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2017年5月16日 (火)

(31)「早いお詫びは相手の怒りを鎮める」

こんにちは。

自動車のスピード(速度)は、アクセルの踏み方によって自在に変化させることができますが、人のスピード(速度)は、簡単には変化させることができません。

なぜならば、人のスピードは、人それぞれにほぼ決まっているからです。

つまり、物凄い勢いで行動するタイプ(スピードが極めて速い)とか、全く行動しないタイプ(スピードが極めて遅い)などに分かれているのです。

それでは、人のスピードとはいったい何によって分かれるのでしょうか?

それは、手や身体を、前後にどのように動かすかによって決定されます。

①前に向かってゆっくり進む「
接近の動き」をたくさん行う人。
   ※着実に「初動」を開始するタイプ。

②後ろに向かって素早く引く「
機敏の動き」をたくさん行う人。
  ※素早く「初動」を開始するタイプ。

③前に向かって勢いよく進む「
突進の動き」をたくさん行う人。
  ※すぐに「初動」を開始するタイプ。

④後ろに向かってゆっくり進む「
退避の動き」をたくさん行う人。
  ※「初動」をついつい後回しにしてなかなか開始しないタイプ。

⑤前後にほとんど動かさない「
不動の動き」の人。
  ※いつまでも「初動」を開始しないタイプ。

人のスピードは、手や身体を前後にどのように動かす癖があるかによって、以上のような5つのタイプに分かれ、その人の行動の仕方にも深く関係しています。

ところで、何か問題が発生した場合、問題解決に向かっての「初動」をどのように行うかによって、結果は大きく変わってくるものです。

そして、少しでも早く「初動」を開始することが、様々な問題を解決するための一番の近道だと、誰もが心得ています。

にもかかわらず、「なぜもっと早く対処しなかったのだ!」と言いたくなるような状況が数多く生じる現実の陰には、人それぞれに「行動の仕方(スピード)」が異なる「動きの癖」を持っているという問題が横たわっているからなのです。

もしも、あなたの身近な人の中に、「行動の仕方が信じられない!」と言う人がいるとしたら、その人があなたとはまったく違う「行動の仕方の癖」に縛られているのです。

私たちは、自分と異なる「行動の仕方の癖」を持っている人のことを、なかなか理解することができない故に、その人の行動に違和感を感じるものなのです。

さて今日は、「お詫びをする場合は、早ければ早いほど功を奏す」と言うお話です。


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(31)早いお詫びは相手の怒りを鎮める

次に、お詫びに不可欠な早さについて考えてみましょう。

お詫びを言う時期は、早いに越したことはありません。

なぜなら、相手が不満を表明したら、とにかくすぐに対応することは、相手を立てることにつながるからです。

反対に、なかなかお詫びが実行されないと、当人は受けた損失や因っている現状になかなか対処してもらえないという不満がつのる上に、自分がないがしろにされているのではないかといういら立ちが加わり、ますます怒りのボルテージが上がってしまいます。

警察で初動捜査が大事なように、消防で初期消火が大切なように、相手の怒りもできるだけ早い時期に対応すれば、あまり怒りが暴発しないうちに鎮めることができるのです。

 

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ところが多くの場合、関係者がなかなかはっきりした説明をしない上に、上司に的確な調査ができる能力がないため事情がよく把握できず、お互いが責任逃れをしているうちに、お詫びに行く時期を逸してしまうという事態に陥りがちです。


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そうなると、たとえ数人の幹部が連れ立って謝りに行ったところで「いったい、今頃、何しにきたんだ!」と怒られるのがオチなのです。


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ただし、「とにかく早く詫びればいいだろう」と思うあまり、アポイントもとらずにいきなり訪ねて来られることは、忙しい現代人にとっては非常に迷惑な話です。

特にそういうときに、事情もよくわからない上司が、自分が行って謝れば相手も納得するだろうという安易な気持ちで訪問し、慇懃無礼な対応をすると、相手の感情を逆なですることになるので要注意です。

現代社会では取りあえず電話でていねいに謝り、あとは相手の指示に従う方がいいでしょう。

ところで、お詫びの中で一番早いのは、相手と話している最中に、相手の気に触ることを行ったりしやべったりしてしまったときに、すぐその場で謝ることです。

すぐその場で謝れば、ケンカになることなどほとんどないはずなのです。

ところが私たちは、自分の言動が原因で相手が目の前で感情を害したときに、なかなかすばやく謝るということができません。

むしろ、自分の言動に対して、相手が腹を立てたことの方が理不尽に感じて、逆に相手に対して腹を立ててしまうこともあります。

恋人同士や友人や夫婦のような一般の人間関係の場合には、お互いの意見をぶつけ合って納得がいくまで話し合うことも必要ですが、仕事上、相手に謝ることが目的の場合や、相手が客である場合には、相手が怒ったら取りあえず自分が悪いことにして謝っておくのが常識です。

相手の指摘に対してすぐに謝るリアクションを繰り返していると、相手は攻撃する必要がなくなるので、次第に沈静化し、だんだんと話を聞いてくれる状態になるはずです。

次回の、(32)「何度も詫びると相手の溜飲を下げる」に続く。


(※以上の文章とイラストは、拙著「人は動きだ!」日本経済新聞社より抜粋したものです)

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