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2017年5月27日 (土)

(42)「相手を動かさないように自分が動くと下手になる(その2)」

こんにちは。

「接客、店員、客」等の言葉でネット検索すると、「店員の態度が悪い」というものと、「客の態度が悪い」という両方の意見がたくさん見られます。

「店員の態度が悪い」という意見は、客は「神様」と言われるくらい偉いのだから、店員は絶対に客に感じ良くしなければいけないという考え方が基本になっています。

一方、「客の態度が悪い」という意見は、客は神様ではなく、店員と客は同等なのだという考え方が基本になっています。

いったいどちらが正しい意見なのでしょうか?

いずれも正しくはありません。

日本のリアルショップには、店員と客は同等ではなく、客が上手(うわて)で、店員が下手(したて)という暗黙のルールが存在しています。

これは、決して遙か昔からある暗黙のルールではなく、戦後、日本の経済が著しく発展を遂げた時代に、店員と客の両者がお互いのメリットのために、お互いに了解しつつ生み出してきたルールなのです。

経済成長につれて、商品と店が急激な増加の一途を辿り、店同士が激しい競争を繰り返すようになると、それぞれの店の店員は、見知らぬ客をできるだけ多く迎え入れるために、進んで下手(したて)な態度を見せるようになりました。

激しい販売競争に勝つためには、客を上手(うわて)な立場にすることが有効であり、それは客にとってもメリットがあったため、広くその方法が受け入れられ、接客の基本となったのです。

ちょうどその頃、東京オリンピック(1964年開催)のテーマソングを歌った人気歌手・三波春夫さんが、舞台から観客に向かって「お客様は神様です!」と話したことがきっかけとなって、店にやって来る客(お客様)が「神様」ということになっていったのです。

つまり、店員が客に対して下手(したて)に出るのは、お客様が「神様」だからではなく、見知らぬ者同士が、束の間の間、良好な人間関係を結ぶための、日本の店ならではの創意工夫なのです。

そういう理由で、店員は下手(したて)に出るのが正しいのです。

同時に、客は「神様」だと威張ってはいけないのです。

さて、今日は、「お客様に代わってよく動くことによって、店員は下手になれる」というお話の後半です。


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(42)相手を動かさないように自分が動くと下手になる(その2)

このように、相手をじっとさせておいて自分がよく動く行為には、相手に対してへりくだっていることを表現する効果があるのです。

そのため、サービス業では、店員や係員が忙しく働く姿を客に見せることが大きな意味を持っています。


↓小走りに走る動き方…下手なイメージを強調して移動する。

23_3

 

なぜなら、一生懸命働いている店員や係員の姿は、それだけで客に優位を感じさせることができるからです。

また、よく、マメな男性は女性にモテるといわれますが、それは彼らが女性に対して多くの労働力を提供するからです。

彼らはよく働くということでへりくだって女性を立ててくれる上に、メリットのある様々なサービスを絶え間なく与えてくれるのですから、女性にとっては大きな魅力があります。

たとえハンサムな顔や長い脚や筋肉質の身体がなくても、高学歴や高収入でなくても、高価な品物をプレゼントすることができなくても、マメに会いに行ってあれこれ面倒を見てあげれば、高嶺の花を手中にできる可能性は大です。

次回の、(43)「繰り返し頭を下げる動きは相手を立てる」に続く。


(※以上の文章とイラストは、拙著「人は動きだ!」日本経済新聞社より抜粋したものです)

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