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2016年8月11日 (木)

18.おばあちゃんが集まる「巣鴨地蔵通り商店街」が、お客様を引きつけた店員のアクションと店舗構造(1991年当時)

こんにちは。

このシリーズでは、約25年前(1991年当時)、お客様を「一見客・いちげんきゃく」(見知らぬ客)として迎え、「一見接客・いちげんせっきゃく」を提供することによって「なわばり」を解除し、大勢のお客様を引きつけた店、あるいは引きつけようとした店をご紹介しています。

さて今日は、1991年当時、「おばあちゃんの原宿」と言われた、東京・豊島区の「巣鴨地蔵通り商店街」の店が、「一見接客」を提供して「なわばり」を解除し、大勢の中高年の女性客を引きつけた様子をご紹介いたします。

(以下のイラストは、「新しい客がどんどん来る店」・日本経済新聞社・1991年より抜粋したものです。)


(1)「巣鴨地蔵通り商店街」は、「おばあちゃんの原宿」として、連日たくさんの中高年の女性客で賑わっています。(1991年当時)

JR巣鴨駅から150mほど行くと、とげぬき地蔵のある高岩寺へと続く「巣鴨地蔵通り商店街」の入り口があります。

そして、大勢の年配の女性客が、とげぬき地蔵をタワシで磨きにやって来ます。

P108p109

※1991年当時の風景

Photo

※現在の「巣鴨地蔵通り商店街」

(2)広範囲の客を集める観光地としての「商店街」。

「巣鴨地蔵通り商店街」が一般の商店街と違うのは、関東一円からやって来る、大勢の見知らぬ客(一見客)を対象にした、観光地としての「商店街」であることです。

P108
※四のつく日は高岩寺の縁日で、大勢の客でにぎわいます。



Photo_2

※とげぬき地蔵のある「高岩寺」


(3)「常連接客」と「一見接客」が混在する観光地の商店街。

ここ「巣鴨地蔵通り商店街」は、かつての観光地にたくさん存在していた、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」の店が多く、「一見接客」だけでなく、「常連接客」も多く行われています。

しかし、見知らぬ店員が見知らぬ客に対して行う「常連接客」は、一般的な商店街の「常連接客」に比べて、非常にプレッシャーの弱いものでした。


P109
※同じ四のつく日でも、毎月「14日」が、最も大勢の客でにぎわいます。


Photo_3
※とげぬき地蔵

(4)「常連接客」になれた年配客も、「一見接客」の店に引きつけられる。

地元の商店街の「常連接客」になれた年配のお客様も、「店員空間の広い接触型店」(下のイラストの店)の構造をした「一見接客」の店に、強く引きつけられます。

ここ「巣鴨地蔵通り商店街」では、見知らぬ客となって、「一見接客」を受けることが、大きな魅力の一つでもあったのです。

P110

(5)年配客でも、やはり「なわばり」が解除された店頭の「商品空間」が好き。

地元の商店街では店をひやかして歩くことのない年配客にとっても、この商店街の店頭の「商品空間」を気軽にひやかして歩くことが大きな楽しみとなっています。

「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」の構造をした「常連接客」の店であっても、

通行客の多いこの商店街では、誰でもが、買わずに気軽にひやかすことができたのです。

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Photo_4
※現在も変わらない店舗構造と接客方法のファッション店

(以上のイラストは、「新しい客がどんどん来る店」・日本経済新聞社・1991年より抜粋したものです。)

当時の「巣鴨地蔵通り商店街」は、「おばあちゃんの原宿」とは名ばかりで、店の構造は、各地の商店街の店と同様の、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」がほとんどでした。

Photo_5※「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店

ちなみに、当時の原宿「竹下通り」では、「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」の構造をした、セルフサービス方式のタレントショップがたくさん立ち並んでいました。

Photo_6 ※「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」

にもかかわらず、ここが「おばあちゃんの原宿」と言われたのは、広範囲の見知らぬ客を対象にしていたことと、四のつく日は高岩寺の縁日で、「地蔵通り商店街」は車両通行止めとなり、たくさんの露店が出て、大勢の年配の女性客でにぎわったからなのです。

したがって、東京・原宿の「竹下通り」が、全国各地の修学旅行の中高生にとって、日本一「なわばり」が解除された「街」であったように、ここ「巣鴨地蔵通り商店街」も、中高年の女性にとっては、日本一「なわばり」が解除された「商店街」だったのです。

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