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2017年5月17日 (水)

(32)「何度も詫びると相手の溜飲を下げる」

こんにちは。

上司や部下や同僚から好かれる人は、「お詫び上手な人」です。

反対に嫌われる人は、「お詫び下手な人」あるいは「お詫びができない人」です。

なぜならば、毎日の人間関係の中で、上司や部下や同僚に対して、絶対に「詫びなければいけない状況」は、誰でも必ず生じてくるものだからです。

そして、相手に詫びなければいけない状況になった時、上手に「お詫び」ができる人は、その後、お詫びをした相手からも、また周囲の人からも、前よりもいっそう好意をもって迎えられることになります。

ところが、「お詫び」ができない人や、「お詫び」が下手な人は、相手から嫌われたり、周囲の人からも次第に敬遠されるようになってしまいます。

それでは、「お詫び」の上手下手には、具体的にはどのような違いがあるのでしょうか?

「本当に申し訳ありませんでした」というお詫びのことばと共に、下に向かって圧力を入れた「お辞儀」、あるいは圧力を抜いた「お辞儀」は、心から詫びている気持ちを表現するために、大抵の相手の怒りを鎮めることができます。(圧力を入れるか抜くかは状況によって使い分けられます)

しかし、「本当に申し訳ありませんでした」というお詫びのことばだけや、お詫びのことばと共に、上に向かって圧力を入れた「お辞儀」を伴った場合には、心から反省したり恐縮したりしている気持ちが表現されないために、相手の気持ちはなかなか鎮まりません。

前者の、下に向かって圧力を入れる「お辞儀」は、「
攻撃の動き」を持つ人が上手で、下に向かって圧力を抜く「お辞儀」は、「虚脱の動き」を持つ人が上手に行うことができます。

 

後者の、上に向かって圧力を入れる「お辞儀」になりやすい「独断の動き」を持つ人や、ことばだけになりやすい「不動の動き」を持つ人は、なかなか前者の「お辞儀」を行うことができません。

したがって、上司や部下や同僚に好かれる人は、お詫びの「お辞儀」が上手にできる「動きの癖」を持った人で、上司や部下や同僚から嫌われやすい人は、お詫びの「お辞儀」が上手にできない「動きの癖」を持った人だということになるのです。

あなたの身近な人の中にも、「相手に絶対頭を下げない」という人がいるはずです。

その人の「動きの癖」とあわせてご納得していただけますでしょうか?

さて今日は、「お詫びをする場合は、早ければ早いほど功を奏す」と言うお話です。


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(32)何度も詫びると相手の溜飲を下げる

最後に、お詫びで大切なことは、何回でも、相手の気がすむまで繰り返し頭を下げるということです。

謝っても、なかなか相手が許してくれないとしたら、それは謝り方が足りないのです。

これでもかこれでもかと頭を下げることがポイントで、決して、頭を下げる動きを出し惜しみしてはいけません。

 

18a

 

 ところが、実のところ、私たちは (実際に自分が悪いとしても)相手に対してなかなか素直に頭を下げることができません。

そもそも、相手に向かって頭を下げる動きは、相手よりも自分の立場を低くするので、その動きを繰り返すだけで、自分の価値が下がったように感じてしまうからです。



18b_2


そのため、たとえ本当に謝らなければならない場合ですら、きちんと頭を下げて謝ることができる人は意外に少ないのです。

中には、頭を下げることがいやで、ことばだけで謝った揚げ句、反対に相手に対して強硬な態度に出てしまう人もいます。

「なんだ、その態度は!ちゃんと謝れよ!」

「だから、さっきから何度も謝っているではありませんか! いったい、どうしろと言うんですか!」

などという、よくありがちなやりとりは、詫びる側がまったく頭を下げる動きをしないということから生じているのです。



18c


さて、正式な頭の下げ方についてはすでに説明しましたが、話が進んできた場合には、もう少し人間くさい動きも必要です。

型通りの謝り方をしてばかりいたのでは、相手の感情を揺さぶることはできないので、そういう場合はお辞儀についても少し変化をつけます。

大切なことは、できるだけ情けなく、できるだけ困っている様子を強調することです。

上体の力を抜いて、ひざをそろえて座り、手をひざに置くことは同じですが、顔はできるだけ情けなさそうにして、相手に責められたらゆっくりと苦しそうに上を向き「あー」とか 「うー」とか感極まった声を出します。

このとき、ゆっくりあごを上げて相手にのどを見せることで、抵抗する気がないこと、すでに降伏していることをアピールします。

その上で、身体を丸めて小さくなるようにして頭を下げることを繰り返します。

この動きは、建前的な謝罪が終わった後に使うと、相手の緊張をほぐし、理解と同情を求めることに役立ちます。

ところで、「実は私どもにもこういう事情がありまして…」などと苦しい内情を訴えれば、相手も人間ですから、そうそう厳しいことばかりも言えず、少しずつ解決への糸口が見えてくるでしょう。

次回の、(33)「きちんとお礼を言わなければ心からの感謝は通じない」に続く。


(※以上の文章とイラストは、拙著「人は動きだ!」日本経済新聞社より抜粋したものです)

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