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2017年5月 3日 (水)

(18)「距離をつめると親しみを感じさせる(その1)」

こんにちは。

「今日は仕事を離れて、無礼講でゆきましょう!」と言った大ベテランの上司のことばを鵜吞みにした若い社員が、その上司の肩に手をかけて話したり、本当に膝を突き合わせて話しかけたりした結果、後で先輩から大目玉を食らったという話は、よく耳にすることです。

この若い社員は「無礼講」の解釈を取り違えて、上司と自分の距離の取り方に関して、大きな間違いを犯してしまったのです。

アメリカの文化人類学者、エドワードホールは、コミュニケーションを行う際に、
他者との関係性によって人のパーソナル・スペースの広さは変わるとして、パーソナル・スペースを次の4つの距離に分類しています。

①密接距離(0~45cm)。家族や恋人などごく親しい人だけが接近を許される距離。

②個体距離(45~120cm)。親しい友人などが会話をする時の距離。

③社会距離(120~350cm)。知らない相手やビジネスの相手などと会話をする時の距離。

④公共距離(350cm以上)。講演会や発表会など、大勢の相手に話をする時の距離。

日本の上司が言う、「無礼講でやりましょう!」とは、「明るく元気にパッとやりましょう!」くらいに解釈して、ちょうど良いのです。

さて今日は、相手との距離をうまくつめるための、具体的な動き方についてのお話です。


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(18)距離をつめると親しみを感じさせる(その1)

人間はお互いの距離のとり方によって多くの情報を交換しています。

様々な研究の結果を見るまでもなく、私たちは日頃から、親しい人には気軽に近づくことができるが、親しくない者同士は近づきにくいということを十分に体験しています。

それだけに、相手との距離を縮めることができると、短期間に親しい人間関係になれるということも、人間関係を改善するヒントとしてよく言われることです。

「だから誰かと親しくなろうと思ったら、そばに近づけばいいのだ」というのは確かにその通りなのですが、現実にはそう簡単にいくものではありません。

なぜなら、人は常に他人を警戒しているので、いくら自分が好意を持っているからといっても、一方的に近づいたのでは不審に思われてしまいます。

相手との距離をつめるためには、それなりの手順、すなわち動き方が必要なのです。

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一般に、相手と向かい合って対面すると人間関係が敵対的になりやすく、机の角などに座って九十度の角度を保つと友好的になりやすいといわれていますが、その理由の一つとして、相手に近づくときの動き方の違いが挙げられます。

正面に座ると、相手に近づくためには、身体を前に乗り出すことしかできません。

確かに前に乗り出す動きは相手にやる気を感じさせる動きではあるのですが、二人で向かい合っているときには、相手の縄張り(無意識のうちに机の手前半分は自分の縄張りだと感じている)を侵すことになるので、やりすぎると相手に脅威や不快感を与える結果になりやすいのです。

その上、せっかく乗り出しても、机がじゃまになって、実際の二人の距離そのものを縮めることができません。

そうした要素が重なって、向かい合って座ると、なかなか親しくなることができないと感じられるのです。

ただし、机の幅が広い場合には、前に乗り出す動きをしなければ、相手に対する興味や関心がない人、あるいは他人行儀でとっつきにくい人だと思われやすいので注意が必要です。

次回の、「(19)距離をつめると親しみを感じさせる(その2)」に続く。


(※以上の文章とイラストは、拙著「人は動きだ!」日本経済新聞社より抜粋したものです)

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