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2016年7月29日 (金)

14.自由に見られる雑貨のデパート「東急ハンズ」が、1991年当時に提供した「一見接客」とは?

こんにちは。

このシリーズでは、約25年前(1991年当時)、お客様を「一見客・いちげんきゃく」(見知らぬ客)として迎え、「一見接客・いちげんせっきゃく」を提供することによって、大勢のお客様を引きつけた店、あるいは引きつけようとした店をご紹介しています。

さて今日は、1978年9月にオープンした「東急ハンズ・渋谷店」が、1991年当時に、大勢のお客様に提供した「一見接客」についてご説明いたします。

「東急ハンズ・渋谷店」は、1976年の第1号店の藤沢店(2006年閉店)、そして1977年の第2号店の二子玉川店(2006年閉店)に続いて、第3号店としてオープンしました。

すでにご存知の通り、「東急ハンズ」は住まいと生活に関連する商品を取り扱い、特に生活雑貨を主体とした細かな品ぞろえが特徴の店として大人気となり、現在もなお、多くのお客様を引きつけています。(「東急ハンズ」は、2016年4月現在、FC7店舗・海外2店舗含む43店舗を営業中 )

(以下のイラストは、「新しい客がどんどん来る店」・日本経済新聞社・1991年より抜粋したものです)


(1)商店街の店で売られていた商品が、一堂に会した店。

当時の「東急ハンズ」は、特別に珍しい商品が売られている店ではありませんでした。

そこでは、全国各地の商店街で、「常連接客」によって売られていた商品が、一定の基準で取り揃えられていました。

多くのお客様は、かつては商店街の店で売られていたものの、ゆっくりと眺めたことがなかった様々な商品に、「一見接客」を行うこの店を通して初めて、店員の目を気にすることなく接することができるようになったのです。

P96p97

(2)セルフサービス方式を採用した完全な「一見接客」。

お客様に注文を受けた後から接客を開始するのが「一見接客」。

お客様に注文を受ける前から接客を開始するのが「常連接客」。

この店の「一見接客」によって、多くのお客様は、店全体の商品を新鮮に感じました。(1991年当時)

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(3)大勢の「見知らぬ客」が回遊する空間で、客はモノが買いたくなる。

かつての全国各地の商店街の通り自体には、大勢の老若男女のお客様が行き交っていました。

しかし、それぞれの商店街の「店」には、ごく限られたお客様しか出入りが許されませんでした。

この店「東急ハンズ」は、店全体がかつての商店街の通りであり、しかも大勢の見知らぬ老若男女が回遊する空間なのです。

P97


(以上のイラストは、「新しい客がどんどん来る店」・日本経済新聞社・1991年より抜粋したものです。)


1970年代にスーパーマーケットが、1980年代にコンビニエンスストアが全国に勢いよく普及してゆくと共に、かつての全国各地の商店街の店は、衰退ないしは停滞を余儀なくされていきました。

「常連接客」を行う商店街の店は、「一見接客」を行うスーパーやコンビニ、そしてそれらに続いて普及していった様々な業種の「一見接客」の店に凌駕されていったのです。

その商店街の店で売られていた様々な生活雑貨商品は、「常連接客」のために、なかなか気軽には、見たり触れたりすることができないものでした。

ところが、「一見接客」を採用した「東急ハンズ」の登場によって、それまで商店街の店で売られていながら遠い存在であった様々な生活雑貨が一気に身近な存在に変化し、多くのお客様はそれらを非常に新鮮な商品だと感じました。

身近にあって、一年中営業している店で売られている商品であっても、その店が「常連接客」を行う店であるというだけの理由によって、ほとんどのお客様の目に触れないという現実が存在していたのです。

それらの商品は、この店「東急ハンズ」の「一見接客」によって初めて日の目を見ることになったと言っても、決して過言ではありません。


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