の記録を持つほとんどの選手は、足が速くて俊敏な上に、投手の動きの癖を見抜くのがうまい選手です。
投手の動きの癖を見抜く選手のように、相手の身体の動きに注目してください。
「うなずく」際に、上から下に力が入る人は「攻撃の動き」を持つ人で、決断力や自信がある人です。
下から上に力が入る人は「独断の動き」を持つ人で、決断力や自信がある人ですが、自己中心的なところが勝る人です。
話をしながら、手や腕や上体を前に突き出すように動かす人は、「突進の動き」を持つ人で、唐突に行動する人です。
以上の三つのことが、あらかじめ分かっているだけでも、相手との関係を改善できたり、相手の個性を受け入れた対応をとることができます。
もしもあなたが相手を怒らせてしまったとしたら、その場合、大抵の要因は、相手が怒りっぽい人だからではなく、あなたが以上の三つの動きを見抜くことができず、適切な行動をとらなかったためだということを、どうかお忘れなく…。
さて今日は、いよいよ「机をたたいて怒りを爆発させる」具体的な動きについてのお話です。
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(21)「机をたたいてあごをしゃくると怒りを爆発させられる(その2)」
さて、大きな声で怒鳴りながら机や壁などを激しくたたくことは、怒りを身体で表現する典型的な方法の一つです。
机や壁などを相手の代わりに敵と見なして、激しく殴るという行為は、実際に相手を傷つけることなく威嚇し、戦意を喪失させ、屈服させるための一つの方法でもあるわけです。
このように、お互いが擬似的に戦うことによって、本当に首を絞めたり刃物で刺したりしなくても、相手の気持ちや行動を変えたり、自分が譲歩したりすることができれば、怒りを表現する動きのコミュニケーションは成功したことになります。
また、このような動きは怒りを相手に伝えると同時に、はらわたが煮えくり返るような怒りを内面にためずに発散する行為でもあります。
もしも、机をたたくことで相手に対する怒りを発散できれば、じっとがまんしてストレスを溜め、体調を崩すことを防げるかもしれないのです。
怒りを表現する動きの多くは、非常に激しくまた戦闘的なので、それに対して抵抗を感じる人も多いと思いますが、お互いにこのような擬似的な方法で怒りを発散してしまうと、意外にしこりが残らず、人間関係が回復する場合があります。
会議などで激論を交わした後、当事者同士がお互いにエールを交換し合ったり、意気投合して親しくなったりするということは、実はそれほど珍しいことではありません。
このように、本格的な暴力を振るわずに、通常のコミュニケーションの範囲内で怒りを十分に表現するということは、お互いの怒りや敵意を穏やかな方法で解消するということです。
とことんぶつかり合った後、友情が芽生えるなどというのは、このレベルで解決される争いやケンカをさしています。
さて、机をたたくことで激しい怒りを表現するためには、勢いよく上げた腕を、机の上に憎い相手がいることを想像して思いっきり振り下ろし、さらに振り下ろすと同時に、あごを思いっきり上に上げるのがコツです。
つまり、こぶしは下に振り下ろしながら、上体は反対に上に伸び上がるようにするのです。
下に力を入れる動きはしっかりした攻撃的なイメージを伝え、上に力を入れる動きは、強引なまでのやる気を感じさせるので、この逆方向の二つの動きを同時に行うことができると、相乗効果によって一瞬で激しい怒りを爆発させることができるのです。
この動きは大変強烈なので、おとなしいタイプの人が行うと周囲の人は非常に驚くかもしれません。
しかし、生きていれば誰でも、理不尽な要求やまちがった意見を押しつけられるときがあります。
そういうときに、いつも逃げるか、ただじっとがまんしているだけではなく、ときには敢然と立ち向かうことも必要です。
怒りの効用を理解し、人生の幅を広げていきましょう。
次回の、(22)「静かに語っても相手を恐れさせられる(その1)」に続く。
(※以上の文章とイラストは、拙著「人は動きだ!」日本経済新聞社より抜粋したものです)
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