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2016年5月 3日 (火)

50.(17)過ぎた日々を写す写真店(1988年当時のさびれゆく小売店)

こんにちは。

「駅ナカ・駅ソト」に次々と新しいリアルショップが登場し、多くのお客様を引きつけています。

なぜ今、「駅ナカ・駅ソト」ショップにお客様が引きつけられるのかを知るために、敢えて約30年前(1988年当時)の商店街の店を、「人の動き」という観点から分析してご説明しています。

さて、1986年に、富士フィルムの、世界初のレンズ付きフィルム「写ルンです」が登場して、ちょうど30周年を迎えています。

「いつでもどこでも誰にでも手軽に写真が撮れる」を開発コンセプトにした「写ルンです」タイプの商品が、「写真店」の店頭を賑わしていた頃は、全国各地の商店街はまだ少し元気が残っていました。

商店街の「写真店」は、当時はまだカメラが高級品だった時代に、誰にでも非常に簡単に使用できる簡易な「カメラ」の登場で多くのお客様を引きつけていましたが、やがて、商店街全体が、スーパーやコンビニや大型店などの強力な競合店の進出によって衰退を見せ始めると共に、従来までのお客様を失っていきました。

それでは、かつての商店街の「写真店」(20回シリーズの17回目)の衰退についてご説明してまいります。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)



(1)カメラが売れなくなった写真店(1988年当時)

………この店は、店内に小さなスタジオを持っている「店員空間の狭い引き込み型店」のカメラ店です。

撮影やDPEも行っていますが、店内ではカメラも売っているのです。

ところが現在ではカメラを買っていく客はめったにいません。………




P178

(2)店内には店員の姿も見られなくなった店(1988年当時)

………かつては、専門家であるこの店の店員の説明をじっくり聞いて商品を選んでいた客たちが、今では自由に商品が選べる大型ディスカウントショップに移ってしまったのです。

カメラそのもののポジショニングが変わるのにともなって、カメラの売り方も変わらなければならなかったのですが、面積の小さいこの店では転換のしようがありませんでした。

はいりにくいこの店は今、危機に直面しています。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


拙著「正編・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞出版社は、富士フィルムの「写ルンです」が新登場した1986年の同じ年に出版いたしました。

そして、その当時、全国各地の商店街の店主の皆様に、商店街という商業集積が直面している問題点をご報告しました。

それは、全国各地の多くのお客様が、商店街の「常連接客」を行う店から、「一見接客」を行う新しい店(スーパー、コンビニ、ディスカウントショップ、大型店等々)に、どんどん移動し始めていることのご報告でした。

馴染みのお客様が、馴染みの店主から接客(コミュニケーション)されることを避けて、敢えて遠くの「一見接客」を行う店を選択し始めたのです。

残念ながら、当時の商店街の多くの店主たちは、身近にあって便利な地元の店を避けるお客様の心理を、直ぐには受け入れることができませんでした…。



【関連記事】

1.(1)子供が去って行った菓子店(1988年当時のさびれゆく小売店)

2.(2)味が伝わらない和菓子店(1988年当時のさびれゆく小売店)

3.(3)限られた人だけのブティック(1988年当時のさびれゆく小売店)

4.(4)過去を売り続ける衣料品店(1988年当時のさびれゆく小売店)

5.(5)流行を捨てた靴店(1988年当時のさびれゆく小売店)

6.(6)若者に人気のないカバン店(1988年当時のさびれゆく小売店)

7.(7)守り続ける宝石・貴金属店(1988年当時のさびれゆく小売店)

8.セルフで買えない文房具店(1988年当時のさびれゆく小売店)

9.(9)貯蔵庫になった酒販店(1988年当時のさびれゆく小売店)

10.(10)古い体質が苦しい精米店(1988年当時のさびれゆく小売店)

11.(11)自由に選べない精肉店(1988年当時のさびれゆく小売店)

12.(12)ない魚は売れない鮮魚店(1988年当時のさびれゆく小売店)

13.(13)接客が気づまりな青果店(1988年当時のさびれゆく小売店)

14.(14)病人もはりにくい薬局・薬店(1988年当時のさびれゆく小売店)

15.(15)思い出に埋もれた玩具店(1988年当時のさびれゆく小売店)

16.(16)あかりの消えた電器店(1988年当時のさびれゆく小売店)



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