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2016年7月27日 (水)

13.見知らぬ客が集う夢の国「東京ディズニーランド」が、1991年当時に提供した「一見接客」とは?

こんにちは。

このシリーズでは、約25年前(1991年当時)、お客様を「一見客・いちげんきゃく」(見知らぬ客)として迎え、「一見接客・いちげんせっきゃく」を提供することによって、大勢のお客様を引きつけた店、あるいは引きつけようとした店をご紹介しています。

さて今日は、1991年当時の、「東京ディズニーランド」の正面玄関の前に設けられた物販店「ワールドバザール」をはじめ、五つのテーマランドすべての販売店が、大勢のお客様に提供した「一見接客」についてご説明いたします。

ちなみに、当時の「ワールドバザール」の約30,000点にのぼる商品の売上高は、475億円に達し(1989年度)、日本の小売業ランキングの147位(MJ調べ)に相当すると報じられていました。

(以下のイラストは、「新しい客がどんどん来る店」・日本経済新聞社・1991年より抜粋したものです)


(1)観光地「東京ディズニーランド」は、見知らぬ人が大勢集まる現代の境界。

観光地に集まる多くの人は、いつも住んでいる場所を離れて、初めての土地で、見知らぬ店員や各地から集まって来た見知らぬ客たちと接することによって、「ハレの日」の強い興奮と緊張を感じて、そこでモノが買いたくなるのです。

そのことは、ここ、東京ディズニーランドでも同じです。

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(2)「ワールドバザール」は、最大の物販コーナー。

ワールドバザールは、19世紀末から20世紀初めのころのアメリカの古い建物が続く大通りで、建物の中は、みやげ物売り場とレストランになっています。(1991年当時)

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(3)店全体が特別な雰囲気をかもし出す現代の「境界」の中で、客は「見知らぬ客」になれる。

大通りには見慣れない様々な飾りつけがなされ、店の看板はすべて英語で、外国人キャストが不思議な衣装で演奏しながら歩き回る様子は、客に強い「境界性」を感じさせます。

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(4)セルフサービス方式で、「一見接客」を提供する。

ワールドバザールは、「店員空間のある、引き込み・回遊型店」と「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」で構成されていて、完全なセルフサービス方式を採用した店となっています。

Photo※「店員空間のある、引き込み・回遊型店」


Photo_2※「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」


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(5)賑わいのある「一見接客」の店(セルフサービス方式の店)は、「一見客」にとって買いやすい。

店員は、客が商品に近づいても、まったく声をかけません。

ここでは「いらっしゃいませ」とか「何をお探しでしょうか」という声は全然聞こえてこないのです。

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(6)接客中や作業中の店員のアクションが「なわばり」を解除する。

「なわばり」を解除する店員のアクションが、よりいっそうお客様を引きつけているのです。

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(以上のイラストは、「新しい客がどんどん来る店」・日本経済新聞社・1991年より抜粋したものです。)


観光地は、大勢の見知らぬ人が「移動する空間」であるために、そこに様々な店が発生し、多くのお客様で賑わうのです。

従って、大勢の見知らぬ人が移動する空間にある「商店街」は今も元気に生き残っていますが、大勢の見知らぬ人が移動する空間から外れた場合は、たとえ百貨店といえども衰退に歯止めをかけることはできません。

現在、「駅ナカ・駅ソト」ショップが次々と登場し、大勢のお客様を引きつけている一番の要因は、大勢の見知らぬ人が「移動する空間」に立地しているからなのです。

大勢の見知らぬ人が「移動する空間」という観点から見ると、東京ディズニーランドそのものも、またその中にある多くの店も、「駅ナカ・駅ソト」ショップと何ら変わるものではないのです。


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