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2017年5月31日 (水)

(45)「そっと物を差し出すだけで思いやりが伝わる(その1)」

こんにちは。

①ビジネスマンの、名刺や書類の手渡し方

②店員の商品やカードやお釣りの手渡し方

以上の身体の動き(しぐさ=身振り手振り)を観察するだけで、相手のことが多く見抜けます。

たとえ、あなたが相手のことを見抜かなくとも、あなたは相手から見抜かれています。

今回は、名刺や書類や商品やカードやお釣りを手渡す相手の前後の動きだけを観察して、そこから想定される相手の情報をキャッチすることにします。

①「モノ」をあなたが受け取るタイミングに合わせてゆっくりと手渡す人は、「
接近の動き」を持つ人で、他人に接することが得意で、物事に積極的に取り組むタイプです。

②「モノ」をあなたが受け取るタイミングを無視して、突き出すように手渡す人は、「突進の動き」を持つ人で、思いついたらすぐに行動するタイプです。

③「モノ」を素早く受けとったり素早く手渡したりする人は、「
機敏の動き」を持つ人で、作業をテキパキと進行し、シャイなタイプです。

④「モノ」を受け渡すタイミングに慎重過ぎて、なかなか手渡さない人は、「
退避の動き」を持つ人で、消極的で常に行動が遅くなるタイプです。

⑤「モノ」はできるだけ手渡さないか、その時の都合で①~④の方法で手渡すタイプの人は「
不動の動き」を持つ人で、行動的ではないタイプです。

ところが実際には、名刺や書類や商品やカードやお釣りの手渡し方を観察しても、①~⑤の判別がつきにくい人はたくさんいます。

それらの人は、①~⑤の判別がすぐにつく人に比べて、それぞれの動きの度合いが少ないタイプの人だと考えてください。

「モノ」を手渡す動きを観察分析する場合は、本来は、
①前後 ②上下 ③回転 の動きを合わせて観察分析する必要がありますが、今回のように、相手の①前後の動きだけに限って観察しても、相手に関してかなりの情報が得られます。

私たちは、普段、相手の話す「ことば」の内容には注意を傾けていますが、相手の身体の動きには、無頓着になっています。

本当は、相手が話す「ことば」からよりも、身体の動きからの方が、より多くの、そしてより真実の情報が発信されているのです。

さて今日は、「そっと物を差し出す」相手に対して、人は何を感じるかについての前半のお話です。


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(45)そっと物を差し出すだけで思いやりが伝わる(その1)

恋人や結婚相手として一番人気があるのは「やさしい人」だといわれていますが、具体的にどのような動きをすればやさしい人だと思われるのでしょうか。

物をそっと差し出すことは、やさしさを表現するわかりやすい行為の一つです。

泣いている女性にそっとハンカチを差し出す、疲れた夫に妻がそっとお茶を差し出す、徹夜した部下の机にそっと缶コーヒーを置くなどは、相手にその人のやさしさを伝える行為です。

映画やテレビなどで俳優がこういう動きをすると、よほどの含みがない限りは、私たちはそのキャラクターのやさしい一面を表したものだと解釈します。



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このとき私たちにやさしさを感じさせているものは、渡された品物の内容よりも、ゆっくり前に出ながら渡すという身体の動きそのものなのです。

例外として、乱暴な渡し方でもやさしいと解釈される場合があります。

例えば、普段は乱暴で思いやりがないと思われていた青年が、愛する女性に突きつけるように何かを手渡すというシーンが描かれることがあります。

驚いた女性が恐る恐る見てみると、それは何と婚約指輪! 女性は青年のやさしさに触れて感動し、ハッピーエンド。

まあ、よくあるパターンですね。

この場合、青年の乱暴な行為が受け入れられたのは、彼は、本当はやさしく差し出したいという気持ちがあったにもかかわらず、生来の不器用さと極度の緊張から、うまくできなかったのだと解釈されたためです。

もっとも、このような好意的な解釈がなされたのは、もともと女性側に受け入れ態勢があったためで、嫌いな男性が同様の行為をした場合には、ますます失礼で感じが悪いと思われるのがオチでしょう。

明後日の、(46)「そっと物を差し出すだけで思いやりが伝わる(その2)」に続く。


(※以上の文章とイラストは、拙著「人は動きだ!」日本経済新聞社より抜粋したものです)

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