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2016年10月19日 (水)

29.隣の人との境界がはっきりしている店に、お客さんは引きつけられる。

こんにちは。

ヒトが他の動物と同じように、

「なわばり感覚」を持っていることはよく知られています。

したがって、私たちは、日頃の人間関係においては、

お互いの「なわばり感覚」を大切に守り合うことを

暗黙のルールとしています。

ところが、乗り物や飲食店や劇場などの座席やテーブルは、

私たちが大切にしている「なわばり感覚」よりも、

商売の効率の方を優先して作られてきました。

その結果、快適な「なわばり感覚」が無視された、

座席やテーブルが提供されているのです。

そのために、

私たちは周囲や隣の人と、

ストレスの多い「なわばり」争いをしながら

飛行機や電車や飲食店などを利用してきたのです。

しかし近年は、

飛行機や電車やそして飲食店などにおいても、

お客様の「なわばり」を大切にした、座席やテーブルなどが

提供されるようになってきました。

コーヒーショップなどにおいても、

他人の視線をさえぎることができる仕切りや、

各自のスペースが明確に記されたテーブルなどが

用意された店が人気となっています。

「群れ」をつくったり、「なわばり」を争ったりするのは、

決して特別な人たちだけが行う行為ではなく、

私たちの誰もが、何よりも敏感に感じて、

対処している行為なのです…。

さて今日は、

「お客さんは隣の人との境界がはっきりしない店を避ける」

というお話です。


Photo

「お客さんは隣の席をあまり気にしない」

と思うのはまちがいです。

お客さんは

実は他のお客さんのことをとても気にしています。

レストランなどで

どんな席に案内されるかということは

お客さんにとってとても気になることですが、

それと同じくらい気になるのは隣の席のお客さんのことです。

静かに話がしたいときに、

小さな子供がいる席の隣に案内されると、

子供の声やそれを注意する親の声、

子供の動きや親の動きなどがとても気になります。

また、それぞれの席の距離が

ほんの三十センチくらいしか離れていない店では、

椅子に座るときや荷物をおく場所にも気をつかってしまいます。

狭くて席から立ちにくかったり、

通路に出るときにいちいち断らなければならないような店は、

お客さんにとっては面倒の多い店なのです。

お客さんが飲食店で大事にしてもらいたいものは、

「順番」と「なわばり」です。

店でくつろぐためには、

一時的にそのお客さんの「なわばり」が確保されることが必要なのです。

他人にじゃまされない自分だけの空間がはっきりしていれば、

それが狭くてもお客さんはあまり居心地の悪さを感じません。

困るのは、

自分はどこまで場所を使っていいのかがはっきりしていないときです。

レストランなどのソファータイプの座席で、

自分の荷物はどのあたりまで置いてもいいのかがはっきりしないようなとき、

お客さんはストレスを感じます。

隣の人に無造作に荷物を置かれたり、

自分が荷物を置こうとしても相手が荷物をよける気配がないと、

お客さんは何となく落ち着かず、イライラしてしまうのです。

「なわばり」に関するトラブルは

主に他のお客さんとの間に生じますが、

そのようなトラブルが生じるのは

たいてい座席の大きさや構造によるものです。

店は、できるだけ多くのお客さんを入れるために

座席のスペースを狭くしがちですが、

お客さんはあまりにも自分のなわばりが保てない店を

避けてしまうのです。

レストランに限らず、

乗物などの席にも同じことが言えます。

例えば、新幹線の普通車の席の真ん中にある肘掛けは

いったいどちらのお客さんのものなのかがはっきりしていません。

特に自分が使うつもりがなくても、

隣のお客さんが堂々と肘を乗せると何となく腹が立ちます。

一見、ムダのようであっても、

個人のスペースを確立することには大きな意味があります。

自分の居場所が見つけられる店に

お客さんは強く引きつけられるからです。

対策29

隣のお客さんとの境界をはっきりさせる。


(※以上の文章とイラストは、「こうすればお客さんは何度でもやって来る」・学陽書房・1999年より抜粋したものです)

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