(30)「全身を制御したお辞儀は強い反省を伝える(その2)」
こんにちは。
日本人は「お辞儀」をよくする国民だと言われています。
挨拶をする時はもちろんのこと、お礼やお詫びやお願いをする時にも、お辞儀をします。
「ことば」と共に「お辞儀」をすることは、挨拶やお礼やお詫びやお願いの気持ちをよりわかりやすく表現するために、長年に渡って日本人が継承してきた、人間関係を円滑にするための創意工夫なのです。
しかし、ただ「お辞儀」をすれば良いというものではなく、お辞儀の仕方によっては、挨拶やお礼やお詫びやお願いの「ことばの内容」とは裏腹な「動きの情報」が表現されてしまうので注意が必要です。
したがって、正しいお辞儀の仕方を理解し、その場に応じた正しい「お辞儀アクション」をトレーニングして、習得しておく必要があるのです。
よくTVのニュースで、問題を引き起こした企業の責任者が、お詫びの会見をして「お辞儀」をするシーンが報道されていますが、その時の「お辞儀」の仕方によっては、全く誠意が感じられないとか、心から詫びているとは思えない等の批判が起きることも珍しくありません。
正しい「お辞儀」を行うためには、上に向かって圧力を抜く「協調の動き」と、前に向かってゆっくり進む「接近の動き」を同時に行う必要があります。
TVのニュースなどで、大企業のトップが、とても反省しているとは思えない不遜な「お辞儀」をしてしまうのは、一代で大きな会社を築いた企業のトップは、往々にして、上に向かって圧力を入れる「独断の動き」と前に唐突に飛び出す「突進の動き」を持ち合わせていることが多いために、お詫びの「お辞儀」は最も苦手とするアクションだからなのです。
今後のTVのニュースでは、不自然になりやすい「企業のトップのお詫びの仕方」に注目してみてください。
さて今日は、「全身をコントロールして行うお辞儀が発信する情報」についてのお話です。
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(30)全身を制御したお辞儀は強い反省を伝える(その2)
座って謝るときのポイントは、やはり上半身の力を抜くことと、ひぎをきちんとそろえることです。
手はひざの上に置き、頭を下げるのに従って両ひじを開いていくと、じやまにならず、しかも大変格式ばって見えます。
頭をひざに触れるぐらい下げたらしばらく静止し、反省の気持ちを表現します。
この間、たとえ相手から罵倒されても怒って頭を上げてはいけません。
ひたすら頭を下げ続けるのがこういうときの約束事なのです。
ビジネス上の謝罪の場合、自分に落ち度がないにもかかわらず、部下や関係者のために謝らなければならないことが多々あります。
そのときに単なる責任逃れに見えないように、きちんと謝る動きをすることが解決を早めるのです。
次回の、(31)「早いお詫びは相手の怒りを鎮める」に続く。
(※以上の文章とイラストは、拙著「人は動きだ!」日本経済新聞社より抜粋したものです)
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